緩和策の限界近づく中央銀行と、動向が注目される日銀・黒田総裁


ネットでらくらく日本語対応「海外⇔日本」双方向送金。
海外送金サービスの「黒船」が日本に来航してきたぞ!

メルマガ最新号
  • [アボマガ No.115]原油価格低迷、だからあえてロシア銘柄(配信日: 2020/03/31)
  • [金のメルマガ No.10]最終回:備えあれば憂いなし(配信日: 2018/12/07)

→登録はこちらから

緩和策の限界近づく中央銀行と、動向が注目される日銀・黒田総裁

[2020/03/04 日本経済新聞]FRB、早期追加利下げも 株安で月内に再緩和観測

米東部時間3日の午前7時。パウエル氏は主要7カ国(G7)の緊急電話会議に参加し、その後にすぐさま臨時の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開いて、0.5%という大幅な利下げを決めた。臨時会合で利下げするのは、金融危機直後の2008年10月以来。新型コロナウイルスによる景気不安に対処するため、11年半ぶりという異例の緊急措置を繰り出してみせた。

 

3日の株式市場ではダウ平均が前日比785ドルも下落し、投資家心理の劇的な改善にはつながらなかった。

 

 市場は中央銀行の対応に非常に神経質になっています。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大が世界に広がり、いまだ収束を見せず、米国でもすでに9名が死亡しいくつかの州で緊急事態宣言が発令されました。

 

 ウイルスという見えない敵への恐怖とそこから生じる行き場のない複雑な感情を、市場は中央銀行にぶつけているのです。

 

 パウエル議長は、市場が今月0.5%の引き下げを予想しているとのデータに基づいて、0.5%の引き下げを実行しました。

 

 引き下げ予想は急騰したものの、その後暴落し、市場は再び今月中に0.5%の追加利下げをFedに迫っています。

 

画像ソース: Zero Hedge

 

 市場の先進国中央銀行に対する圧力の大きさと反比例して、先進国中央銀行の金融緩和ツールは金利政策、量的政策ともにもはや玉切れに近い状態です。

 

 もしFedが市場の期待に応えようと0.5%の追加利下げを行えば、政策金利の誘導目標レンジは0.5-0.65%となり、マイナス金利を容認しないかぎり、さらなる利下げはより厳しくなります。

 

 トランプ大統領はマイナス金利にするようFedに圧力を掛けてきましたが、パウエル議長はこれまで反対してきました。

 

 

 市場は今月12日にECBが0.1%のマイナス金利の深掘りをすると予想しています。

 

 しかしマイナス金利政策への風当たりは、昨年秋ごろから欧州を中心に強まっています。

 

 銀行の収益性を圧迫し、年金基金と保険会社の運用リターンを押し下げ、消費を抑制し、百害あって一利なしとみなされています。

 

 スウェーデン中央銀行は昨年12月に政策金利をマイナス0.25%から0%に引き上げ、約5年間続いたマイナス金利政策を終了させました。

 

 ECBのラガルド総裁は以前、マイナス金利の「効果のプラスとマイナスのバランスについて問うことが必要になる瞬間があるだろう」と述べており、マイナス金利の深掘りには慎重な姿勢です。

 

 中央銀行やIMF等の国際機関は、金融政策による景気下支えだけでは不十分であり、財政支援も必要だと、市場や経済の安定化の責任の一部を政府になすりつけようとしてきたものの、市場の反応を見る限り上手くいっていません。

 

 

 これから市場の注目を集める可能性があるのが、日銀の黒田総裁です。

 

 近年、口先ばかりで金融緩和を縮小し続け市場から見放されてきた黒田さんでしたが、今月2日に異例の総裁談話を発表し潤沢な資金供給と金融市場の安定確保に努めていく方針だと述べました。

 

 さらに同じ日、通常の購入額である700〜740億円よりもはるかに大きい1,002億円の日本株ETFを買い入れ、市場にちょっとした意外感を与えました。

 

 黒田さんへの市場の疑念は払拭されておらず、ETF買いによる株高は限定的でしたが、今月19日の金融政策決定会合で、ここ10年で一度しか利下げしておらず利下げ確率5%とみなされている日銀がマイナス金利の深掘りを決定すれば、市場にとって大きな驚きとなるでしょう。

 

 

 「マイナス金利の深掘り?まさか!?」

 

 

 日銀は2月12日、銀行の決済サービスの課金体系に関する報告書を公表し、銀行に対し「口座維持手数料の徴収」「サブスクリプション(定額使い放題)サービス」の導入を提案しました。
[2020/02/12 日銀]銀行の決済サービスの課金体系に関する考察

 

 これらが早期に実現するかどうかはともかく、もし仮に実現すれば、マイナス金利政策による収益の落ち込みを銀行がカバーできるようになります。マイナス金利の深掘りと親和性が高いのです。

 

 

 WHOが新型コロナウイルスの感染拡大で「最大の懸念」と述べた国の一つである日本は、金融政策でも世界で大きな注目を集めるかもしれません。

 

 新型コロナウイルスの感染拡大の封じ込めの成否および、金融政策決定会合での決定内容がどのようなものとなり、世界がどのように受け止めるかで、世界が大きく動く可能性があります。

メールマガジン「アボマガ」のご登録

少子高齢化が進む中、一向に経済が浮揚しない日本において、現行の年金制度だけでは必要最低限の老後生活を送ることすら厳しいことが明るみになりました。老若男女問わずすべての日本人は、生涯にわたって先行きの見えない状況下で生きざるを得ないという、衝撃的な時代を迎えているのです。


こうした時代に経済的に生き残るためには、年齢問わず、資産運用を通じたじぶん年金を早くから形成しておくこと以外に方法はありません。


私はこうした考えに基づき、2014年から長期投資を始め、現在まで粛々と将来を見越したじぶん年金作りに取り組んできました。


情報の洪水でどの情報を信じれば良いのかわからない現在、インターネットで調べた断片的情報をもとにした付け焼刃的な知識で資産運用しても、うまくいくはずがありません。


アボマガではじぶん年金づくりに役に立つ情報を毎週お届けしています。アボマガにご登録されじぶん年金づくりをいますぐに始められるか、それとも将来への不安を抱えながらインターネットという出口のわからない森の中を再び彷徨い出し、じぶん年金づくりを遅らせるのか。


それを決めるのは、あなた次第です。


※無料のメルマガである「アボマガお試し版」に登録されます。お試し版をご覧いただき雰囲気が掴めましたら、アボマガ・エッセンシャル(有料版)にご登録され、100%の内容でアボマガをお楽しみください。



→アボマガの詳しい説明はこちらから

当サイトの関連記事

スポンサーリンク このエントリーをはてなブックマークに追加   
 

関連ページ

緩和策の限界近づく中央銀行と、動向が注目される日銀・黒田総裁
米国の景気後退入りはまだ先なのか
しぶとい米国
新興国通貨は下がる余地あり
米中貿易戦争本格化「前」にすでに悲鳴をあげる世界経済
土俵際の米中経済
最近危険性がやけに報じられるようになった「レバレッジドローン」
米国長期金利のこれまで・これから_2
米国長期金利のこれまで・これから
新興国相場崩壊本格化へ、ドル離れも進む
トルコ・ショックは欧州危機を誘発する?
中国金融の酷い状況は中国人民銀行のバランスシートを見るとよくわかる
中国政府は究極の二択に迫られる(ただし本質的結末は同じ)
中国高インフレ化のスイッチが押された
[2018/05/31]EUは新たな「シャドーバンキングスキーム」を通じて不良債権削減を目指す2
[2018/05/29]EUは新たな「シャドーバンキングスキーム」を通じて不良債権削減を目指す
[2018/05/18]中国鉄鋼過剰生産とシャドーバンキング崩壊阻止
[2018/04/18]Fed副議長の後任クラリダ氏「ポール・ボルカーは私の英雄の一人だ」
[2018/04/06]中国の「大豆」カード切りは「覚悟を決めた」ということ
[2018/02/22]まだまだ過小評価気味の利上げ加速規模
[2018/01/25]中国、資本流出規制を強化したら不動産バブル過熱を華麗にアシスト
[2018/01/19]ビットコイン価格だけでなく、金属価格のカギも握る中国
[2017/12/22]市場は低インフレと緩やかな金融引き締め政策の継続を見込んでいるが
[2017/12/12]中国金融状況をIMFの報告書から確認してみた
[2017/10/25]IMFの国際金融安定性報告書(GFSR)を読んでみた
[2017/10/18]デリバティブ市場に影響必至なハード・ブレグジット、英米のLIBOR離脱への動き
[2017/09/19]銀行業界の労働量は今後5年で3割機械に置き換わる。しかしそれでは終わらない
[2017/09/07]北朝鮮問題を軸に経済再構築中の米国・北朝鮮・中国
[2017/09/04]米国生命保険会社が抱える爆弾:もし金利が長期的に上昇すれば...
[2017/08/09]米国の対ロ制裁強化法は米ドル離れの流れを決定付けるだろう
[2017/07/31]電気自動車普及の流れ。原油需要はまだ伸びるが産油国にとっては絶望
[2017/07/27]欧州系アルファベット組織の発言にはご用心
[2017/07/21]湾岸金融クライシス勃発懸念...カタール、UAE
[2017/07/18]30年以上続けてきた金融政策維持に暗雲立ち込めるサウジアラビア
[2017/05/31]米国経済発展を阻害する学生ローンと自動車ローンの現状
[2017/05/25]米国の救いのない未来を暗示する予算教書の中身
[2017/04/17]トランプの「中国は為替操作国ではない」発言はただの芝居
[2017/04/06]調べてみた_中国の中央銀行によるデジタル法定通貨発行への動きなど
[2017/04/01]円高ドル安フラグ。短期国債市場の動きとトランプ政権の為替操作認定新方式づくりの動きから
[2017/03/11]ビットコインの中核技術は人類の歴史を変える比類なきポテンシャルを持つ
[2017/03/02]中央銀行国際金融システムに対立する言動が表立ってきている
[2017/02/12]人民元国際化の進展。中国は不動産バブルを壊して市場をクリーンにする必要がある
[2017/01/17]金融危機勃発懸念のあるトルコの経済・金融指標を調べてみた
[2016/12/29]2017年以降、欧州銀行の不良債権処理が本格化しそう
[2016/12/27]米国の財布事情から見る、トランプ政権がやらなければならないこと
[2016/12/19]Fedは利上げ。トランプ政権の経済政策はどうなるのだろう...
[2016/12/13]ロシアが原油をコアとした経済基盤の構築を着々と進めている
[2016/11/24]12月のFOMCによる利上げ判断をFedが被る責任の大きさの観点から考えてみた
[2016/10/08]欧州・日本の銀行セクターの絶望的な未来
[2016/09/28]ドイツ銀行の破たん懸念増幅・時間の問題となった欧州危機の再来
[2016/09/13]ECBが欧州の銀行に対する不良債権処理への取り組みを強化

▲記事本文の終わりへ戻る▲

▲このページの先頭へ戻る▲