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データ中心時代の秩序形成には「世界的カオス」が欠かせない?

2018/03/29

 

【2018/03/29 日本経済新聞】アマゾン株一時7%下落 トランプ大統領が課税強化か

 

28日の米株式市場でアマゾン・ドット・コムの株価が急落し、一時前日比7.4%安の1386.17ドルを付けた。新興ネットメディア「アクシオス」が28日、トランプ米大統領がアマゾンに対する課税強化や反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)違反での提訴を検討していると報じ、業績への影響を警戒した売りが出た。

 

【2018/03/21 ブルームバーグ】EU、ハイテク企業に新税提案-ユーザー所在地で売上高の3%課税

 

欧州連合(EU)は域内で事業を展開するアルファベットやツイッターなどハイテク大手企業に対し、ユーザーの所在地に基づき売上高の約3%に当たる税を課すことを計画している。

 

EUの行政執行機関、欧州委員会が提案した。欧州委はこれらハイテク企業の実効税率は平均で9.5%と従来型企業のほぼ半分に過ぎず、公平な税負担を逃れているとして、同業界からの納税額を増やすことを目指している。

 

 各国政府はデータ保護に関する法整備や課税強化を進め、国家運営を安泰させたい。膨大なデータを基に収益を生み出す巨大企業は、減収につながり得る法整備や課税の強化は望まない。巨大シリコンバレー企業を抱える米国において、トランプ政権はどのような戦略をとるだろうか。

 

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「データ保護主義」は世界的潮流

 世界的にデータ保護(自国管理という意味合いで使っています。決してプライバシー保護を意味するのではありません)やデータ移転防止強化の方針を掲げたり、施行する流れが強くなっています。

 

 中国は(第1次)習近平政権が誕生してから、従来の枠組みを超えた包括的な国家安全体制構築の方針を掲げ、2014-16年に掛けて次々に安全保障関連法案を立法化してきました。

 

 包括的な国家安全体制には「情報の安全」も含まれており、例えば2015年7月に成立した国家安全法には、サイバー空間における国の主権、安全及び利益を守ることを基本原則に含めています。
【国立国会図書館調査及び立法考査局】中国の新たな国家安全法制―国家安全法と反テロリズム法を中心に―

 

 2017年6月1日に施行となったインターネット安全法の個人情報の保護に関しては、公共セクター、メディア、クラウド、ビッグデータ等を含む非常に広範な領域で、個人情報の中国国内の保管を企業に義務付けており、安全リスク評価を行わない限り国外へのデータの提供を禁止しています。

 

 インターネット安全法施行の直前には個人情報の保護について、最高人民法院および最高人民検察院が初めて司法解釈を打ち出し、行動追跡情報、通信内容、信用調査情報、財産情報をはじめとした個人情報を一定数以上他者に売却・販売した場合に、刑罰の適用対象となりうることを示しました。
【2017/11 ジェトロ】中国「インターネット安全法」に基づく企業コンプライアンスについて

 

 

 EUは2015年からデジタル単一市場の創設に向けての動きを本格化させており、EU域内においてデータ(個人情報除く)取引や電子商取引の規制を緩和させようとしています。
【欧州委員会】Digital single market for Europe

 

 一方で個人データの保護や移転防止についても取り組んでおり、今年5月から適用開始となるEU一般データ保護規則(GDPR)では、欧州経済地域(EEA)の域内から域外への個人データの移転は原則として禁止となります。
【EY】EU一般データ保護規則(GDPR)の概要と企業が対応すべき事項

 

 これまでEUは2016年にアップルに追徴課税を要求し、2017年以降はフェイスブック、グーグル、クアルコム(アップル製品の通信用半導体部品サプライヤーだった企業)に制裁金を課してきました。

 

 いずれも莫大なデータを収集し収益につなげる(もしくはそうした企業を主要顧客としてきた)米国に本社をおく企業という点で共通しています。

 

 さらにEUは電子商取引や広告サービス等を扱う大手ICT企業(アマゾン、グーグル、フェイスブック等が対象に含まれるのは確実)の売上高に対し、消費者の所在地に応じて1-5%課税する課税強化案を打ち出しました。この課税案は、今後世界的に議論される可能性があります。
【2018/02/26 Reuters】EU plans new tax for tech giants up to 5 percent of gross revenues

 

 EUもまた、データの保護、特に海外へのEU域内データの移転の防止に向けて積極的に取り組んできたと言えるでしょう。

 

 米国は中国や欧州と比べるとデータ保護や海外移転防止をめぐる動きは鈍いですが、最近これら課題に米国が本格的に取り組む兆候が出てきています。

 

 2017年12月にホワイトハウスが公表した国家安全保障戦略の中身を見ると、情報はエネルギーのように、経済の繁栄や将来の世界的な立ち位置を形作ると書かれています。データをエネルギーと同列に並べていることが重要です。

 

 トランプにとって安全保障は経済と並ぶ最大の関心事です。予算案でもこれまでトランプは国防費の大幅増を要求し続けてきましたから(まぁ、トランプの発言内容からも自明ではあるが)。今後の国防の舞台が地球上のみならずサイバー空間や宇宙空間にも拡がることから、米国内データの保護や海外移転防止に関する制度の見直しは当然必須でしょう。

 

 今年に入りトランプ政権は、アリババ傘下のアント・ファイナンシャル(中国)による米マネーグラムの買収や中国ファーウェイ製スマホの米国での販売を相次いで阻止してきました。FBI、CIA、NSAは、セキュリティや安全保障上の問題から、ファーウェイやZTE製のスマホを使わないよう米国民に呼びかけました。
【2018/01/03 Bloomberg】アリババ傘下アント、マネーグラム買収断念-米政府の承認得られず
【2018/02/15 TechCrunch】FBI、CIA、NSAはHuawei、ZTEの携帯利用に上院で警告

 

 米国もデータ関連制度の抜本的見直しをこれから本格化させていくことでしょう。

 

 

 このように中国、欧州、そして米国も、データ保護や海外へのデータ移転防止といった、「データに関する保護主義的動き」を強めている点で一致しているのです。

 

 今後のデータ中心社会において、データの取り扱いは経済のみならず安全保障や国家管理といった国家運営面において極めて重要となります。各国政府がデータ保護やデータ移転防止を含む、データの取り扱いに関する仕組みの抜本的に見直しに力を注ぐのは当然なことです。

 

「世界的カオスの生成」は米国のデータ保護政策推進のための一つの手段

 米国の場合は、アップル、アマゾン、グーグル(アルファベット)、フェイスブックといった、膨大なデータもとに巨額の収益をあげているシリコンバレー系多国籍企業が、米政府が簡単に手なずけられないほどに巨大化してしまいました。この4社だけでも米国企業の時価総額合計の10%程度を占めるほどに巨大です。

 

 よってトランプ政権が今後のデータ中心社会を見据えて制度を抜本的に変更しようにも、彼らの妨害に遭うのは目に見えています。

 

 このような状況下でトランプがデータに関する制度を大きく見直すために、どのようは方策を採るべきでしょうか。

 

 一つの有効な方策は「データをめぐる国家や世界を揺るがす事件、スキャンダルを表面化させて、データに関する制度の抜本的な再構築に対する世論の支持を得る」ことです。

 

 これは各時代間の過渡期から新たな時代の始まりにかけて、法律・法体系や国の仕組みそのものが大きく生まれ変わるという普遍的現象を考えれば、当然考えられる方策です。例えば米国の証券取引に関する厳格な法律が定まり、SECが設立されたのも1929年のウォール街の大暴落→世界恐慌が起こったからです。

 

 現在、ディープステートや世界的金融バブル等の世界を揺るがす話題が尽きませんが、これらに共通する要素が「データ」「情報」です。

 

 ディープステートは諜報機関等を通じて得た「データ」「情報」を犯罪的に利用し、また彼らの裏のネットワークや裏取引という「データ」「情報」が「どこかに」蓄積されてきました。ディープステートに関わってきた連中を法的に粛清することは、米国のデータ関連制度の大きな見直しを行ううえで有効な戦略と言えるでしょう。

 

 私用サーバーを利用して国家機密情報を杜撰に取り扱っただけでなくマネーロンダリングにも利用してきたとされるヒラリー・クリントン。何故彼女を巡る情勢が数年前からジワリと厳しくなり続けているのか、「データ保護の世界的潮流」という目線でみれば別に驚くことはありません。

 

 世界の金融バブルはFAANGといったデータを収益源としてきた巨大シリコンバレー企業の株価高騰が大きな役割を果たしてきました。現在の金融バブルが弾ければ、これら巨大シリコンバレー企業の政治的発言力が一時的に弱まりますから、やはり米国のデータ関連制度の本格的再構築をするための環境づくりにもってこいです。

 

 5000万人のユーザーの個人情報を英国企業に渡したことがバレ、2週間足らずで株価が25%超も下落したフェイスブック。自動運転車の死亡事故を起こしたうウーバー。ただでさえ借金地獄で自転車操業中で、さらに自動運転支援システムつきの自動車「モデルX」の死亡事故が起きて2日で15%以上株価が下落したテスラ。何故これら報道がいま出てきたのか。「データ保護の世界的潮流」という目線で見れば納得がいきませんか?

 

 トランプにとって、ディープステートの粛清や世界金融バブルの崩壊、すなわち「世界的カオスの生成」は、データ中心時代に適合した法的枠組みを構築し、再び米国が安定的な繁栄を享受できるようにするうえで、有効な戦略なのです。そのことをお忘れなく。

 

 

 そうそう、日本はというと...

 

 

 データに関する世界の保護主義的流れをみれば、日本はもう世界の潮流から完全に置き去りにされています。新しい潮流のもとでは、70年以上(少なくとも表面的にでも)情報漏洩を出来る限り防ぎ続けた北朝鮮のほうが「期待の星」ととして高評価を得ても別に驚きません。

 

 それだけではなく、国家レベルで杜撰なデータ管理、改竄、捏造を繰り返してきた日本がしばらくの間、世界から「危険な国家」とみなされても反論できないでしょう。これを防ぐにも、政官財に跋扈する人物を総入れ替えするくらいしか残された方策はないでしょう。

 

 それくらい、現在流れる国内関連の報道は日本の将来に大きな暗い影を落とす、深刻なものだと受け止めなければなりません。

 

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