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トランプが「本当にやろうとしていること」を考える_1

2018/09/14

 

 我々米中貿易戦争といった保護主義的な政策についつい目を奪われてしまいがちだ。しかしトランプが本当にやりたいことは、米中貿易戦争の過熱よりも中間選挙での勝利である。では、トランプが中間選挙や2年後の大統領選挙で勝つためにするべきことは何だろうか?

 

[アボマガ No.13]トランプが「本当にやろうとしていること」を考える_1

の記事(一部)です。配信日は9月11日で、米中通商協議再開の報道が出る一日前です。

 

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米中貿易戦争への反応に変化が出てきた米国株

 最近、米国株の動きにちょっとした変化が出てきました。

 

 米中貿易戦争の悪化に対してネガティブな動きを見せるようになっているのです。

 

 8月30日、ウォール・ストリート・ジャーナルが翌週にもトランプ政権が2000億ドル規模の追加関税(第3弾)を中国に課す可能性があると報道しました。

 

 9月7日には、トランプ大統領は新たに2670億ドル相当の中国製品に対して追加関税(第4弾)を課す用意があると公表しました。

 

 トランプ政権が中国への追加関税第3弾の発動が間近であること、さらに第4弾の発動も検討していると報じられたことを受けて、米国株は下落しました。

 

8月30日以降、米国株が下落してきた

 

 市場はこれまでも米中貿易戦争を歓迎してはいませんが、いままでは追加関税規模が500億ドルで済んでおり、米国経済にそこまで悪影響は与えないとの見方でした。

 

 そのため市場は堅調な米国経済、減税政策、レパトリ減税による米企業の株主還元といったプラス面への期待の方が大きかったのです。

 

 しかし2000億ドル規模の追加関税となると、米国経済にも無視できない悪影響が出てくると危惧する市場関係者や投資家もいるので、米国株がより米中貿易戦争の動向に反応しやすくなっていると考えられます。

 

 海外(特に中国)での収入割合の大きい企業は注意が必要です。

 

 8月の終わりまで米国株は上昇してきましたが、実は海外での収入の割合が大きい米国企業の株価は逆に下落してきました。

 

画像ソース: Council on Foreign Relations.

 

 海外での収入の割合が最も大きいのはICTセクターです。ICTセクターは海外での収入割合が大きいだけではなく、東アジアを中心にグローバルサプライチェーンが構成されており、アジア太平洋地域での収入シェアがやけに多いことが特徴です。つまり追加関税の影響を最も受けやすいセクターなのです。

 

画像ソース: Zero Hedge

 

 …

 

 米中貿易戦争の行方によっては、米国株の大幅調整が起こる可能性も否定できないのが現状です。

 

米中貿易戦争がトランプにとって負担となり始めている

 もし米中貿易戦争が過熱して米国株が暴落してしまえば、それはトランプとって良いことではありません。

 

 何故なら、あと2ヶ月に迫った中間選挙に悪影響を与える可能性があるからです。

 

 トランプは中間選挙で勝利しないといけません。民主党が勝利すると、ロシア疑惑を巡り民主党下院が弾劾発議をし、トランプ罷免の可能性が出てくるためです。

 

 ほぼすべての米国メディアはトランプの敵であり、トランプの支持率を下げるためになりふり構わずトランプを叩いていますから、トランプとしては米国株暴落といった支持率にマイナスの影響を与えかねない出来事は避けたいはずです。

 

 トランプは8月20日にロイターのインタビューでFedの利上げ方針を批判し、もっと緩和的であるべきだと述べました

 

 これは、中間選挙前に米国株が急落、暴落したときに備えた予防線であると見るのが自然でしょう。米国株急落、暴落の責任をFedに転嫁するのです。

 

 現在のトランプの状況は少し微妙です。というのは...

 

  • 米中貿易戦争を過熱させる→米国株急落、暴落リスクが高まる
  • 米中貿易戦争の過熱化を抑える→米中貿易戦争が間違った政策であることを認めることとなり、対中国の貿易赤字額がトランプ政権になってからますます拡大している責任を負うことになりかねない

 

 8月30日、WSJはトランプの追加関税の第3弾が早ければ翌週(9月3日~9日)にも発動という報道を出しましたが、当メルマガ配信時点ではまだ第3弾は発動されていません。先送りされています。
【2018/08/30 Zero Hedge】Trump To Launch Another $200BN In China Tariffs As Soon As Next Week: Stocks Tumble

 

 第3弾の発動はかなり慎重なように思います。第3弾発動の可能性は残されていると思いますが、第4弾はさすがに厳しいのではないかと思います。

 

 

 今回の記事で私が話したいことは、米中貿易戦争の行く末ではありません。

 

 そうではなく、トランプ政権が本当にやりたいことは何であるかという目的、つまり「変わりにくい部分・要素」を、まとめておきたいのです。

 

 「変わりにくい部分・要素」に着目すれば、トランプの言動といった政治ショーに翻弄されにくくなりますし、投資する上でも中長期的な目線で将来を捉えられますから、精神的にも安定しますし、手数料も掛けずに済みます。

 

 トランプにとって大切なのは、米中貿易戦争よりも中間選挙、大統領選挙です。これは「変わりにくい部分・要素」というより「不変的部分・要素」です。

 

 着目すべきは米中貿易戦争ではなく、トランプが支持層、政界、産業界からの支持を集めて政権基盤を強化するために、何をする必要があるか?ということです。

 

 では、それは何なのでしょうか?この部分を、表面的な目線ではなく「変わりにくい部分・要素」に着目して、考えたいと思います。

 

トランプが大統領の座にとどまるために必要な「変わりにくい」要素

 トランプが支持基盤を固めて任期を全うするために優先的にしなければならないことは、次の3つだと考えます。

 

  • 米国製造業復活に力を尽くす
  • ドル安
  • トランプ政権にとっての潜在的・顕在的な敵による米国に関するデータの乱用阻止

 

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米国製造業復活に力を尽くす

 米国製造業の復活に力を尽くすことが何故重要かというと、「ラストベルト(さび付いた工業地帯)」と呼ばれる、かつて製造業で栄えたものの、40年間衰退の一途を辿ってきた地域の白人不満層がトランプ支持基盤だからです。

 

 1970年代以降、自動車をはじめとして鉄鋼,カラーテレビ,半導体などの分野で日本が米国製造業を脅かし始め、90年代のNAFTA合意やWTOの発足、そして2001年の中国WTO加盟により、米国製造業の衰退は決定的となりました。

 

 米国製造業の雇用者数は1979年の1955万人をピークに現在まで趨勢的な減少を続けており、特に21世紀に入りブッシュ(子)とオバマは製造業雇用者数をかつてない規模で減少させてしまいました。

 

 40年ものあいだ苦境に立たされてきた米国製造業従事者にとって不満は限界であり、トランプは最後の希望のような存在です。

 

 だからこそ、トランプにとって米国製造業の回復のために力を尽くすことは、支持基盤を固めて8年間大統領の座にとどまるために非常に重要なのです。

 

画像ソース: ジェトロ

 

 すでにトランプ政権は減税政策に織り込まれた「設備投資の即時償却」で成果を出しており、1.5兆ドル規模のインフラ計画も発表しています。

 

 通商政策では、最近メキシコとNAFTA再交渉に関する二国間合意に達しました。原産地規則で米国・メキシコ産部材調達比率が75%に引き上げとなり、賃金条項により事実上米国での生産増を強要させることに成功しました。

 

 EUとも自動車輸入制限を焦点に通商交渉を現在進行中ですし、いよいよ日本とも通商交渉を開始し、日本の自動車産業(=日本経済)を潰しに掛かってきます。

 

 ※日本は米国による自動車産業潰しと消費税増税により、2019年以降、本格的に沈没へ向かっていく可能性があります。そのとき就任している首相は、日本経済を潰した戦犯として永遠に語り継がれるかもしれません。

 

 トランプは、製造業従事者の支持を確保するための点数を、着実に積み重ねています。

 

 なお、「米国製造業復活」ではなく「米国製造業復活のために力を尽くす」と書いたのは、本当に米国製造業を復活させられなくても、そのために力を尽くしたことを米国民に証明すれば、トランプの支持基盤確保のために十分だからです。

 

 トランプが米国製造業を立て直す救世主になるとは限りませんので、そこは誤解してはいけません。

 

ドル安

 続いてドル安です。これは単純な話で、ドル安にして輸出を増やし、貿易赤字の縮小や米国製造業を回復させようというものです。

 

 政界や産業界には、「為替条項」を求める声が多いです。つまり他国による競争的通貨切り下げを禁止し、米国からの輸出が有利となるドル安の状況をつくりやすくすることには、賛成の声が多いのです。

 

 その声に、トランプは韓国とのFTA見直しやメキシコとのNAFTA再交渉でしっかり応え、成果をあげています。

 

 米国はこれまで、通貨安誘導を封じる為替条項を他国との通商協定に盛り込んだことはありませんでした。

 

 従来までの常識、慣例を打ち破ってまで、トランプ政権はドル安に追い風となる為替条項の導入を勝ち取ってきたのです。

 

 …

 

 ロシア、中国、イラン、トルコ、EUがドル離れを徐々に進めるなかで、米国が政策面でドル安を支持すれば、現在の米ドルの価値を支える後ろ盾がなくなります。

 

 ドル安の足音は、確実に近づいてきています。

 

 

 3つ目については、次回お話します。
 →続きはこちら

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