世界の動向メモ。為替問題、ドイツの動き、移民入国制限措置の隠された意味


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世界の動向メモ。為替問題、ドイツの動き、移民入国制限措置の隠された意味

2017/02/01

 

 今回は最近の世界の動向について思ったことをいくつかメモします。内容にまとまりはありません。

 

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 まずトランプについて。トランプについては経済、通商問題に注目しながら、米国債や米ドルの動き、さらに今後二国間協定を結ぶ国、さらには結ばない国に対してどのような態度に出るのかを注目していくのがよさそうであるとの個人的考えに変わりはありません。

 

 最近は為替に関する発言がより勢いを増しています。トランプは中国に加えて日本に対しても為替操作国だと口撃し始めました。これは2月10日に日米首脳会談が開かれることを念頭においての発言でしょうが、麻生さん、こんな発言したら誰だってそりゃトランプに喧嘩売ってるとしか思えませんよ...

 

 さらに国家通商会議のナバロ委員長は、ドイツに対しても不当な為替操作をしている国だとも受け取れる批判を述べました。いままでトランプ政権は中国、日本、メキシコという非白人の貿易赤字国に対しては名指しで批判を繰り返してきたものの、白人国家であるドイツやカナダに対しては批判を控えていました。

 

 背景には、先週にドイツ外相が元経済エネルギー大臣のガブリエル氏に替わり、今週にもトランプ政権のペンス副大統領と国務長官に指名されているティラーソン氏との会談に臨むことがあるでしょう。

 

 このドイツの外相の交代ですが、報道を見てみるとおもしろいことがわかります。前外相のシュタインマイヤー氏は2月にドイツ新大統領となる見込みのため外相を辞任したのですが、辞任の直前にトランプ大統領の選出により、20世紀の古い世界はもう終わったと発言しています。

 

 おそらくこの発言はシュタインマイヤー氏の肯定的な本音でしょうね。というのは2016年11月、NATOが対ロシアへの動きを進めている最中にシュタインマイヤー氏はロシアとの対話の重要性を述べていますから。これは間違いなくNATOの動きを牽制、トランプと通じる考えがあるでしょう。

 

 後任のガブリエル氏は元経済エネルギー大臣で、ロシアへの経済制裁に否定的な人物です。1月24日に突然社会民主党党首を辞任して外相になった経緯があり、ガブリエル氏の外相就任はプーチン政権やトランプ政権と経済面や安全保障面で踏み込んだ関係形成につながるものと考えられます。

 

 ドイツでは何だか急にトランプやプーチンと上手く付き合っていくような流れが出てきました。シュタインマイヤー氏、ガブリエル氏、そして次のドイツ総選挙でメルケル首相の対抗馬とされるシュルツ氏

 

 今後欧州ではオランダやフランスの大統領選を始めとした政治イベント等により、EU離脱の流れが勢いづくと思われますが、上記ドイツ政界の動きやドイツ銀行の不正取引に関する問題で(米英の関与があるなかで)次々と和解が成立していることから、案外ドイツは嵐を何とか凌げるのかもしれません。経済も欧州のなかでは何とか安定していますしね。

 

 あまり表に出ないだけで実はドイツは内部が割れていて、ECB等のグループに敵対する勢力が強くなっているのかもしれません(下は関連しそうな記事)。

 

 【2016/11/02 Zero Hedge】Deutsche Bank Accuses ECB Of "Creating Asset Bubbles, Expropriating Savers And Backdoor Socialization"
 【2016/12/23 Reuter】Bundesbank brings home gold faster than planned -Weidmann

 

 それと、トランプがイスラム圏7ヶ国に対する移民入国制限に関する大統領令に署名して波紋を呼んでいますね。移民入国制限国に指定されたイランでは、報復措置として中央銀行総裁がイラン暦の元日にあたる3月21日から米ドルの利用をやめて別の国際通貨に換えるか、バスケット通貨に移行するつもりだと言っていますよ。

 

 イランでは前々から米ドルでの石油決済をやめる計画がありましたが、今回のイラン中銀総裁の発言は本当に米ドル決済の縮小の流れにいくかもしれませんよ。何故ならトランプは北朝鮮と並んでイランを安全保障上の脅威であると名指ししていますし、トランプはイランを止めるつもりはないでしょう。

 

 二国間協定を結ばない国に対する米ドルや米国債の動きがどうなるかポイントとなりそうだと前の記事で書きましたが、なんだかそうした動きが早速出てきた感がありますね...(突然、サプライズ的にドル安の流れに傾く可能性が高くなりつつあるということ)

 

 最後に移民入国制限措置について、一つの視点を話します。移民入国制限措置はシリア、イラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンの7ヶ国からアメリカへの入国を制限するものです。

 

 おそらく大部分の人は上記7ヶ国への差別的政策だと思われるかもしれませんが、目線を変えると意味が真逆になります。

 

 この移民入国制限措置、本当のターゲットは指定された7ヶ国以外の国だと考えられるのです。

 

 その理由。もし今回のイスラム圏の移民入国制限措置により、イスラム教徒を謳う非米国籍の人物が今後アメリカでテロ事件を起こしたとしましょう。そうなると真っ先に注目されるのは、テロを実行した人物はどの国から米国に入国したのかという問題です。

 

 しかし今回の移民入国制限措置により、制限7ヶ国からの入国の可能性は排除されますよね。そうです、今回の移民入国制限措置は今後アメリカで万が一テロが起こったときに、シリア、イラク、イラン、リビア、ソマリア、スーダン、イエメンがテロリスト国家だとレッテルを貼られることを防ぐことにつながるのです。

 

 おそらく今回の措置は、上記7ヶ国に対して米軍はもう不当な軍事介入はしませんよというメッセージも込められていると思われます。

 

【追記:2017/02/04】
 ※テロ撲滅のための軍事介入なら十分あり得ます。
【/追記】

 

 そうなると本当のターゲットとして考えられるのは...サウジ?カタール?トルコ?...

 

 こう考えると、今回の移民入国制限措置は実はサウジ、カタール、トルコといったISとのつながりが確定的な国が、裏で絡んだテロをアメリカで起こせなくする、もしくはテロが起こったときにこうした国々に世界中の目を向けさせるための措置だと言えるのです。

 

 それでは今回はこれで終了。

 

【追記:2017/02/02】
 移民入国制限措置は実はサウジ、カタール、トルコなどの国をターゲットにしているのでは?と書きましたが、そのうちトルコが何だかとんでもないことになりそうな予感がしてきました。

 

 シリア北部のアル・バーブという町では、トルコ軍がロシア軍や米軍と共同でテロリスト退治を行ってきましたが、最近その目途がついてトルコ軍は今後1ヶ月程度でアル・バーブから撤退するとしています(→ソース1→ソース2)。

 

 しかしアル・バーブにシリア政府軍(ロシア支持)が6km圏内にまで近づいたとの報道が出ており、トルコ軍との衝突が起こる可能性が指摘されています(→ソース)。

 

 トランプ大統領、いままでロシアのプーチン大統領をはじめドイツのメルケル首相、イスラエルのネタニヤフ首相、サウジアラビアのサルマン国王などと電話会談をしてきたのですが、実はトルコのエルドアン大統領とは一度も電話会談を行っていないのです(→ソース)。

 

 一体これは何を意味するのでしょうか?エルドアン大統領はロシアがバックについていると今でも信じているようですが...

 

 時系列にまとめておきましょう。

 

 

 そしてトランプはエルドアンとはいままで首脳会談を行っていないという事実。これらをつなぎ合わせると...まさか!?

 

【追記:2017/02/09】
 2月7日、エルドアンとトランプが45分間の電話会談をしたようです(→ソース)。というわけで、上に書いたような私の予感は間違っている可能性が高いようです。

 

 ただシリア北部の戦闘に関連し、YPG(クルド人民防衛隊)の支援をしている米軍と、YPGと敵対しているトルコ軍の関係がギクシャクしている現状は変わっていないので、今後どのように展開するのかは未知数です。

 

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