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米国のシェールオイル増産停滞のスキを見て増産を企てるサウジアラビア


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米国のシェールオイル増産停滞のスキを見て原油増産を企てるサウジアラビア

2018/06/25

 

【2018/06/24 ロイター】OPEC非加盟国も増産に合意、規模は不透明

 

石油輸出国機構(OPEC)とロシアを中心とする非加盟産油国は23日、7月からの増産で合意した。サウジアラビアは「目に見える(measurable)」規模の供給拡大を約束したが、具体的な数字は示さなかった。

 2016年末のOPEC減産合意では、OPEC加盟国・非加盟国合わせて日量180万バレルの減産で合意していました。

 

 しかし最近は主にベネルエラの減産により、最近は減産量が日量280万バレルに落ち込んでいました。

 

 今回のOPEC増産合意で具体的な増産幅は示されておらず、どの程度の増産になるかどうかは不明です。

 

 各国政府は増産幅が日量50万バレル(イラン)~日糧100万バレル(サウジアラビア)になると述べています。

 

 日量180万バレルに戻すことが目標であれば、サウジアラビアの「日量100万バレル増産」というのは誇張表現ではありません。

 

 しかし、トランプさんはサウジアラビアのこの発言をどのように思っているのでしょうか。

 

 

 現在の原油市況は、ベネズエラの減産に加えてもう一つの話題があります。

 

 それは米国のパーミアン盆地のシェール原油・ガス輸送問題です。

 

 米国テキサス州にあるパーミアン盆地は米国シェール原油・ガスの有数の生産地で、そこからパイプラインを通じ、原油先物市場NYMEXの原油の受け渡し場所であるクーシングや、メキシコ湾沿いに原油・ガスが送られます。

 

 しかし現在、パーミアンのパイプラインの輸送能力に限界が生じており、米国はシェール原油・ガスの生産量を大きく増やせない状況にあります。

 

 またシェール原油・ガスの採掘に欠かせない「フラッキング」と呼ばれる、地下の岩体に超高圧の水を注入して亀裂を生じさせる作業に必要な砂や水の調達が難しい状況で、原材料調達コストも増えています。

 

 さらに労働者も不足しており、人件費も上昇しています。労働者一人に対し、彼らの宿泊施設であるトレーラーハウスを1室1泊75ドル~95ドルで借りなければなりません。

 

 こうしたことから、新しいパイプラインの稼動予定年である2020年までは、米国のシェール原油・ガスの増産は低迷しそうなのです。

 

 

 サウジアラビアの、OPEC、非OPEC諸国全体で「日量100万ドル増産」という発言(100万という数字が他国政府よりも大きいところがポイント)は、米国の原油生産量が落ち込む隙に俺たちサウジアラビアがボロ儲けしてやるということを、堂々と宣言したことになります。

 

 トランプさんは、サウジアラビアのこの発言は米国に対する侮辱だと感じているのではないでしょうか。通商問題で中国から報復関税を提示されるや否や「追加で2000億ドル、4000億ドルの関税を課すぞ」と瞬時に脅し返すトランプさんですから、どうなることやら。

 

 米国とサウジアラビアの関係が悪化し、地政学リスクがまた高まることになるのでしょうか。

 

 

 最後に、短期の原油需給だけ簡単にメモ。

 

 今年終わりの世界原油需要は日量1億バレル程度の見通し。

 

 一方でQ12018の原油供給量は日量9790万バレルで、日量100万バレル増えても9890万バレル。

 

 米国のシェール原油生産量が短期的に低迷しそうなことから、今年は需要超過になりそうです。

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