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2022年10月

  • 2022年10月31日

3期目を迎える習近平国家主席は、ゾンビ企業淘汰に踏み切るか

先週26日に投稿したブログ記事で次のように書きました。 [幣ブログ]米中で「経済的山火事」の準備が整いつつある? 中国では今月22日に閉幕した党大会で、これまでゼロコロナ政策と不動産市況悪化により冷え込んでいった景気を金融緩和や財政出動により下支えしてきた、李克強首相をはじめとした経済・金融の責任者が軒並み事実上の引退決定または降格となりました。 江沢民氏、朱鎔基氏は党大会に姿を見せず、胡錦涛氏は […]

  • 2022年10月28日

「GAFAM」の22年7~9月期決算を分けたビジネスモデルの違い

大手ICT企業の最新決算が出そろいました。 かつてGAFAMと呼ばれた5企業は、いずれも市場予想を下回る業績で株価は急落しました。特にメタは株価が24%以上暴落し、アマゾンも時間外取引で13%以上下がっています。 下図は今四半期のGAFAMの売上、営業利益、1株当たり利益の前年比成長率です。注目したいのは営業利益の伸び率です。 アマゾン、アルファベット、メタの3社は営業利益が1年前から大幅に下がり […]

  • 2022年10月26日

米中で「経済的山火事」の準備が整いつつある?

リーマンショック以降、中央銀行の量的緩和・ゼロ(マイナス)金利政策により、資金調達が容易になり、収益性の悪い企業でも負債の借入・借り換えにより生き残れる環境が続いてきました。 2020年のコロナ危機で各国は世界恐慌期以来の不況に陥りましたが、量的緩和の再開と、助成金や無利子融資などによる財政出動の両輪で企業の破綻は防がれ、財務状況の悪い企業がますます蔓延るようになりました。 今後新たな金融ショック […]

  • 2022年10月24日

金融危機と高インフレが同時に襲う

今回はマクロ経済・金融に関する話題です。 まず現在の金融状況について確認した後、今月IMFが公表した経済見通しから、いまIMFはインフレをどのように見ているのか、その見方は果たして妥当なのか、検証していきます。 今回の検証で判明したことは、所詮IMFは変化を嫌い不都合な事柄をひた隠す官僚組織であり、歴史的変化が差し迫る現状において彼らの意見を鵜呑みにして将来の指針とすることは極めて危険であるという […]

  • 2022年10月17日

崩壊目前の債券市場

実はいま、先進国を中心に債券市場の流動性が急速に悪化しており、世界の金融市場が危機的状況にあることをご存知でしょうか。 米国債の買い手が消えつつある これまで米国債購入の主役は日本や中国などの外国政府・投資家でしたが、2015年から保有割合は減っていき、コロナパンデミックが生じた2020年から急減しました。 パンデミック以降、米国債購入の主役となったのは世界大恐慌以来の不況を下支えするために量的緩 […]

  • 2022年10月12日

債券市場崩壊の礎を築いた人物に「ノーベル経済学賞」授与

[2022/10/10 毎日新聞]ノーベル経済学賞にバーナンキ氏ら FRB議長経験者では初 スウェーデン王立科学アカデミーは10日、2022年のノーベル経済学賞を、元米連邦準備制度理事会(FRB)議長で米ブルッキングス研究所のベン・バーナンキ氏(68)ら3人に授与すると発表した。銀行と金融危機の関係を解き明かしたことを評価した。 同アカデミーによると、FRB議長経験者がノーベル経済学賞を受賞するの […]

  • 2022年10月10日

業績拡大に向けての離陸スタンバイ中

航空機市場にある大きな変化が生じていることをご存知でしょうか? 航空会社はフライト需要が伸びている間は稼働率を高い状態で維持するために出来る限り整備により機材寿命を長引かせようとします。 逆にフライト需要が低下すると、老朽化が進みランニングコストの大きな機材を引退させ、燃費の良い高性能な新しい機材に置き換える動きが強まります。 航空機の旅客需要やフライト数は一昨年の世界的パンデミックにより激減し、 […]

  • 2022年10月7日

次の不況は「円安不況」

中央銀行は日銀を除きインフレ退治のために金融引き締めを本格化してきましたが、一部で政策転換や政策転換前兆のような動きがみられます。 イングランド銀行は量的引き締め開始を決定した4日後に唐突に量的緩和を再開し、オーストラリア中央銀行は今月の利上げ幅を0.25%と、これまでの0.5%から縮小しました。 市場はこうした動きを見て「インフレのピークアウトは近い」「これから世界的に中銀は金融緩和再開の動きを […]

  • 2022年10月3日

市場大幅調整局面で機会を掴むための準備

ダウ平均がおよそ2年ぶりに2万9000ドル割れしました。最近の調整を見て早く投資したいとウズウズされている方も多くいらっしゃることでしょう。 ただ、Fedの金融引き締めが本格化したなか、実質金利が2018年の直近のピークを突破して上昇しているため、本格的な調整はこれからやってくると思っています。 イングランド銀行が量的緩和を再開しましたが、目的はトラス新政権が大規模減税策を掲げて長期金利が高騰し、 […]