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金融政策

  • 2024年3月25日

日銀の大規模緩和は終わってないし、やめられない

最近、経済・金融分野の「大本営発表」が目立つようになってきました。 日経平均の高騰、賃上げ、経常黒字、貿易赤字の圧縮といった出来事に仰々しい見出しが付けられることが増え、さも経済成長の好循環が回り始めたかのような印象を日本国民に与えようとしています。 先週、日銀がマイナス金利を解除したときの報道には驚きました。 「マイナス金利解除」「17年ぶりの利上げ」「大規模緩和は役割果たした」といった見出しが […]

  • 2023年11月6日

利上げサイクル終了は市場大混乱の前触れ

世界各国の中央銀行による利上げ停止の動きが相次いでいます。 Fedが9月以降に2会合連続で政策金利を据え置いたことを始め、ECBは10月に11会合ぶりに政策金利を据え置き、イングランド銀行とカナダ中銀は9月以降、オーストラリア中銀は7月以降、政策金利を据え置いたままです。新興国の中央銀行のなかには、利下げを再開したところもあります。 エネルギー価格が昨年のピークから暴落したことで、国のなかにはイン […]

  • 2023年8月1日

植田日銀のYCC政策修正は昨年度の日本国債大量売却の再来を防ぐため?

先週金曜日の金融政策決定会合において、日銀はイールドカーブコントロール(YCC)政策を修正しました。 長期金利(10年物日本国債利回り)の上限を事実上1.0%まで容認することになります。 植田総裁は今回の決定を、将来の物価上昇リスクに対する予防的措置だと話しています。 でも政策金利はマイナス0.1%のまま据え置きです。他国の中央銀行が物価上昇対策のために政策金利を積極的に引き上げてきたこととは対照 […]

  • 2023年6月20日

Fedのタカ派姿勢は変わらず、経済への実害が出るのはこれから

FOMCは先週、昨年3月から10会合連続で実施してきた利上げを見送りましたね。 米国のインフレ率(消費者物価指数の前年同期比伸び率)は、昨年6月に9.1%に達して以降、11カ月連続で減少し、5月には4.0%にまで落ち着きました。 そのためひとまず様子見として利上げを一時停止した形です。 しかしFOMCメンバーによる年末の金利予想は、前回の5.1%近辺から5.6%近辺にまで引き上げられています。 現 […]

  • 2023年3月1日

米国は最低でも11%程度への利上げが必要だ

原油価格は一年前の水準に低迷し、天然ガス価格はピークから75%ほど暴落し、2021年3月頃の水準にまで落ち込んだ。 これから春を迎え暖房需要が減少していくなか、エネルギー価格が大きく落ち込みインフレは落ち着いていく。そう市場は高をくくっていた。 しかし今年に入り、米国経済はますます絶好調となり、インフレが再び強まりつつある。 米雇用者数、予想大きく上回る51.7万人増-失業率53年ぶり低水準htt […]

  • 2023年2月21日

日銀の政策が世界のマネーの潮流を大きく変えるのか?

欧米の中央銀行が金融引き締めを続ける中、日銀の今後の動きが気になる。 4月から日銀の新総裁に植田和男氏が就任する見通しとなっている。 市場では、植田新総裁のもとで緩やかに金融引き締め方向に向かっていくとの見方が多いようだ。 いま日本円の金利は、主要31通貨の中で最も低い水準にあるという。欧米だけでなく新興国の中央銀行も揃って利上げしており、日本だけが取り残された形だ。 もし市場の予想通り、緩やかな […]

  • 2023年1月13日

日銀の量的緩和政策に歯止めが掛からなくなり始めた

ここ最近は日銀の金融政策の動きについてあまり興味を持てなかったのですが(黒田日銀が日本の経済・金融を破壊することは確定した未来だと確信しているため)、久しぶりに少し調べることにしました。 きっかけとなったニュース:[2023/01/13 NHK]債券市場 長期金利 上限超え0.545%まで上昇 約7年7か月ぶり 市場関係者による中央銀行の金融政策に対する見方・意見を見聞していて、昨年からずっと違和 […]