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安倍・黒田体制の終わりの兆しがチラチラ出てきているぞ

2017/09/16

 

【2017/09/13 日本経済新聞】社会保障、高齢者に偏らず 首相インタビュー 教育無償化、国債も検討 北朝鮮、核放棄が対話条件

 

安倍晋三首相は12日、日本経済新聞のインタビューに応じ、今後の社会保障政策についてこれまでの高齢者中心から「全世代型」に見直す意向を表明した。そのための施策として幼児教育の無償化などを挙げ、財源として教育に使途を限定して国債を発行する「教育国債」も検討する考えを強調。北朝鮮情勢では核の完全な放棄が対話の条件だとの認識を示した。

 

 現行の安倍・黒田体制はもはや風前の灯?? 黒田さんが来年4月の総裁任期満了を迎える前に、大きなドラマが起こりそうな予感...

 

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安倍・黒田体制の終わりの兆しがチラチラ出てきているぞ

 今週の国内の報道をいくつか見てみると、安倍さん、黒田さんが今後苦しい立場に置かれていきそう、そのような流れを感じ取りました。

 

 まずは安倍首相について。安倍首相は今月11日、政府の看板政策である「人づくり革命」を議論する有識者会議の初会合に参加しました。

 

 初会合では大学教育向けに返済不要の給付型奨学金の拡充について検討されました。高齢者に傾斜している予算の配分を現役世代に広げることが狙いのようです。

 

 また財源は「こども保険」や「教育国債」、それに一定の収入を得た時点での出世払い方式も検討の対象とのことです。

 

 そしてこの初会合で大筋話し合われた内容を、安倍首相は日経の単独インタビューに答えた、というわけです。

 

 さて、その後の報道をみると、安倍首相に対する批判や安倍政権にとって暗雲立ち込める問題が出てきています。

 

 麻生財務大臣は人づくり革命の財源として検討されている教育国債について、報道陣の記者会見で「次世代に借金をかぶせる形はなじまない」と発言しています。

 

 教育国債は自民党の一部で教育無償化の財源として検討されているものですが、財務省は「来世代に痛みを先送りすることになる」「税制で対応すべきで、国債は論外だ」と、教育国債の発行に真っ向から反対しています(ただしこども保険には反対ではありません)。

 

 安倍首相が日経の単独インタビューに応じ、人づくり革命について答える記事が日経の一面にバーンと掲載されたあと、麻生財務大臣が改めて財務省の言い分を代弁して、安倍首相の意気込みに早々と冷や水をかけた、というわけです。

 

 さらに気になったのは、安倍首相が「高齢者に傾斜している予算の配分を現役世代に広げる」という、厚生労働省が求める予算大幅アップには応じないぞと暗示するような発言をした当日、厚労省が598億円の年金支給漏れについて公表したことです。

 

 厚労省によれば、598億円という年金支給漏れの総額は、一度に判明した支給漏れとしては過去最大とのことです。

 

 加給年金と呼ばれる振り替え加算制度でのミスによるものですが、振り替え加算を巡るミスは2014年以降に急増し、10.6万人に対する支給漏れに膨れ上がったとのこどです。

 

 つまり安倍・黒田体制がノリに乗っているときから支給漏れが悪化し、過去最大の額の支給漏れが生じてしまったということになります。

 

 民進党の前原代表は「第2の消えた年金問題」だと述べ、今月28日に召集される臨時国会で厳しく追及する構えのようです。

 

 民進党は所属議員の離党の流れが止まらないことや某女性議員の不倫疑惑スキャンダルで、もはや解党は免れない状況であり、第2の年金問題についてどこまで追及できるのか、個人的にあまり期待することはできません。

 

 しかし今回の第2の消えた年金問題は、公表されたタイミングから見て厚労省の官僚が仕掛けた可能性もなきにしもあらずです。そうであれば絶対に何かしらの意図があることでしょう。

 

 安倍第一次内閣が退陣するきっかけの一つとなったのが消えた年金問題で、厚労省側も当然知っています。

 

 今回の過去最大規模の年金支給漏れ公表は、安倍退陣を求めるグループが安倍潰しのために踏み切った可能性も、頭の片隅に置いておきたいものです。

 

 現在、各国中央銀行の金融引き締めや緩和縮小のギアがまた一段あがる寸前で、市場の動揺も考えなければならなくなりました。市場が動揺すれば、当然GPIFによる公的年金積立金の運用にも悪影響を及ぼします。

 

 第2の消えた年金問題に注目が集まっているうちに市場の動揺が起これば、GPIFにも当然国民のフォーカスがあたり、年金問題が一気に政局の中心となる可能性もなきにしもあらずです。

 

 安倍首相にとってさらなるピンチが訪れる可能性も、捨てきれなくなってきました。

 

 

 もう一つ、日銀の黒田総裁にとっても、これからが正念場になるのでは?と思わせる報道をチラチラ見かけるようになりました。

 

 ブルームバーグの地銀へのアンケート調査によると、今年度後半の円債投資環境について、回答を寄せた11行のうち7行が「厳しくなる」、4行が「変わらない」と回答。保有債券の平均残存期間は8行が「現状維持」、3行が「短期化したい」と回答したようです。

 

 また収益確保を期待できる商品として、回答を寄せた11行は外債、オルタナティブ(REIT、プライベート・エクイティなど、利回りは比較的高いが流動性が相対的に低い投資商品)、日本株などを挙げたものの、円建て公社債の回答はゼロだったとのことです。

 

 相変わらず日銀のマイナス金利政策といった低金利政策に伴う、日本の国債、社債に対する地銀のリアルな見方が浮き彫りとなりました。

 

 さらに金融庁は地銀に対して、2019年3月末より、2016年4月に合意となった国際的な金利リスク規制(バーゼル委員会の金利リスク規制)に基づいた規制を導入する予定です。

 

 金融庁が導入予定の金利リスク規制は、外債保有に対するリスク評価基準の厳格化も含まれており、日銀の金融政策による利回り低下で地銀が保有を増やしてきた外債への投資意欲を殺ぐことにつながります。

 

 つまり地銀は日銀と金融庁に首を絞め続けられている状態なのです。これは地銀の黒田総裁や日銀への不信感や恨みつらみをより高めることになるでしょう。

 

 また日銀のマイナス金利政策は社債市場にも悪影響を及ぼし始めているようです。

 

 日経によると、北朝鮮問題等の地政学的リスクの高まりに伴い、9月に入り長期金利が低下し、社債の金利が低くなりすぎて投資家の購入意欲が落ち込んでいるとのことです。

 

 NTTファイナンスは300-500億円程度、リコーは200億円程度、新日鉄住金も最大500億円の社債発行を計画していましたが、いずれも今月中の起債を見送ったようです。

 

 昨年は日本企業による社債発行額が過去最高の11兆3000億円程度あったようですが、社債発行ブームも「こんな低利回りじゃ買えん!」という、投資家側の全うな判断により終わりを迎えるのかもしれません。

 

 以前の記事で、日本の国債市場が機能不全寸前であることを書きました。

 

[2017/07/09]相変わらず「自身の出口戦略」にしか興味のない日銀・黒田総裁

 

 黒田氏が日銀総裁になってから、新発10年国債の取引不成立となった日はすでに5回を数えている。そのうち今年5月に至っては1日~2日午前まで1.5日のあいだ延々と取引不成立が続き、およそ「ありえない」ことが起きているのだ。

 

 黒田氏の総裁就任以前の新発10年国債取引不成立は2000年12月26日が最後である。黒田氏が就任し、2014年4月14日に最初の取引不成立が起こってからは、2015年9月24日、2016年10月19日、2017年5月1日-2日午前、2017年6月29日に取引不成立となったが、ここで注目したいのは不成立日の間隔が1年5ヶ月、1年1ヶ月、7ヶ月、2ヶ月と衰え知らずのペースで短くなっていることだ。

 

 その後国債市場での取引不成立は起こっていないようですが、日銀が国債購入額を予定より減らすと発表すると、何故か10年債利回りが減少するという珍現象が生じるくらい、歪んだ市場が形成されていることには変わりありません。

 

 (上の珍現象はおそらく、日銀が量的緩和したくても出来ないくらい、国債の供給不足が深刻であると市場に認識され、外国人投資家か誰かが短期売買目的で国債を購入したからしょう。これは投資家の国債総売りによる金利急上昇リスクの高まりも意味します。)

 

 検索を掛けて起債に関する一連の報道の見出しを眺めると、どうも最近の日本企業による起債は、外貨建てや転換社債が増えてきているようです。

 

 そうすると、円建ての通常の社債の需要が減少している流れはたしかに生じ始めているのかもしれません。

 

 日銀の金融政策が、国債市場のみならず社債市場も今後大きな不活性状態に導く、そのような兆しが見え始めたことは頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。

 

 最後に、これも日経の報道ですが、今月8日の時点で、アベノミクス相場が始まった2012年11月12日からの株式買い越し額において、日銀が海外勢を初めて上回ったそうです。

 

 海外勢の累積買い越し額が13兆7217億円、日銀のETF累積買い越し額が13兆9337億円とのことです。

 

 すでに国内株式市場は日銀官製相場化しており、海外投資家の売買動向を睨みながら日銀が買い支える状況が今日まで続いてきました。

 

 今回、累積買い越し額で日銀が海外勢を抜いてトップに躍り出たことから、国内株式市場は名実ともに日銀相場となったというわけです。

 

 こうしてみると、日銀の金融政策が生み出した国債市場、株式市場が歪んだままであったり歪みが進行中であることはもちろん、社債市場にも歪みが生じ始めてきたようです。

 

 ここにもし、各国中央銀行の引き締め姿勢をきっかけとする市場の動揺が起これば、いままで黒田日銀の金融政策が生み出してきた日本の金融市場の歪みが、一気に露呈する可能性もなくはありません。

 

 黒田総裁の任期は来年4月に切れますが、それまでにタダで逃げ切れるとは限らないということです。退任までのあいだに、非常に厳しい金融市場の舵取りを担わされるかもしれません。

 

 それは黒田さんにとって厳しいものがありそうです。何故なら、5月あたりから「黒田さん自身の出口戦略」ばかり実行中で、メディアへの露出も最近は影を潜めていますから。

 

**********

 

 いよいよ国内の情勢も大きく動き出す、そんな兆しがなんとなく見えてきたように思います。

 

 安倍・黒田体制はもう4年半程度も続いているのですから、この体制がいよいよ崩れれば、日本も大きな混沌の渦に巻き込まれるでしょう。

 

 なにせ、国のトップにまともな人材がいるように見えませんから。権力闘争、国家システムの維持、トランプの東アジア政策の狭間で、近々日本は大きく揺れ動いていくのではないでしょうか。

 

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