土壌を広げて成功を待つ-Antifragile的成功への考え-
Antifragileはランダムや不確かなものを味方につけて大きな利益を得るという考え方です。 世の中は不確かさに満ち溢れていて、思いもよらない結果も突然訪れるものです。
私たちはよく「成功を掴む」という言葉を使いますが、思いもよらない良い結果が突然起こるということを考えると、この言葉はあまり的を得ていないように思えます。
何故なら不確かなものはこちらから掴むことが出来ないからです。
それもそのはず、不確かなものなので事前に予測することなどできませんから。 目に見えないしどこにあるのかもわからない、もしかしたら存在しないかもしれない。 それが不確かなものです。 そんなものを自分から掴みにいくことなんてできるはずはありません。
大切なことは土壌を広げることです。 事前にしっかり準備をして自分のテリトリーを広げ、そこに不確かさが思いもよらない効果を発揮してくれるのを待つ、これが成功するための正しいイメージなような気がして仕方ありません。
試行回数を稼いで土壌を広げる
不確かなものを味方につけるには試行回数を稼ぐことがとても重要になってきます。 つまり積極的にチャレンジするということです。
例えばアフィリエイトの成功率は10%とか言われます。 成功率が10%と言われたら少ないと思われるかもしれませんが、もし10%だとすると10回チャレンジしたときに1回でも成功する確率は65%に跳ね上がります。 20回行えば88%の確率で1回以上は成功することになります。
つまり10個、20個と土壌を広げていけば、そこのどこかに不確かさという魔法が掛かって大きく花開くのです。 いつ、どこで魔法が掛かるのかはわかりませんが、意外なところで花開くかもしれないのです。
私だって本サイトを立ち上げたときはほとんど訪問者数は少なかったです。 しかし地道に記事を書いてアップするという試行を繰り返すことによって、確実に訪問者数は伸びています(閲覧しに来てくれる人、毎度ありがとうございます!)。
よくビジネスなんかで「打率は3割でいい」とか言われます。 10回チャレンジしてそのうち3回成功すれば十分ということです。
だけど正直いって打率なんてどうでもいいです。 成功の割合が高い低いって、人生で成功するうえで対して重要ではありません。
大切なのはいかに大きな利益を得られるか、ここにあります。
打率は別に1割に満たなくてもいいのです。 たった一回だけ成功して、安定して月収100万とか稼げるようになればそれだけで人生大成功です。
100打数1安打で打率がたった.010でも、その1安打が月収100万を生み出せればもうあなたは勝ち組なのです。
古来の人はAntifragileの活かし方を知っている
昔の人は既に不確かなものを味方につけてAntifragile的に大きな利益を得る考えを理解しているように思えます。 実際、次のようなことわざがあるじゃないですか。
- 人事を尽くして天命を待つ
- 果報は寝て待て
この二つのことわざの意味はともに、自分のやるべきことをやったあとは運に任せてひたすら待つというものです。 つまり成功は自分で掴むものではなく、しっかりと土壌を広げて準備をし、そこにランダムが味方してくれるのを待って得られるものだということです。
現代の日本は成功、失敗に非常に敏感で、納期というタイムリミットが課されているので人事を尽くしても天命を待ってる余裕なんてありません。 そういう時間に支配されたことで、上のようなことわざはほとんど無視されているように思えます。
しかし情報技術の発達によって、納期といった時間を考えずに好きなように仕事をできるようになっています。 ネットビジネスや投資、トレードなんかが典型です。
何故かアフィリエイトや投資でも3ヶ月で月収50万とか1年で300万のリターンを得るとか、そういう短期的な成功を望む人が多いです。
だけどこうした自由が効くビジネスは好きなだけ時間を掛けられるというところに本当のメリットがあるような気がします。
アフィリエイトだったら時間を掛けて紹介したい商品を、高クオリティな内容や文章で多数のページに渡って紹介することができます。 そうすることでサイト訪問者に紹介したい商品の良さをさらにアピールすることにつながり、それが購入につながりますから。
投資だったら何年も株を保有することで短期的な変動要因を排除して、配当を含めた安定したリターンを得られる確率を高めることができます。
しっかりとクオリティの高い行動を時間を掛けて多く行うことで、不確かさに好感を持ってもらって大成功する確率を地道に増やすことが一番の戦略ではないでしょうか。
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