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Iatrogenesis(医原病)とは何か-医者は別の病気を生む-
私たちは"医療の進歩"というのを日々実感しています。 ニュースを見ていても医療技術の発達や新薬の開発、それにIPS細胞などの将来の医療の大きな進歩が期待されている基礎研究の結果が報道され、医療の進歩を日々実感します。
もちろん医療が進歩すればするほど、今まで治せなかった病気を治せるようになるという素晴らしい効果が期待されます。 昔不治の病と言われた結核も、ストレプトマイシンという抗生物質の発見に端を発した医療の進歩によって、いまでは完治する病気となっています。
またメディアでは医療の進歩のポジティブな側面ばかりをクローズアップしますし、医療ミスや薬の副作用もめちゃくちゃ大きなものでない限りそこまで大々的に報道されないので、私たちは知らぬ間に医療をポジティブなものと受け取ってしまいがちです。
しかし医療の進歩による負の側面も私たちは理解する必要があります。 医療が進歩すればするほど、間違った医療によって後遺症や死のリスクが増すのです。
着眼点は人間です。 医療分野が進歩しても、同じように医療に携わる人間は正しい方向に進歩するのか?
残念ながら医療が進歩することにより医者の権威が増し、その結果間違った医療を受ける可能性を理解しなければなりません。 大したこともない病気なのに医療を受けた結果、より重大な病に陥るFragileな要素があることをしっかりと肝に銘じなければならないのです。
Iatrogenesisとは何か
皆さんはIatrogenesisという言葉をご存知でしょうか。 おそらくほとんどの方はまったく知らないと思いますし、読み方もわからないと思われるかもしれません(イアトロジェネシスと読みます)。
Iatrogenesisとは医療用語で「医原病」と呼ばれるものです。 つまり「医師の治療によって別の障害を引き起こす病気」を指します。
Iatrogenesisはギリシャ語の"Iatros"(healer、医者)と"genesis"(origin、起源)をつなぎ合わせてできた言葉です。 まさに文字通りに「医者に端を発する」という意味なのです。
Iatrogenesisという言葉が使われ始めたのは20世紀以降と最近ですが(Merriam Websterより)、医者が患者に害を及ぼす可能性については、古代ギリシャのヒポクラテスの時代には既に認識されているようです。
実際、医者の倫理に関するギリシャ神への宣誓文「ヒポクラテスの誓い」には、次のように述べられています:
I will prescribe regimens for the good of my patients according to my ability and my judgment and never do harm to anyone.
(私は自身の能力と判断に従って、患者を快方に導くための治療を処方し、決して害を与える行いをしない。)
「決して害を与える行いをしない」とわざわざ述べてあるということは、既に医者が患者に害を及ぼす可能性を認識していたと推測されます。
さて、このIatrogenesisというのが、私たちをFragileにする大元凶なのです。 つまり私たちの見えないところで、不用意に医療を受けることによって逆に私たちの生存を脅かすことになるのです。
Iatrogenesisが引き起こすショッキングな数字
ニュースを見ると、そこまで頻度は高くないですがたまに医療事故のニュースを目にします。 抗がん剤を投与したらその副作用で肝不全を引き起こして死亡したとか、小児への投与が禁止されている薬を誤って投与して子供の命を奪ってしまったりなどです。
wikipediaで「医療事故」と調べると、大体年に5回前後日本で医療事故が起こっているように記述されています。 実際のニュースでも確かに一年に5回程度の体感なので、まぁそのくらいの確率で医療事故が起こっているんだなくらいに感じます。
しかしネットで医療事故を調べてみると、どうやら医療事故はそんな数回程度の話ではないのです。
実はアメリカでは薬の副作用(Adverse Drug Reactions、ADR)と医療過誤(Medical Error)によって、年20万人~42万人程度が亡くなっていると言われています。
医療事故による死亡者については公表されていないため正確な数字はわからないのですが、それでも専門家による研究結果によると上記のように非常に多くの人が医療事故によって亡くなっているのです。
この数字がどれだけ多いのかというと、例えばアメリカにおける一年間の交通事故による死亡者数は40000~45000人程度です。 ということは、粗く見積もっても交通事故による死者の4倍~10倍の人が薬の副作用や医療過誤によって亡くなっていることになるのです!
ADR、医療過誤...これこそまさにIagrogenesisです。 病気を治療するために薬を飲んだり手術を受けたりすることによって、別の病気を引き起こして数十万人もの人が亡くなっているのです。
上はアメリカでの話ですが、医療は先進国で広く行われているものです。 医療先進国のアメリカでさえもこれだけ悲惨なのであれば、日本でだって報道されていないだけでADRや医療過誤によって見えないところで数多くの人が亡くなっていると考えているのが自然です。
つまり医療は非常にFragileな要素を持つのです。 近年ではちょっとした病気に対してもすぐに薬が投与されたりや医療が施されますが、自然に任せれば勝手に治る程度の病気でもむやみに薬や医療に頼ると、副作用としてガンが誘発されるなどとんでもない結果が待ち受ける可能性があるのです。
問題の元凶は医療分野そのものではなく、医療を利用して富と名声を確保しようとする多くの医療従事者たちです。 彼らにとって「様子を見る」「何もしない」という選択は、みすみすカモを逃すことになりますから。 彼らが利益をあげるためには「何もしない」はありえないのです(逆に言えば、医療従事者による「何もしないことの提案」は大きな信頼の証となります)。
私たちは「医療従事者の利益になることはなにか」という観点も考慮して、医療と付き合う必要があるのです。
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少子高齢化が進む中、一向に経済が浮揚しない日本において、現行の年金制度だけでは必要最低限の老後生活を送ることすら厳しいことが明るみになりました。老若男女問わずすべての日本人は、生涯にわたって先行きの見えない状況下で生きざるを得ないという、衝撃的な時代を迎えているのです。
こうした時代に経済的に生き残るためには、年齢問わず、資産運用を通じたじぶん年金を早くから形成しておくこと以外に方法はありません。
私はこうした考えに基づき、2014年から長期投資を始め、現在まで粛々と将来を見越したじぶん年金作りに取り組んできました。
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