CATEGORY

貴金属・素材・エネルギー・公共財

  • 2023年12月20日

紅海情勢の悪化で今後の石油供給は大丈夫?

石油供給を巡る状況が再び不透明になりつつあります。 原油価格は米国のシェールオイル生産量の拡大、OPECプラス協調減産の綻び、世界景気悪化の懸念から下落が続いていました。 ガザ地区でのイスラエル・パレスチナ戦争は地域紛争レベルであると市場は考え、原油価格には反映されてきませんでした。 ところが先週にイエメンの反政府勢力フーシ派によるドローン攻撃、ミサイル攻撃により、紅海を航行していた2隻の船舶が被 […]

  • 2023年12月12日

米国石油メジャーが増産に積極的な理由

[2023/12/07 日本経済新聞]エクソン、年最大4兆円の設備投資 石油需要増で上積み 石油メジャーの米エクソンモービルは6日、2027年までの中期計画を公表し、設備投資を27年まで年220億〜270億ドル(約3兆2000億〜約4兆円)とした。従来計画は27年まで年200〜250億ドルだった。化石燃料の先行きの需要は堅調とみて、投資額を上積みする。 [2023/12/07 ブルームバーグ]シェ […]

  • 2023年12月11日

イエローカントリー カザフスタン

アボマガ・エッセンシャルの記事作成でカザフスタンについて触れる機会があったので、ブログでも書いておきます。 カザフスタンは資源国で、石油、天然ガス、鉱業、農業、冶金・金属加工が主要産業となっています。 特に原発の燃料であるウランの生産量は世界全体の半分以上を占め、2位のカナダを大きく引き離して世界トップです。 カザフスタンは2000年代の石油を始めとしたコモディティ価格の上昇期に経済が大きく成長し […]

  • 2023年12月4日

金を買い支える、政府への信頼が薄れた新興国の国々の人々

[2023/12/02 朝日新聞]NYで金が史上最高値 3年4カ月ぶり 金利低下と「ドル離れ」進む 1日の米ニューヨーク商品取引所で、金(ゴールド)の先物価格が約3年4カ月ぶりに史上最高値を記録した。終値は、前日より32・50ドル(1・58%)高い1オンス=2089・70ドル。一時は2095・70ドルまで上昇した。米長期金利の低下で、安全資産とされる金の魅力が相対的に高まった。中東情勢の悪化や中国 […]

  • 2023年10月23日

第3次石油危機の舞台はほとんど整っている?

いま中東では、パレスチナのガザ地区と、イスラエル・レバノン国境付近を中心に、イスラエルとイスラム武装組織による紛争が起きています。 イスラエルのバックには米国がおり、イスラム武装組織ハマスとヒズボラにはイランがバックについてます。核合意をめぐり米国とイランは対立しています。 イスラエル支持を表明しているのは、米国の他に英国、フランス、ドイツ、イタリアの欧州4カ国です。G7のうち日本とカナダを除く5 […]

  • 2023年10月2日

ブラジルの食料輸出国としての地位が高まっている

[2023/08/31 Bloomberg]トウモロコシ輸出の王座を失いつつあるアメリカ 半世紀以上もの間、アメリカの農家はトウモロコシの国際市場を独占し、世界の家畜を養い、備蓄を満たし、加工食品を製造するために、どの国よりも多くの重要な作物を出荷してきた。 しかし、今は違う。8月31日に終わる農業年度で、アメリカはトウモロコシ輸出の王座をブラジルに譲った。そして、もう取り戻すことはできないかもし […]

  • 2023年9月12日

ガソリン価格はいずれもっともっと上がる

昨日の記事では、米国のインフレ率低下はFedの利上げによるものでなく、バイデン政権による石油売り政策による原油価格下落のためだと言いました。 でも米国の石油備蓄はバイデン大統領就任後半減してしまい、石油売り政策の継続には限界があるとも言いました。 現在、脱炭素を進めて化石燃料の使用を減らしましょうという世界的スローガンがあるため、世界中の石油会社の開発・増産意欲は著しく減っています。 Fedの利上 […]

  • 2023年6月30日

金ETFに関する日経記事を見てあきれた

[2023/06/27 日本経済新聞]衰えぬ金投資、ETFは3カ月連続資金流入超 金(ゴールド)への投資に衰えが見えない。現物の金を証券化した上場投資信託(ETF)は5月まで3カ月連続で流入超となった。世界経済の減速懸念が「安全資産」とされる金の買いにつながった。ロシアのウクライナ侵攻など地政学リスクの高まりで世界の中央銀行が米ドルの代わりに金の保有を増やしていることも、投資対象としての存在感を高 […]

  • 2023年6月26日

グリーンスチールの投資妙味

あなたはグリーンコモディティというのをご存知でしょうか。 世界支配者層が脱炭素社会実現というスローガンを半ば強引に押し付けるなか(笑)、最終顧客、メーカー、政府は二酸化炭素排出量の少ない方法で生産された資源・素材(グリーンコモディティ)を好むようになっています。 グリーンコモディティの生産は容易ではありません。不純物の少ない高品位の鉱石が必要ですし、温室効果ガス排出量の少ない製精錬が必要です。これ […]

  • 2023年6月5日

インフレに負けない収入を得るためにぴったりのガス中流会社

今回、アボマガ・エッセンシャルではあるエネルギー中流会社について扱っています。 エネルギー中流会社とは、石油やガスの処理、輸送、貯蔵、販売を行う会社のことです。米国ではパイプライン輸送は規制事業で、事業を行うには当局からの承認が必要です。 エネルギー中流会社は、インフレ時でも安定して増えていく配当収入を得たい人たちにとってぴったりの投資対象です。 エネルギー中流会社は手数料ビジネスです。配当の原資 […]