ガソリン価格はいずれもっともっと上がる

昨日の記事では、米国のインフレ率低下はFedの利上げによるものでなく、バイデン政権による石油売り政策による原油価格下落のためだと言いました。

でも米国の石油備蓄はバイデン大統領就任後半減してしまい、石油売り政策の継続には限界があるとも言いました。

現在、脱炭素を進めて化石燃料の使用を減らしましょうという世界的スローガンがあるため、世界中の石油会社の開発・増産意欲は著しく減っています。

Fedの利上げがインフレ鎮静化に十分寄与していないことは、食品・エネルギーをはじめ変動しやすい品目を取り除いた粘着インフレ率がいまだに5.46%もあることからわかります。

Fedの利上げはインフレ退治に大した効果をあげていないどころか、石油会社の生産意欲を削ぎ、エネルギーインフレを酷くし得るものなのです。

それでもFedがインフレ退治を名目とした利上げ・高金利維持をやめることはないでしょう。

利上げ・高金利維持をやめれば、ペトロダラー体制が崩壊しただのフィアット通貨になっている米ドルの価値は弱まり、ドル基軸通貨制度は衰退していきます。

政府も家計も借金まみれの米国経済は、賃上げ・最終品値上げサイクルによって成長するしかありません。インフレが延々と続くようになります。

1970年代の高インフレは、Fedが利上げを徹底的に行わなかったために起こったと世間からみなされています。

インフレが止まらないのに利上げを怠れば、Fedの存在意義はなくなり、解体への道を歩むことになります。

Fedが利上げ・高金利維持を続けるかぎり、日米金利差は拡大し、円安ドル高状態は長期化します。

米国は石油輸出国なので原油価格が上昇すれば貿易収支は改善しますが、日本の貿易収支は悪化します。これもまた、円安ドル高要因です。

円安ドル高と原油価格反転上昇によりガソリン価格が過去最高を更新した中、日本政府はガソリン補助金を年末まで延長してガソリン価格を無理やり下げようとしています。

でもこれは政策効果が消えた時により酷いガソリン価格の高騰を招きます。何故ならこれはガソリン需要喚起策だからです。

もういいでしょう。円建て石油価格はいずれもっともっと上がります。

インフレの鎮静化をお上に懇願するのでなく、高インフレを自身の生活にプラスにする方法を取る方向に頭を切り替えたほうが、幸せになれると思います。

★本日はアボマガ・エッセンシャルの配信日です。

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「金価格にレバレッジの掛かる」と聞くと高リスクのように思えますが、アボマガでは銘柄を厳選し、なかには無借金で利益率が50%を超える企業もあります。

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