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為替

  • 2024年7月8日

円の実質実効為替レートは1970年以降で最も低くなった

ご承知の通り、円安が止まりません。先日一時1ドル161円90銭台を付け、160円以上の円安が定着しています。 日本円は2022年から主要通貨の中で最弱となっており、実質実効為替レートは遂に1970年以降で最も低い水準に達してしまいました。 財務省、日銀が2022年9~10月と今年4~5月に計19兆円の為替介入を実施した結果がこのザマです。 為替介入はすればするほど効果が小さくなります。サプライズを […]

  • 2024年3月25日

日銀の大規模緩和は終わってないし、やめられない

最近、経済・金融分野の「大本営発表」が目立つようになってきました。 日経平均の高騰、賃上げ、経常黒字、貿易赤字の圧縮といった出来事に仰々しい見出しが付けられることが増え、さも経済成長の好循環が回り始めたかのような印象を日本国民に与えようとしています。 先週、日銀がマイナス金利を解除したときの報道には驚きました。 「マイナス金利解除」「17年ぶりの利上げ」「大規模緩和は役割果たした」といった見出しが […]

  • 2024年2月12日

亡国日本:正味の経常収支は2年連続赤字

[2024/02/08 日本経済新聞]23年の経常黒字、9割増の20.6兆円 資源高一服で輸入減 財務省が8日発表した2023年の国際収支統計(速報)によると、貿易や投資などの海外との取引状況を表す経常収支は20兆6295億円の黒字だった。前年比で92.5%伸びた。資源高の一服で輸入額が減ったことに加えて、自動車などの輸出が好調で貿易赤字が縮小した。 私はこれを見て「大本営発表」かと思いました。 […]

  • 2024年1月22日

日本は世界最大の経常黒字国であるとの幻想

[2024/01/12 NHK]11月の経常収支 10か月連続黒字 エネルギー価格下落が要因 日本が海外との貿易や投資でどれだけ稼いだかを示す去年11月の経常収支は、10か月連続の黒字となりました。エネルギーの輸入価格が下落したことが要因で、黒字額も前の年よりも1500億円余り増えました。 財務省が12日に発表した国際収支統計によりますと、去年11月の日本の経常収支は1兆9256億円の黒字となりま […]

  • 2023年9月25日

1110兆円の現預金が外貨預金にシフトしたらどうなるか

先週、三井住友銀行が25日から米ドル建て定期預金の金利を現在の年0.01%から5.3%に引き上げるとの報道が出ました。 米国の積極的な利上げを背景に、ネット銀行ではすでに5%以上の米ドル建て定期預金のサービスを提供しているところがありました。 ただ、大手行が米ドル預金金利を大幅に引き上げたことに意味があります。何故なら日本の金融資産の大半を保有する高齢者層のほとんどすべてが、大手行の口座に日本円を […]

  • 2023年5月16日

植田日銀総裁は海外投資家を味方につけるために金融緩和を継続するかも?

今回は日銀と日本株に関する話題です。最近、海外投資家の買いが入り日経平均が上昇し3万円台目前になっています。それと同時に円安ドル高が進み1ドル136円ほどになっています。 さて、4月9日に新たな日銀総裁に就任した植田氏にとって、今後の金融政策のかじ取りは極めて困難になると考えていました。 このまま黒田路線を継続して金融緩和政策を続ければ、円キャリートレードが本格化して酷い円安を招くリスクがありまし […]

  • 2023年1月13日

日銀の量的緩和政策に歯止めが掛からなくなり始めた

ここ最近は日銀の金融政策の動きについてあまり興味を持てなかったのですが(黒田日銀が日本の経済・金融を破壊することは確定した未来だと確信しているため)、久しぶりに少し調べることにしました。 きっかけとなったニュース:[2023/01/13 NHK]債券市場 長期金利 上限超え0.545%まで上昇 約7年7か月ぶり 市場関係者による中央銀行の金融政策に対する見方・意見を見聞していて、昨年からずっと違和 […]

  • 2022年3月17日

有事と円:大震災は円高を招くとは限らない

昨日の夜遅くの福島県沖でのM7.3の大地震に驚いた方は多いのではないでしょうか。   さて、日本では大震災が起きた時に円高が進展する傾向にありました。   1995年の阪神・淡路大震災のときは、地震発生から3カ月で当時101円程度だったドル円は一時79.75円をつけました。   2011年の東日本大震災のときは、1ドル83円程度だったのが発生から数日で76.48円にまで円高が進みました。   しか […]

  • 2021年12月11日

中国不動産市場が揺れる中で人民元安ドル高政策を取る米中

12月9日、中国恒大集団が一部ドル建て社債の利払いを猶予期間を過ぎても行えず、ようやく一部債務不履行に陥りました。   同じく中国の不動産開発会社である佳兆業集団も、同日に一部債務不履行となりました。   この報道に市場は反応なしでした。債務不履行のリスクは市場で広く認識されており、単に個別企業の債務不履行に過ぎないと考えられているためです。中国の銀行が多額の貸倒引当金を計上していることが安心材料 […]

  • 2021年11月29日

トルコショックを契機に環境が激変したトルコ株式市場

2021/11/29に配信した有料版記事[アボマガ No.191]の一部を編集したものです。   アボマガ・エッセンシャル(有料版)にお早めにご登録されると、当記事のフルバージョンをご覧いただけます。 →ご登録はこちら トルコショック再び? 今月23日、トルコリラは対ドルで一時、前日から15%暴落し1ドル13リラ台と史上最高値を記録し、市場を大きく驚かせました。   トルコリラはリーマンショックか […]