円の実質実効為替レートは1970年以降で最も低くなった

ご承知の通り、円安が止まりません。先日一時1ドル161円90銭台を付け、160円以上の円安が定着しています。

日本円は2022年から主要通貨の中で最弱となっており、実質実効為替レートは遂に1970年以降で最も低い水準に達してしまいました。

財務省、日銀が2022年9~10月と今年4~5月に計19兆円の為替介入を実施した結果がこのザマです。

為替介入はすればするほど効果が小さくなります。サプライズを起こすことが難しくなるためです。

市場は為替介入の時期についてあれこれ考えを巡らせているようですが、ほとんど無意味です。財務省が保有する米国債を一斉に売却するとか、それくらいのことをやらなければ、為替介入は何の意味もありません。

通貨の強さは中長期的に実需で決まります。日本から海外にお金が流出し続ければ、円安が止まることはありません。

最近、トヨタはじめ大手自動車会社5社で相次いで認証不正問題が発覚しました。「国連基準」すら満たさず、海外でも生産停止に追い込まれる可能性があるとも言われています。

日本勢がEVで大きく遅れているのは周知の事実です。欧米は中国製EVを輸入制限しようとしており普及の足かせになりかねませんが、EVは先進国だけのものではありません。

インド、ブラジル、インドネシア、タイなどの新興国でバッテリー価格低下、ランニングコスト低下、政府の優遇措置などでEVの価格競争力は急速に高まっており、そう遠くないうちにガソリン車より低コストになっていきます。

EVの遅れに加え、認証不正で海外からの日本車への信用が崩れることで、日本車が海外で売れなくなりシェアを落としていくことが濃厚になっているのです。

認証不正の問題は日本の唯一の花形輸出品である自動車完成品・部品の輸出が減り、キャッシュフローベースの経常赤字を常態化させる決定打になるかもしれません。

★日本円の絶望的未来について詳しくは本日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事をご覧ください。

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