亡国日本:正味の経常収支は2年連続赤字

[2024/02/08 日本経済新聞]23年の経常黒字、9割増の20.6兆円 資源高一服で輸入減

財務省が8日発表した2023年の国際収支統計(速報)によると、貿易や投資などの海外との取引状況を表す経常収支は20兆6295億円の黒字だった。前年比で92.5%伸びた。資源高の一服で輸入額が減ったことに加えて、自動車などの輸出が好調で貿易赤字が縮小した。

私はこれを見て「大本営発表」かと思いました。

日本のマスコミは、経常黒字が大幅に増えていることを称賛する一方で、経常黒字なのに円安が常態化していることの矛盾について表立って説明しようとしません。

1月22日に配信した「今日のつぶやき~92言目~」に書いたように、いまの日本の経常収支は日本と海外とのキャッシュフローの流出入を正確に表現していません。

再投資収益や債券利子という、日本に戻って来ず海外に滞留したままの資金も経常収支に含まれており、経常黒字は大きな数字が出やすくなっています。

昨年2023年の、日本に戻ってこない分を差し引いた、キャッシュフローベースの正味の経常収支はいくらだったと思いますか。

答えは1.5兆円の赤字でした。

昨年は8.8兆円の赤字でしたから、2年連続の赤字です。

昨年日本は自動車輸出が好調で、エネルギー輸入額が縮小し、インバウンド需要が回復し旅行収支は過去最高を記録しました。

にも関わらず、正味の経常収支は赤字だったのです。だから円安が止まらないのです。

今年から新NISAが始まり、日本の個人投資家は米国株や世界株への投資をますます増やしています。

これにより今年から、年間2~4兆円程度の新たな円売り需要が発生します。彼らは長期の資産形成目的で海外株やこれを運用する投資信託に投資しているので、バブルが弾けても日本にお金を戻すことはありません。

ちなみに正味の経常収支が赤字という話は、別に私のオリジナルではありません。インターネットで調べれば出てくる話です。

日本が経常黒字でも円安な理由、外貨で再投資される「戻ってこない円」は24兆円超
https://diamond.jp/articles/-/322598

コラム:新NISA、外貨買い誘発し「貯蓄から逃避」の契機になるのか=唐鎌大輔氏
https://jp.reuters.com/opinion/forex-forum/STS456LSL5KFPBRGIXNJXOP2RY-2024-01-18/

幣ブログをご覧の方は、こうして経常収支に関して本当に知るべき情報を得ているわけですから、資産防衛のために行動を起こすことが必要不可欠であると、あなたの心はあなたに声掛けしていることでしょう。

でも本当に知るべき情報を知らず、日本は世界一の経常黒字国だという「大本営発表」を鵜呑みにしている人たちは、真実を知らないまま、ただただ購買力を減らしていくしかありません。

情報収集力と情報リテラシーの有無が、将来の経済力、人生を真っ二つに分ける時代に突入しているわけです。いやはや、恐ろしい時代になりました。

★私が10年前、まだ20代だったときに米国株の長期投資を始めたのは、日銀が量的緩和を始めたなか、購買力が下がっていく未来を予見し、早くから資産運用に取り組み老後を安心して暮らしたいとの強い気持ちがあったためでした。

10年間、失敗と反省を繰り返しながら真摯に長期投資に取り組んできたつもりです。その結果、それなりに購買力は高まりましたし、購買力を大きく高められる銘柄を自分で探すことも出来るようになりました。

例えばアボマガ紹介銘柄のなかには、紹介から3年4カ月でトータルリターンが200%を超えた、円建てなら300%を超えた銘柄があります。

インバウンドにも関係のある某市場の長期的な拡大、競争力の高まり、飽くなき生産性向上により、この銘柄は今後二けた増収二けた増益を当たり前のように続けられます。

ベンチャー企業や小型株のようなリスクの大きい銘柄を想起されるかもしれませんが、日本人なら誰でも聞いたことのある大企業です。財務健全、フリーキャッシュフローは3年間で74倍に増加しました。

株価は将来のフリーキャッシュフローにより決まります。

資産価値が3年4カ月で4倍になり、今後もフリーキャッシュフローは増え続けますから、バブルが弾けて短期的に株価が急落しようが、購買力の低下を気にする必要はありません。

この銘柄について、本日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事で詳述しています。アボマガ・エッセンシャルにご登録されるとこの記事をご覧いただけます。

この銘柄に限らず、私はこれまで多くの米国株を紹介し、円安ドル高の恩恵も重なり、インフレ率を大幅に上回る資産価値の成長、配当成長を通じて読者様の購買力を高めてきました。

今後もアボマガ・エッセンシャル読者様の購買力を高め、将来不安を少しでも和らげることを第一に考えながら、少しでもお役に立てる情報を発信し読者様とシェアして参ります。

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