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ICT×ヘルスケア×政府の財布事情→予防サービスの重要性

2018/02/10

 

画像ソース:MY介護の広場

 

 これから10年、20年で医療サービスはICTを駆使した、全く新しいサービスに生まれ変わると見られている。おそらく一番重要な目線は「政府の財布事情の解決」にあるのではないかな?それは生涯健康な生活を送れる「予防」サービスの拡充が必須。ここを握った企業は強くなる...、かもしれない

 

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最近のICT業界のヘルスケア市場への動き

 2月3日号のThe Economist誌を読んでいたら、米国多国籍ICT企業のヘルスケア市場への最近の動きに関する報道が載っていました。
【2018/02/03 The Economist】Apple and Amazon’s moves in health signal a coming transformation

 

 アップルは今月24日、iOS11.3のベータ版をリリースしました。アップデートのなかにはヘルスケアアプリの機能追加が含まれており、iPhone所有者の健康記録閲覧に関する機能が進化しているとのことです。
【2018/01/24 Apple】Apple announces effortless solution bringing health records to iPhone

 

 それによると、iPhoneの健康アプリにより収集された健康データだけでなく、アップルが提携している病院や診療所等に保管されてきた自身の健康に関する記録も、アップルのアプリで確認することが出来るようになるようです。

 

 いままで病院や診療所等に蓄積されたデータにアクセスするには各病院や診療所のウェブサイトに逐次訪問する手間がありましたが、ヘルスケアアプリを使うだけでこうした閲覧の手間を省けるようになると言われています。

 

 アップルは「患者側」と「医療従事者」を「アップル製品(iPhone, Apple Watchなど)」を通じて連結させて、統合的なデータ集積・分析を通じたヘルスケアサービスで稼ぎたいのでしょう。

 

 The Economistによると、アップルはこうした統合的なシステム、プラットフォームを創設し、世界中のアプリ開発者にこのプラットフォーム上でヘルスケアアプリを開発し、サービスを提供してほしいと考えているようです。つまりヘルスケアインフラシステムの構築を目指しているようです。

 

 アルファベット(グーグルの親会社)は2つの子会社であるVerily(ライフサイエンス部門)とDeepMind(人工知能部門)が、英国の国民健康サービス(NHS)と連携して、病院のデータ集積や処理、患者の容態悪化を医師に知らせる警報サービスの提供などをしているようです。

 

 このうちデータ処理に関しては中々大変なようで、DeepMindは英国の一つの病院から集めた健康記録をAIが処理しやすいようなデータの形に整理するのに数ヶ月掛かり、まだAIが知見を得るまでには至っていないようです。

 

 

 医療分野におけるデジタル市場の開拓は、次の2つのアプローチがあります。

 

  • 既存の医療システムを利用して、病院や医療関連企業と連携する方法
  • 既存の医療システムとは異なる、全く新しい医療システムを構築する方法

 

 上のアップルやアルファベットの話は病院や診療所との連携をとっていますので、医療系前者のアプローチに該当します。

 

 アルファベットは後者のアプローチもとっています。昨年アルファベットは都市イノベーション部門のSidewalk Labsからのスピンオフの形でCityblock Healthというベンチャー企業を立ち上げました。都市部に住むメディケイド有資格者である低所得者(高齢者やホームレスも含む)が、ベーシックな健康サービスにアクセスできるための支援サービスの提供を目指すとのことです。
【2018/01/04 CNBC】Alphabet spinoff Cityblock raises $20 million to help low-income Americans get health care

 

 例えばCityblockが抱える医療の専門家を医療を要する低所得者の家に訪問させ、膨大なデータを使って治療が必要な箇所を探すことを計画しているようです。「AI医師」による診断技術の確立を目指すのでしょうか。

 

 現在米国人の5人に1人がメディケイドの資格を持ち、彼らの多くは複雑かつ、高い医療費の治療が必要である言われています。

 

 CityblockのロムCEOによると、大半の医療技術関連スタートアップ企業は、低所得者や障害者のための公的医療保険制度であるメディケイドの患者をターゲットにしていないとのことです。

 

 また1月30日にはアマゾン、バークシャー・ハサウェイ、JPモルガンチェースの3社がヘルスケア事業を共同で立ち上げる予定であることを発表しました。

 

 具体的な事業内容は不明ですが、利益追求のインセンティブや制限のない独立企業を立ち上げ、米国の労働者および彼らの家族に対する、単純化された、高い質で透明性のあるヘルスケアサービスを低コストで提供することを目指すとのことです。
【2018/01/30 Business Wire】Amazon, Berkshire Hathaway and JPMorgan Chase & Co. to partner on U.S. employee healthcare

 

 こちらもまた、既存の医療システムではない、全く新しいヘルスケアシステムを構築するのではと考えられているようです。

 

 

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国家財政の救世主となる「予防」サービス拡充が重要なのかな?

 これから10年、20年で医療サービスはICTを駆使した、全く新しいサービスに生まれ変わると見られています。

 

 大きな方向性としては、いままでのような患者と医療従事者とのあいだの情報の非対称性を取っ払い、患者も医療従事者と同じように様々なヘルスケアに関するデータやサービスにアクセスできるようにすることで、患者の健康意識を高めてもらう。

 

 またいままで治療一辺倒だったヘルスケアシステムを「予防→診断→治療→予後」というプロセスを包括する全体的なシステムへと拡張することで、低コストで高品質なヘルスケアサービスをすべての国民に提供できる体制をつくることにあるようです。

 

医療技術の将来予測

画像ソース:デロイトトーマツ

 

 医療の形が大きく変わりつつある一番の要因は、当然ながら先進国を中心とした高齢化です。2040年までに先進国では人口の15-25%が65歳以上の高齢者、日本に至っては3人に1人が65歳以上の高齢者になると言われています。

 

 また発展途上国でも2040年には人口の10-15%が65歳以上の高齢者になると言われており、現在の北米の高齢者比率と同程度になります。

 

社会動態の変化

画像ソース:デロイトトーマツ

 

 高齢化社会は政府に次の2つのお金の問題を突きつけます。

 

 一つは生産年齢人口の相対的な減少に伴う経済成長率の低下です。もう一つは社会保障費の増大です。これらは国家目線で見れば歳入減・歳出増を意味します。

 

 これより、医療サービスの大転換は国家破産を防ぐために国家が絶対に行わなければならないことになります。もし医療サービスを現状維持すれば、その国は高齢化の進展に伴う財政赤字の拡大の圧力に潰されていきます。一方で医療サービスを上手く転換させられれば、社会保障費の抑制につながるだけでなく、医療サービスが生み出す付加価値が経済や財政を潤す可能性もあります。

 

 よってICTを利用した低コスト高品質な医療システムの再構築は、官民連携による長期的に巨大な市場になっていく可能性があります。

 

 米国は官民連携によるICT利活用の医療システム再構築に向けてすでに動き出しています。

 

 食品や医薬品等を管理する米国政府機関の米国食品医薬品局(FDA)は、昨年5月11日にスコット・ゴットリーブ氏がFDA新長官に就任してから、医療分野へのICT技術の推進に力を入れ始めています。患者への安全性を担保する規制を掛けながらも、煩雑な承認プロセスを緩和してICT産業による医療用ソフトウェアの開発をしやすい環境の創出を目指しているのです。
【2017/12/26 Healthcare IT News】2017 was a big year for FDA digital health regulations

 

 医療用ソフトウェアの承認プロセスを簡素化するために、FDAは昨年7月に"Digital Health Software Precertification Pilot Program"というパイロットプログラムを立ち上げ、9月にはその参加企業が決まりました。以下が参加企業です。

 

  • Apple
  • Samsung
  • Verily
  • Pear Therapeutics
  • Tidepool
  • Phosphorus
  • Fitbit
  • Roche
  • Johnson & Johnson

 

 米国政府の医療費は高齢者向け医療保険のメディケアと、低所得者向け医療保険のメディケイドで占められていますから、米国政府は高齢者や低所得者が支払う医療費負担を大きく減少させることが解決しなければならない最大の課題となります(他国でも同じでしょう)。それはいかに治療(特に複雑で高コストな治療)を必要とする患者数を減らすかということです。

 

 「予防→診断→治療→予後」という一連の医療プロセスでみると、低コスト・高品質な「予防」フェーズのサービスをいかに拡充するかが、米国政府やその他各国の政府の財政事情の改善に最も重要であると考えられます。

 

 病気の予防が出来れば診断や医薬品の処方、手術といったお金の掛かる医療サービスを受ける必要が減少するだけでなく、健康な国民が増えれば労働生産性の改善や生産年齢人口の定義拡大が期待でき、経済成長の上昇にもつながるかもしれませんから。

 

 よって低コスト・高品質で国民全員が利用できる、優れた(公的側面を持つ)予防サービスを生み出した企業は、政府から優遇を得ることが出来、他企業と比べてビジネス上有利になると思われます。

 

 さらに予防サービスを通じて国民から取得した健康に関するデータの収集・処理・分析を通じて画期的なヘルスケアサービスを生み出すことができれば、富裕層や中間層に対するプレミアムサービスとして売り出すことが出来るかもしれません。

 

 健康に問題を抱える人は高齢者や低所得者に多いわけですから、それだけ彼らは優れたヘルスケアサービスを提供するために必要な「高品質なデータ」を多く保有していると考えられるわけです。高品質なデータを基に賢いAIを生み出せば、それだけ優れたヘルスケアサービスを提供でき、ビジネスにも有効活用できましょう。

 

 つまり予防サービスを握ることは、政府からの庇護を受けやすくなる政治的な恩恵のみならず、ヘルスケア業界で極めて大きなビジネス上の競争力を得られるかもしれないということです。

 

 そういう観点で見ると、例えばAmazonは有利かもしれません。というのはAmazon利用者の購買データ(食品、飲料、アルコール、タバコなど)から消費者の健康状態をいち早く予測できる可能性があるからです。

 

 アップルやアルファベット等は血圧、血糖値、心拍数といったヘルスケア関連データをもとに医療サービスを提供していくように見えますが、高血圧や高血糖値といった数値の「原因」である「日常生活」に関するデータを握っているのがAmazonです。「日常生活→健康指標(血圧、血糖値等)に反映」という順序の根っこを握るのがAmazonなわけです。これだけでもかなり有利な気がします。

 

 またAmazonは最近Amazon Goという、レジなしのコンビニの一号店をシアトルにオープンして話題となりました。スマホをかざしてゲートを通過し店内に入り、好きな商品を紙袋に入れてお店を出れば買い物が出来るという、レジで並ぶ必要のないストレスフリーのコンビニです。利便性の高さは容易に想像がつきます(レジで並ぶ必要がないこと以上に、最初から持ち帰り用の袋に商品を詰められるのがとても便利な気がする...)。

 

 Amazon Goのようなレジなしのコンビニやスーパーが今後米国中に拡大していけば、Amazonはインターネットやモバイルの利用度が相対的に少ないと思われる高齢者や低所得者の購買データも簡単に集められるようになるでしょう。

 

 こうして考えると、予防サービスの提供面において、Amazonはかなり有利な位置にあるように思えます。

 

 逆にアップルはもしかしたらあまり有利でないかもしれません。先ほど話したように現在アップルはApple製品を介在した医療データプラットフォームの構築を目指しているように見えますが、これだと高齢者や低所得者の有用なデータ収集だけでなく、彼らへのサービス提供でも不利になる可能性があるからです。

 

 iPhoneユーザーの年収中間値は8.5万ドルで、アンドロイドユーザーの年収中間値である6.1万ドルよりも4割近く高いです。iPhoneはある程度お金に余裕のある人々に好まれているのです。
【2014/08/14 COMSCORE】iPhone Users Earn Higher Income, Engage More on Apps than Android Users

 

 これではアップルが構築を目指しているといわれる医療サービスプラットフォームは予防サービスとしてはあまり強くないかもしれません。予後サービスとしてはポテンシャルがあるかもしれませんが。

 

 比較的裕福な層にウケているアップルブランドが、医療分野で競争力を得る上で足枷となる可能性は無視できないように思えます(iPhoneやApple Watchを米国民全体にタダで配るといった勇気があれば別ですが...)。

 

 

 予防サービスがすべてではありませんし、将来どうなるかわかりませんが...

 

 ICTを利活用した医療サービスの提供でどこが勝つのかはわかりませんが、以下の点に着目するとどの企業が有利か不利かどうか少しは見通しやすくなるかもしれません。

 

  • 「予防→診断→治療→予後」のどのフェーズに強いか?
  • 得られるデータの年代や質はどうか?特に病気を抱えやすい層からのデータを収集可能か?

 

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