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参照点-人の感情は比較で生まれる-
プロスペクト理論の3つの要旨の一つ目は参照点(Reference point)の存在です。 前回の記事では参照点のことをざっくりと「±0」だと説明しましたが、それがどういった意味を表すのかを本記事で説明します。
参照点が何かを説明するためにこれから二つの例を紹介します。
例1
あなたがよく行く「スーパーやこう」では、普段5個入りのトマトが1パック250円で売られています。 今年の夏はトマトが豊作のため、やこうで売っている5個入りのトマトが1パック200円で売られていました。 このとき1パック200円のトマトは高いと思いますか?それとも安いと思いますか?
きっとあなたは200円のトマトが安いと感じているはずです。
何故ならあなたの頭の中に1パック250円という参照点が植えつけられているため、それよりも50円安い今夏のトマトはお得だと感じるのです。
例2
今年の夏のトマトは5個入り200円のままでしたが、先週に大型の台風が日本を襲い物流に影響が出てしまい、スーパーやこうへのトマトの搬入が遅れました。 そのため今日あなたがやこうに行き5個入りトマトの値段を確認すると、1パック230円で売られていました。 このとき1パック230円のトマトは高いと思いますか?それとも安いと思いますか?
おそらくあなたは高いと感じているのではないでしょうか。
何故なら今年の夏はトマトが豊作で1パック200円でずっと売られていたので、1パック200円という参照点が出来上がっていたからです。 200円に比べると230円は30円高いですから、230円のトマトが高いと感じるのです。
参照点とは
今の二つの例をグラフで表すとそれぞれ次のようになります。
既にお分かりの通り、参照点とは私たちが損得を感じるときの基準となる点(ここではトマトの値段)のことを指します。 そして参照点からどのくらい離れているかによって、私たちがお得と感じるか高いと感じるかが決まるのです。 ざっくりと説明した、「参照点とは±0のこと」というのはいま述べたことを表します。
例1ではいままでスーパーやこうで売られていた5個入りトマト1パックの値段がずっと250円でした。 その経験から、私たちの頭の中には無意識のうちに「トマト=250円」という一種の決めつけがされます。 この決めつけこそが参照点なのです。 そして私たちは決めつけた値段からの差でお得かどうかを判断するのです。
ポイント
参照点に関して、次の2点を覚えておいてください:
- 参照点との差が重要、単独な値段は関係ない
- 参照点の値(値段)は状況によってコロコロ変わる
一つ目は私たちがお得と思ったり高い!と思ったりするのは参照点との差によるものであり、単独な(絶対的な)値段は関係ないことです。 上の例1だったら、200円という単独の値段は私たちの価値判断に影響を与えません。 250円と200円という二つの値段があって初めて、200円のトマトがお得かそうでないかの判断ができるようになるのです。
もう一つは参照点の値はコロコロ変わることです。 例1ではいままでずっとトマト1パックが250円で売られていたので、「トマト=250円」という決めつけが無意識のうちにされて250円という参照点が出来ていました。 しかし例2では参照点が200円に変わっています。
いままでは参照点が250円でしたが、今年の夏になって1パックのトマトの値段が200円になりました。 そうするとどんどん今年の夏のトマトの値段に慣れてしまうので、いつしかトマトに対する参照点が200円に変わってしまうのです。
私たちの心理にはSystem1というものが宿っています。 System1とは無意識のうちに、直感的に働く心理のことです。 例えば直近の飛行機の墜落によって飛行機に対する恐怖心が湧き上がるのも、System1が無意識に飛行機と墜落をリンクさせて恐怖心を生み出すからです。
上のスーパーやこうの例でも、値段に対する慣れはSystem1によって無意識のうちに行われます。 参照点の形成はSystem1によって無意識に行われるものですが、System1は直近の経験に非常に大きな影響を受けるのでこうした参照点の更新が行われるのです。
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少子高齢化が進む中、一向に経済が浮揚しない日本において、現行の年金制度だけでは必要最低限の老後生活を送ることすら厳しいことが明るみになりました。老若男女問わずすべての日本人は、生涯にわたって先行きの見えない状況下で生きざるを得ないという、衝撃的な時代を迎えているのです。
こうした時代に経済的に生き残るためには、年齢問わず、資産運用を通じたじぶん年金を早くから形成しておくこと以外に方法はありません。
私はこうした考えに基づき、2014年から長期投資を始め、現在まで粛々と将来を見越したじぶん年金作りに取り組んできました。
情報の洪水でどの情報を信じれば良いのかわからない現在、インターネットで調べた断片的情報をもとにした付け焼刃的な知識で資産運用しても、うまくいくはずがありません。
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