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損得行動4パターンをグラフで理解する-損失×高確率-
前回の記事に引き続いてもう一つ、損得行動4パターンのうち一つを図によって説明します。
④損失×高確率
これは損得行動4パターンの中でも最も危険な特徴を持ちます。 ですので自分の身を自分で守れるようにするためには、この損失×高確率のパターンについて理解するのが重要になります。
まずは以下の状況を考えてみます;
現在あなたは一株10000円で購入した銀行株を1000枚持っているが、景気の悪化によって銀行が貸したお金が返ってこなくなり、その銀行は大幅な借金を抱えてしまった。
既に現在の株価は一株7000円だが、このままだと90%の確率で株価が5000円にまで落ち込む可能性がある。
しかし大幅に経営を立て直している最中で、経営立て直しが評価されて10%の確率で株価が10000円に戻るかもしれない。
あなたは最初、10000円×1000枚=1000万円相当の銀行株を購入しました。 しかし投資した銀行は大幅な借金によって資金繰りに苦しんでしまって、現在一株7000円にまで落ち込んでしまいました。 つまりあなたは既に300万円の損をしたことになります。
しかし90%の確率でさらに200万円の損をして、計500万円の損をする可能性があるのです。
90%の確率で500万円損をすることに対するあなたの気持ちは、下図のように表されます。
90%の確率で損をする、一種のギャンブルに対してあなたが感じるマイナスの価値は点A(赤丸)で表されます。
もし確実に500万円損するのであれば、それに対するあなたの損に対する気持ちは点Cで表されます。 今回は損をする確率が90%であるので、文字通り90%で勘定すれば損の気持ちは点Bで表されることでしょう。
しかし私たちは高確率をそんなに高確率だと思いません。 実際の確率が90%であれば、私たちはせいぜい70%ちょっとの確率だと体感してしまいがちです。
このため体感確率を考慮すると、私たちが感じる損への気持ちは点Aで表されるのです。
ポイントは点Aよりも点Bの方が高い位置にある、つまり損を過小評価していることです。 現実は点Bのようにもっとマイナスな出来事のはずなのですが、過小評価して気持ち的にいくつかの損を見てみぬ振りしているのです。
傷口を最低限度で抑えるよりも、さらに傷口を広げることを望む
本当に重要なのはここからです。 まずは下の図をご覧ください。
点D(緑色)が増えているのがわかります。 この点Dは300万円損をしたときのあなたが感じるマイナスの価値を表します。 あなたはもう既に300万円を損していますが、そのときの気持ちが点Dを指しているのです。
重要なのは次の二つです:
- 点Bよりも点Dの方が高い
- 点Dよりも点Aの方が高い
点Bは90%を実際の確率として捉えたときに、90%の確率で500万円損することに対する気持ちを表します。 点Bよりも点Dの方が高いということは、90%の確率で500万円損するギャンブルを行うよりも、銀行株をすべて売って300万円の損に抑えるほうがマシだと考えていることになります。
この場合300万円の損で抑える方が合理的なので、しっかりとした判断が出来ていることになります。
しかし人は体感確率で考えるので、点Bの気持ちではなく点Aの気持ちの方が感じやすいです。 そして点Dが点Aよりも高いということは、銀行株をすべて売って300万円の損で抑えるよりも、90%の確率で500万円損するギャンブルの方がまだマシだと考えていることになります...!
上のことをまとめると次のようになります:
- 確率を実際の確率通りに考えられれば、合理的な選択である損切り(持っている銀行株を全額売却すること)の方がまだマシだと考えられた
- しかし人は体感確率に従ってしまう
- その結果非合理な選択である、90%の確率で500万円損するギャンブルを行ってしまう
このように損×高確率のケースでは、人はさらに多くの損をする行動を取ってしまうのです。
言うなれば、あなたは彼女に振られたのです。 しかしまだ連絡を取ることはできます。
そこであなたは僅かながらもまだ望みがあると思って、彼女に復縁を迫りました。 その結果、彼女とは二度と連絡を取ることが出来なくなりました...
傷口を最低限度で抑えるよりも、さらに傷口を広げることを望む、これが人間なのです。
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少子高齢化が進む中、一向に経済が浮揚しない日本において、現行の年金制度だけでは必要最低限の老後生活を送ることすら厳しいことが明るみになりました。老若男女問わずすべての日本人は、生涯にわたって先行きの見えない状況下で生きざるを得ないという、衝撃的な時代を迎えているのです。
こうした時代に経済的に生き残るためには、年齢問わず、資産運用を通じたじぶん年金を早くから形成しておくこと以外に方法はありません。
私はこうした考えに基づき、2014年から長期投資を始め、現在まで粛々と将来を見越したじぶん年金作りに取り組んできました。
情報の洪水でどの情報を信じれば良いのかわからない現在、インターネットで調べた断片的情報をもとにした付け焼刃的な知識で資産運用しても、うまくいくはずがありません。
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