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質素でいることが最強の生き方-プロスペクト理論から考える暮らしのありかた-

   人にはいろいろな理想の暮らし方があります。 休日は豪華なフレンチを食べたいとか、高級車を乗り回したいとか、毎日バーでおいしいカクテルを飲みたいとか、一生ハワイで暮らしたいとか、いろいろあります。


   いろんな暮らし方がありますが、私は次のような暮らし方が最強だと思っています。


   それは質素に暮らすことです。


   別にこれはゴージャスに暮らしている人に対する強がりとか、そういうものではありません。 プロスペクト理論をちょっと枠を広げて考えてみたら、質素に暮らすことが最強なんじゃね?と思ったのです。


   もう一度プロスペクト理論の肝となる3要素を思い出してみましょう:

  • 参照点の存在(参照点からのプラスマイナスで感情は生まれる)
  • Diminishing Sensitivity(参照点から離れれば離れるほど、損得の変化が小さくなっていく)
  • Loss Aversion(プラスよりもマイナスの方が心理への影響が強い。損なんて絶対受け入れられない!)

   この3つのプロスペクト理論の肝となる要素をちょっと考えてみたら、質素に暮らすことがどんどん最強に思えてきたのです。

質素に暮らすことで幸せの参照点を低くする

   質素に暮らすことって、言ってみれば幸せの基準を低くすることです。 つまり幸せに対する参照点を低く設定することなのです。


   普段からご飯とみそ汁とおかずからなるごくオーソドックスな食事をとる、ちょっと高い腕時計といったものを極力買わずに出来るだけものを持たなくするとか、そういったことで参照点を無駄に上げずに低く設定するのです。


   この参照点を低く設定することが、質素に暮らすことが最強の暮らし方となる最も重要なポイントです。 参照点を低く設定することがいろいろなメリットをこちらに与えてくれるのです。

質素に暮らすことで喜びのスケールを大きくさせる

   参照点を低く設定することの意義の一つ目は、喜びのスケールを大きくできることです。 つまりちょっといいことがあっただけでも幸せを感じられるようになることです。


   普段から1000円とか1500円とかするランチを頻繁に食べていると、だんだんそういうのに慣れてしまって喜びがどんどん少なくなってしまいます。 だけど普通の食事とかコンビニのおにぎりとかをよく食べている中で、休日にちょっと特別に1500円とか2000円するちょっと高めのパスタとかステーキとかを食べたときにめちゃくちゃおいしく感じます。


   私も月に一回だけ、近所の好きなパスタ屋に食事に行くことにしています。 もちろん行こうと思えば毎週末に行くことは可能ですが、あえて月一回に制限しています。


   そのときに食するパスタがもう美味い美味い。 普段コンビニのパンとかカップラーメンばかりを昼に食べているので、味覚の参照点が低く設定された私にとっては月一のパスタが本当に美味く感じます。


   私たちの感情がどれくらい大きなものになるかはスケールがものを言います。 参照点を基準として、そこからどれだけ差が広がっているかが私たちの感情を決定します。


   私たちは引き算ではなくて割り算によって感情の度合いが決まっていきます。 貯金額が100万円のときにそれが500万円に増える喜びと、貯金額が600万円のときにそれが1000万円に増える喜びだったら前者の方が絶対に嬉しいですよね。 両方とも貯金額が400万円増えることには変わりないですが、後者は貯金額が2倍弱だけ増えたのに対して前者は5倍も増えてますから。 これがスケールです。


   スケールを存分に生かすには、参照点を低く抑えることがものすごく重要になります。 何故なら参照点を低く抑えることでちょっとの変動でも喜びを感じられるようになるからです。


   説明のために金額で料理のおいしさが判断できるとしましょう。 普段から200円のコンビニで買ったおにぎりを食べている人が休日に10倍の幸せを感じられる食事をしたいならば、2000円のイタリアンを食べれば済むことになります。 しかし普段から2000円のちょっとお高いランチばかり食べている人が、同じように休日に10倍の幸せを感じられる食事をしたいならば、20000円の高級フレンチを食べなければいけないのです。


   参照点を200円と2000円のどちらに設定するかによって、10倍の喜びを得るための金額の増し具合が全然異なってくるのです。


   食事に関して参照点を低く設定する最強の方法は断食でしょう。 ナシーム・タレブは著書「Antifragile」の中で、一か月以上の断食をし終わった後にたらふく食事を取ったときの感想を次のように述べています:


   Breaking a fast feels like the exact opposite of a hangover.
(断食を終わらせたときの感覚は、二日酔いとまったく正反対のようなものだ)


   この言葉からも、断食をしたときの爽快感というのが感じられます。 一か月以上の断食(ただしタレブは野菜や豆といったものは多少食べていました)後にたらふく肉を食ったときの感情は、確かになんとなくわかるような気がしますよね。 きっと実際は想像以上なのでしょう。


   参照点を低くするために断食をしろというわけではありません。 私も断食をちょっとやろうとして早々に断念したので偉そうなことは言えません(頭が全く働かなくなって記事の執筆に全く集中できなくなりました...)。 しかしこのタレブの感想からも、参照点を低く低く設定したときのその後の喜びの大きさが伺えます。


   参照点を低く設定しておけば、お金をかけずともスケールの力によって大きな幸せを感じられるようになるのです。

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