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Loss aversion-失うなんて絶対に嫌だ-
今回もまた突然ですがあなたに提案があります。 次のゲームにぜひ参加してみませんか?
- コインを投げて表なら300万円をあなたに差し上げます
- しかし裏だった場合は200万円没収させてもらいます
どうです、あなたにとってかなり有利な提案ではないですか。 なんせあなたにとって期待値が50万円の儲けとなる賭けですから。 申し分ないでしょう。
しかしそれでもあなたはこの賭けに参加したくないかもしれません。
これは別におかしな感情ではありません。 何故なら私たちはお金を得ることによるうれしさよりも、お金を失うことによる悲しみのほうが大きいからです。
プロスペクト理論の3つの要旨、三つ目はHappyよりもSadの方が感じやすいことです。 これはLoss aversion(損失回避)と呼ばれる私たちの性質です。
Aversionは日本語では単に「回避」と訳されていますが、Aversionという言葉はそんな甘っちょろいものではありません。 私が英語学習で重宝しているオンライン英英辞書「MACMILLAN DICTIONARY」によると、Aversionとは次のように説明されています:
a strong feeling that you dislike someone or something
(人やものに対する嫌いという強い感情)
ですのでLoss aversionとは失うなんて100%ムリ!くらいに訳すのが適切だと思ってください。 それかLoss aversionと英語で覚えることをおすすめします。 (以降の記事ではすべてLoss aversionと英語で表記します)
話を元に戻しましょう。 例であげた賭けは明らかにあなたにとって有利な賭けです。 期待値が50万円(300万円×50% - 200万円×50%)ですから、本来ならばこの賭けに参加するのが合理的な選択になります。
しかし私たちに働くLoss aversionによって、300万円当たったときの喜びよりも200万円を失った時の悲しみの方が大きくなってしまうのです。
実はプロスペクト理論のグラフを良く見ると、+側(真ん中右半分)よりもー側(真ん中左半分)の方がグラフが縦方向に急なのがわかります。 これがLoss aversionを表しています。 (分かりやすくマス目をつけています)
損得感情が上のようなグラフの形状に近い人であれば、下のように300万円を得る喜びよりも200万円失う悲しみの方が嫌であることが目で確認できます。 (差が一目でわかるように-側(損の側)のグラフを水平方向に折り返しています)
注意
Loss aversionはどんな人に対しても200万円の損に対する不安の方が、300万円もらえることに対する喜びよりも大きいとは言っていないので注意してください。 人によっては200万円の損に対する不安よりも300万円もらえることに対する期待の方が大きい場合もありますから。
Loss aversionは損なんてムリ!という人の傾向を表していますが、どの程度「損ムリ傾向」にあるのかは人によってまちまちですからそこは気を付けてください。 (プロスペクト理論のグラフの形状は人によって異なるのです!)
損ムリ傾向はどの程度か
では損ムリ傾向は一体どの程度なのでしょうか。 つまり先ほどの賭けでは裏が出たときに200万円を支払わなければならないですが、表が出たときにどれだけのお金をもらえれば人はこの賭けに参加するのでしょうか。
心理学の実験によると、表が出たときに最低でも300万円~500万円もらえれば人はこの賭けに参加するようです。 つまり損失の1.5倍~2.5倍の利益を得られれば人は50/50の賭けに参加するのです。
もちろん必ずしもこの範囲内でないとやらない、ではありません。 物凄く慎重な人であれば、表が出たときに1000万円もらえない限りやらないかもしれません。 逆にイケイケな人であれば、表が出たときに250万円だけもらえる場合でもこの賭けに乗じるかもしれません。
一般にトレーダーのような投資家はLoss aversionが弱まる傾向にあります。 表が出たときに220万円もらえる場合でも賭けを行う可能性がありますし、また仮に裏を出して損をしても普通の人よりは落ち込みが少ないです。
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少子高齢化が進む中、一向に経済が浮揚しない日本において、現行の年金制度だけでは必要最低限の老後生活を送ることすら厳しいことが明るみになりました。老若男女問わずすべての日本人は、生涯にわたって先行きの見えない状況下で生きざるを得ないという、衝撃的な時代を迎えているのです。
こうした時代に経済的に生き残るためには、年齢問わず、資産運用を通じたじぶん年金を早くから形成しておくこと以外に方法はありません。
私はこうした考えに基づき、2014年から長期投資を始め、現在まで粛々と将来を見越したじぶん年金作りに取り組んできました。
情報の洪水でどの情報を信じれば良いのかわからない現在、インターネットで調べた断片的情報をもとにした付け焼刃的な知識で資産運用しても、うまくいくはずがありません。
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それを決めるのは、あなた次第です。
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