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Loss aversionは生存するための一種の能力

   プロスペクト理論の肝の一つはLoss aversionでした。 私たちはとにかく自分に取ってマイナスになることを防ごうと努力します。 それでもマイナスなことが起こってしまうと、落ち込んだりイライラしたりしますし、場合によっては長く引きずってしまいがちです。


   通勤途中に電車が人身事故で止まると、その日一日中イライラが募って中々仕事に乗ることができません。 自分がいまちょうど必要としている本が見つからないと、落ち着きを失って必死で本を探すようになります。 それでも結局本が見つからないと、心の中がすごく詰まった感じになってしばらくこの詰まりを取り除くことができません。


   また私は疲れからか電車の中で物凄い動悸のようなものを感じ、挙句に電車に乗っていられないくらい気分を害して必死になって電車から降りたという経験が何回もあります(そのうち一回は救急車にお世話になりました)。 これが原因となってそれからしばらくの間、電車の中で立っていられない、各駅停車しか乗れないといった症状が数か月~1年にわたって続きました。


   昔、10ヶ月程度の間新宿から横浜の方まで毎日仕事に通っていた時にも途中で動悸が表れて、以後4~5ヶ月各駅停車にしか乗れなくなりました。 おかげで通常だったら通勤時間1時間半のところが、2時間近くかかってしまったという経験があります。


   このように私たちの身にマイナスなことが一回でも起こってしまうと、過剰に反応してしまいがちで場合によっては長時間回復することができません。

最優先事項は生き延びること

   では何故私たちはこんなにもマイナスなことに対してセンシティブなんでしょうか。 ひとつ考えられるのが生き延びるためです。


   私たち人間やその他生物にはいろいろな能力が備わっていますが、それは基本的に生き延びるためです。 チーターの足が速いのはもちろん餌を獲得するためです。 寒い地域に生息する鳥は温暖な気候にいる鳥よりも記憶力が高いですが、これは暖かい間に隠しておいた餌を見つけられるようにするためだと言われています。 冬の間は捕れる餌が減るので、暖かいうちに隠しておくことが重要なのです。


   人間だって例えばコミュニケーション能力が発達したのはグループで活動できるようにするためです。 グループで活動することで人間の生存能力が高まるのです。


   このようにいろんな生物は生き延びるためにいろんな能力を培ってきて、無意識のうちに能力を発揮しています。


   しかしそれでも何かマイナスなことが起こったらどうなるでしょうか。 大きなダメージを受けますし、場合によっては死んでしまいます。


   とにかく生物の最優先事項は生き延びることです。 そして生き延びるためにはまず最初に死なないことが大前提です。


   頑張って注意していても、もしも大きな損失をくらってしまったらどう思うでしょう。 これ以上そんな大きな損失を喰らわないようにするためには、自らにストッパーをかけることが一番単純な対処法になります。 ストッパーをかけるためには心に負荷をかければよいわけです。


   本を探しても見つからなかったときに生まれる、心の中の詰まった感は、今後本の整理を行うための動機になります。 通勤時間中に人身事故に巻き込まれたときのイライラは、もっと朝早く家を出るための動機となります。 私のように電車の中で動悸がするようになってトラウマのように感じるようになったら、各駅停車に乗ることでいつでも電車から降りられる状況を作る動機となります。


   こうやってマイナスなことに過剰に反応することは、一種の死への対抗策なのです。 別にこれが必ずしも良いことではありませんが、死なないための最も単純な行動としては理に適っているのです。

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