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確率なんて信じられない!-実際の確率と体感確率との乖離-

   私たち人間は確率を正確に捉えることが中々できません。 直感に頼った確率は、ときとして実際の確率とかなりギャップを引き起こします。

ポケモンと体感確率

   私は昔ポケモンが趣味でよく遊んでいました。 特にポケモン対戦が好きで、友人との対戦やオンライン対戦で自分が育てた渾身のポケモンたちを戦わせていました。


   ポケモン対戦では場に出しているポケモンが覚えている4つの技から一つを選んで、相手のポケモンに攻撃をします。 そして技を相手ポケモンに沢山当てて、相手のポケモンをすべて倒したら勝ちとなります。


   ポケモンには多種多様な技がありますが、それぞれの技には命中率というものが設定されています。


   例えばピカチュウが使う10万ボルトという技は命中率が100%で、相手には必ず当たります。 相手を強烈な水圧で攻撃するハイドロポンプという技は、80%の命中率です。 また絶対零度という、極限の冷気を相手ポケモンに浴びせることで一撃で倒す最終奥義的な技があるのですが、この技の命中率は30%しかありません。


   ポケモン対戦では相手に技が命中するかしないかというのは対戦の勝敗を大きく分ける重要な要素です。 私もよく、ここでハイドロポンプを当てれば勝てるけど外れたら相手から反撃を受けて負けてしまうという場面で、ハイドロポンプを外して負けるというのをよく経験しました。


   そういう経験から「本当にハイドロポンプの命中率は80%なのか?」とよく疑ったものです。 正直、体感的にハイドロポンプの命中率は60%程度しかないような気がしました。


   しかもこうした感覚は何も私だけではないのです。 ポケモンの掲示板を見てると、やはりみんなハイドロポンプの命中率は80%よりも少ないんじゃないか、そういう意見が目立つのです。

実際の確率と体感確率との乖離

   このように私はポケモンを通じて、確率に対して実際の確率と体感の確率との乖離を経験してきました。 しかしこの確率の乖離を感じるのは、何も私のようにポケモン対戦をする人たちに限るものではありません。 これは多くのみなさんにも当てはまるのです。


   実は私たちは実際の確率を次のように体感してしまいがちなのです:

  • 確率が低いと、実際よりも高確率に体感しやすい
  • 確率が高いと、実際よりも低確率に体感しやすい

   グラフで書くと、大体人は下図のように確率を感じてしまいやすいのです。


Prospect Theory10


   水色の線が体感確率です。 横軸の実際の確率に対する縦の値が体感確率となります。


   水色の曲線と黒色の直線の差が小さければ小さい程、実際の確率と体感確率とのギャップが少ないことを意味します。 逆に水色の曲線と黒色の直線の差が大きければ大きい程、実際の確率と体感確率とのギャップが大きいことを意味します。


   原点からスタートしてしばらくは水色の線が斜め方向の直線より上側にあることがわかります。 これは低確率に対しては、実際の確率よりも体感確率の方が高いことを意味します。 つまり実際は低確率なのに、もっと高い確率だと過大評価してしまうのです。


   しかし横に37%くらいのところで水色の線と斜め方向の直線が交わり、そこから先は常に水色の線が斜め方向の直線よりも下側にあります。 これは体感確率が実際の確率よりも低いことを意味します。


   実際の確率が80%~90%くらいが最も体感確率と実際の確率との乖離が激しいことがわかります。 このときは実際の確率よりも、もっと低い確率だとめちゃくちゃ過小評価しているのです。 そして95%を過ぎたあたりからようやく体感確率が実際の確率に急激に近づくようになり、100%では体感確率と実際の確率とが一致します。


   このように実際の確率と私たちが体感する確率とにはこんなに違いがあるのです。 私がポケモン対戦で命中率が80%のハイドロポンプが体感60%くらいに感じるのは、人として自然な反応だったのです。

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