「隠れQE」が2023年の米国株強気相場を生んだ

[2023/12/14 ブルームバーグ]パウエル議長、準備預金減少の可能性認識-RRP利用減で将来的に

パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は13日、量的引き締め(QT)として知られるバランスシート圧縮に引き続き取り組む方針であり、現行の準備預金の水準を心地よいとみているとする一方、翌日物リバースレポ(RRP)ファシリティーの利用が横ばいとなる状況で準備預金が減少する可能性があることを認めた。

[2023/11/14 ブルームバーグ]FRBはリバースレポ枯渇前に量的引き締め停止を-米金融調査会社

米金融調査会社ライトソンICAPは米金融当局が進めている保有債券圧縮について、銀行が確実に十分な準備預金を持つようにするため、当局の翌日物リバースレポ(RRP)ファシリティーが完全に資金枯渇となる前にストップすべきだとの見解を示した。

今年の米国株は好調でした。

Fedの利上げと量的引き締めの開始による長期金利の上昇で、昨年米国株はリーマン危機以来最悪の下落率となりました。

しかし今年の値上がりで、昨年のピークからの下げをほぼ取り返しました。ダウ平均は過去最高値を更新しました。

何故、利上げと量的引き締めは継続しており、長期金利の上昇、高止まりが続く中で、今年米国株は好調だったのでしょうか。

表向きの理由は生成AIへの期待と利下げへの期待です。

でも実際には株高は市中に余ったマネーが株式市場に向かうことで起こります。

いまFedは量的引き締めしているのですから、市中のマネーは縮小し、株式市場から資金が流出し、株安が起こるというのが自然な見立てです。

でも株高が起こりました。今年は量的引き締めよりも規模の大きい「隠れ量的緩和」「隠れQE」が発生したのです。

「隠れQE」は2回ありました。一つは今年3月の銀行危機を受けてFedが救済のために行った緊急融資です。

もう一つの「隠れQE」をもたらしたのが、上で引用した記事に書かれているリバースレポです。

リバースレポのおかげで、今年1.5兆ドルほどのグロスの「隠れQE」が起きました。

他方、Fedの量的引き締めで市中から吸収されたマネーは1兆ドル足らずですので、正味5000億ドル以上の「隠れQE」が起きたのです。

リバースレポによる「隠れQE」の効果が切れれば、Fedの量的引き締めの効果で再び市中のマネーは減少していきます。

★「隠れQE」について詳しくは、明日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事のなかでお話しします。

★本日はアボマガ・エッセンシャルの配信日です。

最近、自動化・AI分野の収益の伸びが加速している、高配当の生成AI関連銘柄のフォローアップをしています。

生成AIの年間の市場規模は8.7~11.4兆ドル程度に達するとの見通しがあります。これは日本のGDPの2倍前後に相当します。

企業はAI導入による売上拡大の効果をすでに実感しており、今後3年間で導入はますます増える見通しです。この銘柄の収益のさらなる拡大を後押しする追い風が吹いているようです。

アボマガ・エッセンシャルにご登録されると、この記事をご覧いただけます。さらに特典として「配当収入を増やすための資産形成・ポートフォリオ構築」に関する記事を配信致します。

いまご登録されると、購読期限が2025年2月末日までと通常より長くなるのでお得です。

→アボマガ・エッセンシャルについてもっと詳しく

▽アボマガ・エッセンシャルとは

アボマガは、「配当成長株+配当再投資」の組み合わせで複利を活用して配当収入を増やすことで、インフレに負けない生活を築き上げたい人たちを応援するメルマガです。

→アボマガ・エッセンシャルについてもっと詳しく