物価高対策は建前、物価高の長期継続が本音

誰も指摘しようとしませんが、物価高の長期継続こそが日本政府の隠れたアジェンダとなっていることは疑いようがありません。

それは岸田政権が物価高対策と称して所得税減税、給付金、補助金、経済界への賃上げの働きかけをする一方で、消費税の減税・撤廃を頑なに拒んでいることから明らかです。

消費税を撤廃すれば10%近くインフレ率は低下します。急激な物価安で個人消費は拡大し、企業業績は改善し、賃上げする余裕が生まれてきます。インボイス制度も不要になり企業の負担は大いに軽減されます。

消費税を減税・撤廃するだけで、物価高対策と賃上げの両方を見込めるのです。単純なことです。なのに岸田政権は複雑なやり方に固執しています。

消費税の減税・撤廃は法改正に国会審議を要し時間が掛かるから反対だという意見がよく聞かれましたが、所得税減税も同様に法改正が必要です。

消費税の減税・撤廃を頑なに拒み、物価高を維持したいのは、財務省にとって都合が良いからです。物価高が進めば、1000兆円を超す政府の借金は目減りしていきますから。

さらに財務省が円安を許容していることも明らかでしょう。鈴木財務相があれだけドル売り円買いの為替介入をチラつかせる発言をしながら一向にしないのですから。

円安ドル高が進めば、日本政府が保有する米国債の円建て価値は上昇し受け取る利息は増えていきます。

円安ドル高が進み、日本人の預貯金が外貨預金に回れば、海外の高金利と為替のダブルの効果により、その利子所得からかなりの税収を得ることができるようになります。

最近、円キャリートレードが拡大し、日本円は対ドルだけでなくあらゆる通貨に対して一人負けとなっています。対ユーロでは約15年ぶり安値圏、対シンガポールドルではおよそ38年ぶりの安値圏に沈みます。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO75941270X01C23A1ENG000/

物価高や円安を経済面で捉えて良し悪しを語る報道は多いですが、財政面でどれだけメリットがあり、日本政府(とりわけ財務省)にとってどれだけ都合が良いかどうかについて、きちんと報道されているのを見たことがありません。

経済や財政の専門家・評論家たちは、何故そんなに口をつぐむのでしょうか。

そもそも、10年以上前にアベノミクスで2%のインフレ目標を掲げ、量的緩和を開始しており、植田総裁も事実上引き継いでいるのですから、物価高・円安の継続というアジェンダは別に隠れているわけではありません。

★本日はアボマガ・エッセンシャルの配信日です。

[アボマガ No.278]厳しい冬を越すまでもう少しの辛抱

中国がEV電池の負極材として必須の黒鉛(グラファイト)の輸出規制を12月から導入することで、米国は国内の黒鉛サプライチェーンを早急に構築することに迫られています。

そのため今回記事で触れた人造黒鉛メーカーは、EV電池用の人造黒鉛を積極的に生産・販売していかなければなりません。EV電池用人造黒鉛の需要は2022年から2030年までに5倍以上に激増すると見込まれています。

アボマガ・エッセンシャルにご登録されると、この記事をご覧いただけます。さらに特典として「配当収入を増やすための資産形成・ポートフォリオ構築」に関する記事を配信致します。

→アボマガ・エッセンシャルについてもっと詳しく

▽アボマガ・エッセンシャルとは

アボマガは、「配当成長株+配当再投資」の組み合わせで複利を活用して配当収入を増やすことで、インフレに負けない生活を築き上げたい人たちを応援するメルマガです。

インフレが続く不安定な時代に、不安定な株価の値動きに依存して購買力を高めようとすることは非常にリスクが高いです。

こうした時代は、配当に着目して地に足付けた長期投資をすることがスマートなやり方です。何故なら…

・高インフレの時期はリターンの7割が配当です。

・配当の原資であるフリーキャッシュフローを安定して伸ばせている銘柄を選べば、マクロ経済動向いかんによらず配当は安定して増え続けます。しかも低リスクで資産形成できます。

・安定した配当成長と配当再投資により、配当にものすごい複利が働き、将来の配当収入は劇的に増えていきます。

・配当成長と配当再投資で毎年10%以上の複利で、インフレ率を上回るペースで配当を増やすことは難しくありません。

インフレ率を上回るペースで配当収入を得られれば、生活への不安が大きく和らぐだけでなく、インフレ時代をもっと楽しく、もっと前向きに暮らせるようになるかもしれません。

アボマガをお読みいただき、インフレ時代を明るく生き抜く人たちを一人でも多く増やせれば良いな、そのように思っています。

→アボマガ・エッセンシャルについてもっと詳しく