新NISAで米国株長期投資をする際の注意点

[2023/11/21 日本経済新聞]NISAなのに課税? 配当は受け取り方式に注

「憧れの配当生活」「今こそ配当株投資」――。来年始まる新NISA(少額投資非課税制度)を機に「配当金」が改めて注目を集めている。株式投資のリターンは売買益と配当収入に大別できるが、どちらもNISA口座での取引なら、通常なら差し引かれる20.315%の税金がかからない。
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問題は配当金の受け取り方法の設定だ。証券口座を開く際、どれを選ぶか聞かれるがなんと4つもあるのだ。
①配当金領収証方式②登録配当金受領口座方式③個別銘柄指定方式④株式数比例配分方式
いずれも何度読んでも頭に残らないネーミングな上、証券会社ごとに微妙に呼び方も違うので覚えにくい。ざっくり理解すると、証券口座に入れるか(④)、銀行口座に入れるか(②、③)、現金で受け取るか(①)の違いだ。銀行口座はまとめて1つか(②)、銘柄ごとに口座を変えるか(③)で分かれる。
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このうちNISA口座で配当の非課税メリットを享受できるのは④の株式数比例配分方式だけだ。他の方式を選ぶと自分では非課税のつもりでも20.315%の税金が引かれての入金になってしまう。

来年1月から新NISA制度が始まります。

アボマガでは米国株の配当成長株を主に紹介し、配当再投資をしながら長期で資産形成をしていくことを推奨しています。

そのためアボマガ・エッセンシャル、アボマガお試し版読者のなかには、新NISA口座を開いて、非課税の恩恵を受けながら米国株の長期投資に挑戦されたい方もいらっしゃるかもしれません。

新NISAで米国株を長期にわたって運用する場合、いくつか注意したい点があります。

一つは上に引用した通り、配当所得を非課税にするには、配当金の受け取り方法を株式数比例配分方式に設定する必要があることです。

もう一つ、あまり知られていない注意点があります。それは米国株や米国ETFに投資する場合、現地で源泉徴収された配当金は戻ってこないことです。

米国株や米国ETFに投資すると10%の税金を引き落とされますが、これは非課税の対象ではありません。外国税額控除を使って取り戻すことも出来ません。
→ソース

同じように、ADRに投資した際も配当に掛かる源泉徴収税を取り戻すことは出来ないと思われます。

ADRの配当金に掛かる源泉徴収税率は国によって異なります。英国は全く掛かりませんが、例えばブラジルは15%、インドは20%、カナダは25%掛かります。
https://topforeignstocks.com/2022/01/19/dividend-withholding-tax-rates-by-country-for-2022/

新NISAで外国株を運用する場合、源泉徴収税率が低めな米国株、もしくは英国株のように源泉徴収税の掛からないADRに限定して投資するのが無難だと思われます。

最後に、配当金を再投資することで複利を最大限働かせることが長期投資で資産形成をする王道ですが、配当再投資すると非課税枠を消費してしまいます。

非課税保有限度額については、時価でなく買付け残高(簿価残高)で管理されます。

そのため、配当再投資する場合にしろ、新規・追加投資する場合にしろ、いかに割安な銘柄を購入できるかどうかが、非課税枠を最大限有効活用するとともに、リターンを最大化するためのカギとなります。

幸いなことに?(笑)、日本の証券口座では米国では当たり前のDRIP(自動配当再投資制度)を使えず、配当再投資をするには都度口座にログインして手動で取引する必要があります。

配当金を受け取ったら即再投資するのでなく、1年程度配当金を貯めて、他の余剰資金と合わせて、そのときに割安な配当成長株をいくつか厳選して投資していくことで、新NISAをフル活用できるのでないでしょうか。

★本日はアボマガ・エッセンシャルの配信日です。

[アボマガ No.279]業績好調なのに投資家は無関心のディフェンシブ銘柄

ファンダメンタルズは良い、良くなっているのに何故か割安状態にある、2つのディフェンシブ銘柄をフォローアップしました。

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