アボマガでは利益でなく、キャッシュフローを常に重視して銘柄の分析をしています。
利益は会計上の数字でしかありませんが、キャッシュフローは企業の現状を如実に反映します。
キャッシュフローは投資や買収の原資であることはもちろん、配当、自社株買い、負債返済のための原資でもあります。
キャッシュフローが豊富であるかどうかを見るだけで、株主還元をどれだけ継続できるかどうか、財務の心配はないかどうか、すぐにわかります。
また在庫が増え続けていたり、繰延資産といった怪しい会計操作をして利益が一見好調に見える企業でも、キャッシュフローはごまかせません。
キャッシュフローを日々観察していれば、過剰在庫が発生していても、会計操作の疑いがあっても、利益は出ているのにキャッシュフローがあまりにも小さかったりマイナスであることから、マズい企業だと一発で見抜くことができます。
キャッシュフローを見るだけで、減配、財務悪化、会計不正をしているかなど、銘柄に潜むリスクを浮き彫りにすることができ、危険な銘柄の選択をほぼ確実に、しかも時間を掛けずに避けられるようになるのです。
利益で見ると収益性、バリュエーション、配当性向といった指標が芳しくない銘柄でも、キャッシュフローで見ると全く印象が変わる優良銘柄がたまに見つかります。
利益しか見ない大半の投資家はこうした銘柄を素通りしてしまいますが、キャッシュフローをきちんと見ていくと、掘り出し物を見つける確率が上がります。
★そんな銘柄が、長期資産形成の最良の友であるディフェンシブセクターから見つかりました。
この銘柄は償却費が大きい分だけ利益が圧迫されていますが、フリーキャッシュフローは毎年安定しており、営業利益を長年上回り続けています。
営業利益率は16%とまずまずといったところですが、フリーキャッシュフローで見た利益率(フリーキャッシュフロー÷売上)は、業績が軟調のなかで34%もあります。
そしてフリーキャッシュフローで見た配当性向は40%にも達しません。
現在支払っている年間配当を倍に増やしても、なお事業を問題なく継続できるのです。
この銘柄は経営の大きな試練を迎えており、しばらく大きな成長は望めませんが、これだけ配当性向が低ければ、業績の低迷が続いても増配する余裕があります。
先行きの不透明さから株価はここ1年3カ月ほどで35%以上下がり、おかげで配当利回りは4.5%以上あります。
過去10年以上にわたり、この銘柄の配当利回りは2~3%台が中心で、4.5%以上になることはありませんでした。いまは超レアな状況にあります。
18年連続で増配し、これまで長期投資家に多大なリターンをもたらしてきたこの銘柄に投資する良い機会が生まれているのです。
なお、優良ディフェンシブ銘柄は一度買い機会を逃すと、その後3年、5年、それ以上にわたり投資機会が全く訪れなくなることはザラにあります。
私もさらなる下落を欲張って買いそびれて、その後何年も株高を指を咥えて見ているしかなかった苦い経験をいくつもしてきました。
今月上旬を大底に、この銘柄の株価は反転上昇が続き10%ほど値上がりしました。
配当利回りは過去に類を見ない大きさですので、株価値上がりが続く可能性はなきにしもあらずです。
この銘柄については、本日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事にて詳述しています。ご興味のある方は、お早めにアボマガ・エッセンシャルにご登録し、この記事をお読みください。
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