米ネットフリックスが23日発表した2023年10〜12月期決算は、売上高が前年同期比12%増の88億3200万ドル(約1兆3100億円)、純利益が17倍の9億3700万ドルだった。アカウント共有の禁止や広告付きの安いプランを広げたことで、会員数は12月末までの3カ月間で約1300万人増え、増加幅は10〜12月期として過去最高だった。3四半期連続で増収増益を確保した。
ネットフリックスの業績が好調です。
2022年に一時会員数は減少に転じることもありましたが、今年に入り会員数は加速度をつけて増加しています。
昨年10~12月期は実写版『幽☆遊☆白書』をはじめとするアジアコンテンツが世界中から関心を呼び、四半期として2020年1~3月期以来の規模の新規会員を獲得しました。
さらに昨年、待遇改善と生成AIの活用を巡り、ハリウッドの脚本家や俳優らがストライキを起こし、コンテンツ制作が一時的に縮小したことで、フリーキャッシュフローが急増し、そのマージンは20%を超えました。
しかしネットフリックス以外の動画ストリーミング業界全体の状況はよろしくありません。
動画ストリーミングというビジネスは、当初はサブスクリプション収入から安定したキャッシュフローを生める素晴らしいビジネスだとみられていました。
ところが実態はコンテンツ制作費の嵩む資本集約的なビジネスであり、解約が容易なため会員数がある時点から思うように伸びず、多くの企業ではいまだに動画ストリーミング事業は赤字のままです。
政府からの新型コロナ給付金の支給が終了し、高インフレが進展し実質賃金がマイナスの状況が続くなかで消費者の節約意識が高まったことで、2022年から動画ストリーミングの解約が増え、契約者の純増ペースは鈍化していきました。
昨年後半からはアメリカンフットボールの新シーズン開幕や実写版『幽☆遊☆白書』の公開にあわせて動画ストリーミング業界全体の契約者数は増えているようですが、シーズンが終わったり映画を見終えれば解約してしまいます。
動画ストリーミングは主に20~30代が利用しますが、失業率が上昇傾向にあり、学生ローンの返済に追われており、クレジットカードの延滞率が高まっており、無駄な出費をする余裕は狭まっています。
カネ余りによって生じている株式バブルが弾ければ、資産効果は喪失し、個人消費をますます停滞させてしまいます。
動画ストリーミング業界はなかなか浮揚の兆しが見えないのが現実です。そのためネットフリックスを除く各社の株価はひどく低迷しています。
★失望、悲観に覆われた銘柄にこそ、掘り出し物が眠るものです。
ありました、そんな銘柄が。とてつもない費用削減努力でキャッシュフローが急速に伸びており、動画ストリーミング事業でも利益が出始めました。
負債削減が今年から加速し、財務状況も良くなり始めています。
市場は動画ストリーミング市場の悪さにばかり目を奪われて、この銘柄の実態、企業努力を完全無視です。
そのおかげでフリーキャッシュフローでみたPERはまさかの5倍切りです。とんでもなく割安のまま放置されています。
いくら「隠れQE」が終了して株式バブルが弾けそうな現状であっても、このバリュエーションの安さは常軌を逸しています。
株価は将来のフリーキャッシュフローにより決まります。今後3~5年すれば株価は見違えるほど大きくなるかもしれません。
この掘り出し物について、本日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事にて詳述しています。
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