当たり前を疑え-心理が生むリスクを理解し不確実を楽しむ-

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物を見ながら歩くことのリスクその2

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   続いての物を見ながら歩くことのリスクは、無意識のうちに起こるランダムな動きです。


   物を見ながら歩いている人は真っ直ぐに歩いているようで、周りからみると真っ直ぐに動いていないことがよくあります。 左右に微妙に揺れながら歩いているのです。


   最初のリスクについて話しているときに、物を見ながら歩いている人は相手の目の前になってからようやく避けることが多いと話しました。 物を見ながら歩いている人からすれば、相手だって注意が不足しているのではないかと思うかもしれません。 もし相手がしっかり歩いていれば、自分とかなり接近する前に避けられるはずと考えるからです。


   しかしこちらからすると、物を見ながら歩いている人はランダムに動いていることがあるので事前に避けたくても避けられない場合があるのです。


   事前に少し斜め方向に動きを変えて避けようとしても、物を見て歩いている人が無意識のうちにこちらが曲がった方向と同じ方向に曲がってくることがあるのです。 再びこちらが方向を変えても、物を見ながら歩いている人がまた同じ方向に動いてくる... これを繰り返して結局お互いギリギリまで近づいてしまうことが実際にあるのです。


   このように、ランダムに動かれるとこっちも動きが把握しづらいため上手く避けられないことが多いのです。


   続いてのリスクは歩くスピードが遅くなってしまうことです。


   自分がいま見ている物に集中してしまうと、歩くスピードが無意識のうちに遅くなってしまうものです。 これにより後方の人に迷惑をかける恐れがあります。


   例えば混雑している道を歩いているとよく進む方向に人の列が出来ています。 この列に並んで歩いており、自分の前を歩く人がスマホを見ながら歩いているとします。 このときでさえ、スマホを見ながら歩いている人は他の同じ列に並んでいる人たちと比べてスピードが遅いです。 列のスピードは結構ゆっくりなペースであることが多いのですが、それでもスマホを見ている人たちのスピードは遅く感じてしまいます。


   一応スマホ利用者も前方確認しているときに前方の人と少し距離が空いたとわかったらちゃんと距離を詰めてくれます。 しかし再び数秒の間スマホに熱中すると自然とペースが遅くなり、前の人との距離が少し空いてしまいます。


   要は、「前方確認→スマホに熱中→前方確認」という繰り返しに対応して「ペースアップ→ペースダウン→ペースアップ」と歩いているのです。 つまりペースがグチャグチャなのです。 これでは後方の人も歩きづらいです。


   以上、物を見ながら歩くことのリスクについて3つ程紹介しました。 これらは多くの人にとっては当たり前かもしれません。 普通に道を歩いていて物を見ながら歩く人に遭遇するとよく経験することですから。


   しかし物を見ながら歩くことで他の人に迷惑をかけてしまう本当のリスクは、目に見えない、もっと根本的な部分にあると感じています。 私が考えている、より根本的なリスクは二つです。

  • 物を見ながら歩いている人の「他の人には迷惑をかけていない」という自負
  • 我々が抱く、物を見ながら歩いている人に対して出来上がってしまったイメージ

   これら二つのリスクについては次の記事で述べていきます。


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