当たり前を疑え-心理が生むリスクを理解し不確実を楽しむ-

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キャリーバッグを引きずるのはやめようよ2

   前回の記事ではキャリーバッグを後ろから引きずることが多くの人に迷惑をかけてしまうということを、スペースの観点から話しました。 しかしキャリーバッグを後ろから引きずる行為に関する問題はスペースの問題だけではありません。


   別の問題として、キャリーバッグを後ろからひきずっている間はキャリーバッグの動きを目視できないことがあげられます。 これにより、自分が気づかない間に他の歩行者に迷惑をかけてしまうのです。


   私たち人間は視界に入らない物事に対してなかなか意識を向けることができません。


   例えば混雑している電車内でリュックサックを背負った人がいるときに、リュックサックをこちらの体に当てられた経験があるかもしれません。 しかしリュックサックを背負っている本人はこちらにリュックサックをぶつけていることに気が付きません。


   スマホを見ながら歩いている人も、目の前の状況が目に入っていないから誰かとぶつかる直前まで平然と歩いてくるのです。


   さらに厄介なことに、意識が向かないということは、そもそも自分が相手に迷惑をかけていることも理解していないのです。


   人が何か悪いことをしていることを理解するためには、何かしらのシグナルを認識することが必要です。 何か相手に失言を発したとしても、相手が怒ったり落ち込んだりといった何らかのリアクションがないとこちらは失言を発したことになかなか気づかないですよね。


   これと同じように、歩いている最中も目や耳に入った情報、シグナルによって自分が相手に迷惑をかけているのかどうかを認識できるのです。


   しかしキャリーバッグを後ろから引きずってしまうと目に入ってくるシグナルを認識できなくなってしまうので、相手に迷惑をかけているのかどうかをなかなか認識できないのです。 このためキャリーバッグを後ろから引きずることに慣れてしまうと、それを修正するまで時間がかかってしまうのです。


   さてここで何かを後ろから引きずったり引っ張ったりする行為についてちょっと考えてみましょう。 普通の道を歩いていたら、子供連れの親子がこちらに歩いてきました。 お母さんは子供を後ろから引っ張って歩いています。


   この姿を見てどう思いますか? 子供がかわいそうだなと思いませんか? もちろん子供をしつけるためにあえて後ろから引っ張っているのかもしれませんが、見ているこっちはあまりいい気分がしません。


   一方で親子が横に手をつないで歩いている姿を見てどう思いますか? しっかりと歩いているという印象を受けませんか?


   また犬を連れて歩いている人を見かけたときに、犬に後ろから引っ張ったり逆に飼い主が引っ張られているのをみてどう思いますか? 飼い主はまだ犬を飼い慣らせていないなと感じますよね。


   今度は飼い主と犬が横に並んで歩いている姿を見かけました。 このときはどのように感じますか? しっかりと犬をしつけていて、いい飼い主だなという印象を受けますよね。


   キャリーバッグでなくても、何かを連れて歩くときに後ろから引きずったり引っ張ったりするのではなく横に並んで歩いている行為は良い印象を受けますよね。 しっかりとしつけられている、そういう印象を受けます。


   なのに何故キャリーバッグとなるとあんなに後ろから引きずる人が多いのでしょうか。 人や生き物でなくて単なる物だからでしょうか。


   だけれども上のようにちょっと連想するだけでも、キャリーバッグを後ろから引きずる行為が良い印象を受けないことは明確でしょう。 子供やペットの犬を連れて歩くことに比べれば、キャリーバッグを連れて歩くのは簡単なはずです。 何故なら自分の意志でコントロールできるからです。


   簡単にできるからこそ、キャリーバッグを横に置いて運ぶ習慣を身に着けてはいかがでしょうか。 このような心掛けも、社会的にレベルの高い歩行を行うためには必要です。

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