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高インフレに対処するにはどうすればよいだろうか...?


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高インフレに対処するにはどうすればよいだろうか...?

   今回は仮にインフレ率が急激に高まっても大丈夫なようにどのように資産運用をしたら良いかを考えます。


   ※あくまで過去のデータに基づいた一つの考えです。資産運用は自己責任で行ってください。


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高インフレに向かうときは急激にインフレ率が上昇するもの

   まず記憶しないといけないのは「インフレが上昇してから資産防衛しても遅い」ということです。


   下はアメリカで1900年以降に起こった計3回の高インフレに向かうまでのスピードを表しています。 3回ともたった2年でものすごくインフレ率が上昇しているのがわかります。


インフレ率の急上昇


   同時にインフレ率急上昇の期間では株価や債券価格の大きな下落も伴います。 つまりインフレ率急上昇中は群集がパニックに陥ってしまうのです。


   人間、特に何も準備をしていない人間は急激な変化、パニックに身も心も硬直してしまうものです。 そう考えると、インフレが上昇してから資産防衛をしようにもまともに行動出来ず、気づいたら高インフレ状態、資産目減りといったオチになるのは目に見えています。


   こうした人間の弱さや脆さを考慮すると、インフレに対処するにはインフレ前から準備しないといけないのです。 大地震が起こる前から備蓄するなどして備えておくことと同じ思考や行動が求められるのです。

高インフレに強い資産クラス

   続いて高インフレのときに強い資産クラスは何であるか見てみましょう。


   インフレのときに強い資産と言えば、誰しも実物資産を思い出すでしょう。 データを見る限りは実際にそれは正しそうです。


インフレに強い資産


   右側の"Rising Inflation"を見てください。 インフレ率がグングン上昇しているときには、貴金属やコモディティが大きなリターンを得ていることがわかります。 またエネルギー系や素材系もリターンが大きいですね。


   ゴールドとコモディティに関して、別のデータも見てみましょう。


インフレに強い資産2


   左側の図は過去のインフレ率ごとのゴールドの実質リターンを表しています。 右に行けば行くほどインフレ率が高くなっていきます。


   この図からわかるようにゴールドは高インフレに強いことがわかります。 最もインフレ率が高いときには若干マイナスのリターンになっていますが、それでもゴールドが高インフレ時の資産防衛に適していることには変わりありません。


   右側の図はGDPとCPIの高低による、各アセットクラスのリターンについてです。 赤で囲んだように、CPIがHighの高インフレ期にはコモディティは大きなリターンを出しています。


   過去の歴史を振り返れば、高インフレのときには実物資産が安全であることは正しいようです。


   今度は株式も見てみましょう。 2つ上の図では、インフレ進行中のときには株式はマイナスのリターンを出すことを示しています。


   しかし同じ株式でもセクターによっては結果も異なるものです。 下図はアメリカの高インフレ期における各セクターの株式のリターンを表しています。


インフレ上昇時の各セクターごとのリターン


   上は1973年4月-74年11月、下は1976年12月-80年4月までの年平均リターンを表しています。 この2つの期間はともにアメリカでインフレが急上昇しているときです。


   上のデータを見るとやはり金鉱や原油、素材関連(青、橙、黄、黄緑)が強いようです。 また医療品(水色)、医薬品(昆布色)、タバコ(メロン色)、半導体(夏みかん色)も、前期ではマイナスのリターンですがそれでもまだ抑えられている方です。


   こうしてみると実物系やエネルギー、日用品、特許の影響力が強い分野といった、インフレに合わせて値上げしやすいところが強い傾向にあるようです。


   ただしこのデータは限られた期間でのデータに過ぎないので、あまり鵜呑みし過ぎない方が良いです。 上のセクターがインフレ進行期間中に"必ず"リターンをたたき出してくれるとは決して思わないで下さい。 あくまでも「インフレ中だろうが、株式のリターンがプラスになるセクターが存在し得る」程度にとどめておいてください。


   ただしいずれにしてもゴールドや素材、エネルギー、商品といった、インフレによって価格が上昇する資産クラスやセクターは高インフレに強い傾向にあるようです。

高インフレは長期投資を成就させるための絶好期間

   いままでの話はインフレが急激に進行している短・中期的な話がメインです。 では長期的目線で見たときに投資家はインフレの急増にどのように対処すればよいのでしょうか。


   実は長期投資の観点から言えば、高インフレ期は絶好の株の投資期間だと言えます。


   理由の一つは株価に関してです。 インフレが急激に上昇すると株価は大きく下がる傾向にありますが、長期的には株価はインフレの影響がまるでなかったかのようなリターンを叩き出しています。


   そしてもう一つ見逃せないのが配当に関してです。 実は高インフレと配当との関係において次のような傾向があります:


  • 高インフレ期間のどこかで配当利回りが高くなる
  • 長期的には配当金はインフレ率に追いつく

   まずは高インフレに向かっているときの配当利回りを見てみましょう。 1910年代後半、1940年代半ば、1970-80年代前半の配当利回りを見てみると、いずれもその前後よりも配当利回りが高くなっている傾向にあります。


S&P500 株価と配当利回りの推移


   主な要因は株価の急落によるものです。 配当自体も高インフレ期間のどこかで急落してしまう場合もありますが、株価の急落に比べればまだマシです。


   一方で下図は配当成長率(水色)とインフレ率(オレンジ)の10年移動平均を表したグラフです。 これを見ると長期的には配当成長率がインフレ率に追いついている(むしろ上回っている)ことが一目瞭然でしょう。


配当成長率とインフレ率との関係


   以上のことを考えると、インフレ率が急増していたり高止まりしているときこそ株式の購入や配当再投資を行う大チャンスなのです。


   短期的には株の資産や受け取る配当金は下がる可能性が高いですが、株価が下がって配当利回りは増えるので通常の購入や配当再投資によっていつもより多くの株式を購入できます。 そして長期ではインフレの影響はなくなります。


   よって長期投資家にとって高インフレは「株安+配当利回り増によって複利効果を高めてくれる絶好期間」を与えてくれることを意味するのです。


   長期投資家にとって配当利回りのちょっとした違いは、将来の資産の増加スピードに大きな影響を及ぼします。 なので長期投資家は高インフレに怯むどころか、逆に喜んで株式購入できることが実はとても大切なのです。


   以上のことから、インフレに備えた短期的な資産防衛だけではなく、インフレが落ち着いた後も見据えて安値で株を仕込んだり配当再投資を行うという攻めの姿勢も重要なのです。

まとめ

   高インフレに備えるからといって、貴金属とかコモディティなどの資産配分をあまりにも割り当て過ぎることは、いざ急激なインフレの進行が終了したときのことを考えると良策とは思えません。


   貴金属のリターンはインフレ急進行期間を除けば少ないですし、コモディティはボラティリティが大きいのでインフレ急上昇が終わった後の下落が心配です。 しかもこいつらはインカムゲインを生まないというとても大きな弱点を持っています。


   一方でインフレ急上昇中の株式のリターンは一般的に減りがちですが、安値で購入できてしかも配当利回りが高まるという魅力があります。 そして長期ではインフレの影響はかき消されます。


   ということで、高インフレに備えてインフレに強い資産(ゴールドなど)を適度に保有しつつ、余剰資金はせっせと株式購入にあててDRIPを利用しながら配当再投資をしていくことが良さそうです。


   そうやってインフレ進行中の短・中期的な資産防衛と、インフレ進行が止まった後に大きく資産を殖やすための長期的な準備をダブルで進行させていくのが良いリスクヘッジにつながるのではないでしょうか。

最終更新日:2016年7月20日

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