[2026/03/18 TBS NEWS DIG]トランプ大統領「まだ準備できていないが近い将来撤退する」 イランでの軍事作戦終了後の見通し問われ
アメリカのトランプ大統領は、イランでの軍事作戦をめぐり「まだ準備ができていないが、我々は近い将来に撤退する」と述べました。
トランプ大統領
「まだ準備はできていないが、我々は近い将来に撤退することになるだろう」
[2026/03/18 TBS NEWS DIG]「NATOには深く失望」トランプ大統領 日本などの支援“もはや必要ない” ホルムズ海峡への艦船派遣めぐり
アメリカのトランプ大統領はホルムズ海峡の安全確保に向けた艦船の派遣をめぐり、日本を含めた各国の支援は「もはや必要ない」と表明しました。
米国のイラン戦争からの早期撤退・停戦合意とホルムズ海峡の封鎖は分けて考えなければなりません。
トランプ大統領を取り巻く政治的苦境が強まっています。支持率が低下する中、タッカー・カールソン氏を始めとするMAGA派の著名人が相次いでイラン戦争反対を表明しています。
一般のトランプ支持者のほぼすべてはイラン戦争に賛成していますが、1か月以内に集結するものと考えています。
これが長引けば、ガソリン価格の高騰で中間層や低所得層のインフレ負担がさらに増し、トランプ支持者の中でもトランプ離れが進み始め、中間選挙に黄信号が灯ります。
トランプ政権内でもイラン戦争への反対意見が出始めており、テロ対策を担当する高官が辞任を発表しました。ヴァンス副大統領も対イラン戦争に反対の姿勢です。
米国が早期にイランから撤退したとしましょう。でもイラン戦争はイランとイスラエルの戦争です。
イスラエルのネタニヤフ首相の政治生命はすでに崖っぷちです。汚職裁判を抱えています。有罪判決となった場合、公職追放となる可能性があります。ガザ戦争と安全保障を理由に汚職裁判の延期を繰り返し申請してきました。
現在のイスラエル政権は、ネタニヤフ首相率いるリクードと、入植者支援を掲げる極右政党の連立で成り立っています。年内に総選挙を控えている中、連立解消を避けるために戦争継続は必須です。
ガザ戦争を止めれば連立解消は不可避です。国民から23年10月7日にハマスによる奇襲を許したことへの責任追及も再燃します。
イスラエル国民の8割以上はガザやイランでの戦争に賛成しています。ネタニヤフ首相が政治生命を維持するために、イラン戦争を止める理由はありません。
仮にイラン戦争の停戦に応じてもイスラエルはほぼ確実にこれを反故にします。昨年10月10日にハマスとの停戦に合意したにも関わらず、その後も空爆・砲撃・銃撃を繰り返しガザ市民の殺戮を続けています。
こうしたことをイラン側は当然分かっています。米国が撤退しようが停戦しようが、イスラエルからの奇襲攻撃に対抗するために軍事力を維持しなければなりません。
イスラエルとの戦争状態が続く限り、イランのホルムズ海峡封鎖は正当化されます。封鎖のおかげでイランは中国に高騰した価格で原油や石油製品をスポット販売し、政府収入を潤し、軍事費を賄うことが出来ます。
イラン側がホルムズ海峡の封鎖を解除する理由はどこにもありません。今後、米国のイラン撤退や停戦の話が進んでも、ぬか喜びするのは厳禁です。
むしろ紅海封鎖というさらなるリスクが控えています。イランが支援するフーシ派の幹部は米国・イスラエルによるイラン攻撃への報復として、紅海を通航する商船へのミサイル・ドローン攻撃を再開すると表明済みです。
紅海封鎖というシナリオの実現すれば、中東産の石油輸送が完全に滞るだけでなく、スエズ運河~バブ・エル・マンデブ海峡ルートという世界のコンテナ船輸送の大動脈が遮断します。
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