パウエルFed議長の終わりの始まり

Fedを巡る状況が急速に変わり始めました。

私は関税交渉に区切りがついた8月から、Fedを巡ってこれから米国政治が大きく動き始めるのではないかと何となく考えていました。

[7月25日のXのポストから]

ベッセント長官、パウエル議長が今辞任すべき理由見当たらない

→見出しの印象と記事の中身が全然違う!ベッセント、すごいことを言っているね。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-07-22/SZSVOCGPL3ZM00?srnd=cojp-v2

・「パウエル氏、および同氏の遺産にとって、FRBの非金融政策機能の適正化を図る大きな機会だ」

・金融政策については「脇に置いておくべきで、宝石箱の中にしまっておくべきものだ」

・FRBは「拡大を続けてきた。監視がない場合に起こることであり、予算の制約を受けないためだ」

・「FRBは紙幣を印刷して使うだけで、徹底的な見直しを行うべきだと思う」

・「世界的な金融危機以降、FRBは『機能獲得型の金融政策』を行ってきた。その結果、支出が大幅に増加した」と指摘。対照的に、財務省は昨年、「支出を約17%削減した」

→減税法案が成立し、関税交渉も大詰め。8月からいよいよFedの大掃除に抜本的に着手ということかな。

金融政策の機能は残すがそれ以外の部分に大ナタを振るうみたいだね。

8月1日、早速事態が動き始めました。きっかけは雇用統計の公表。5月と6月の新規雇用者数がなんと25.8万人も下方修正されたのです。

これを受けてトランプは雇用統計を政治的な目的で操作したとして、労働統計局長を解任しました。

以前のブログ記事に書いた通り、バイデン政権時代に雇用統計の新規雇用者数を大幅に水増している疑惑がありました。

米国の新規雇用者のほとんどは不法移民?
https://www.avocado-fes-thought.com/blog/20240611-us-employment/

さらに7月の新規雇用者数も7.3万人増と市場予想の10.4万人増を下回りました。これは速報値なので今後下方修正される可能性があります。

5~7月の新規雇用者数の増加人数は新型コロナウイルス禍以来の最低水準に落ち込みました。

パウエル議長がFOMCの声明でしきりに言っていた「堅調な労働市場」と全くかけ離れた経済状況にあることが露わになったのです。

パウエル議長はこれまで、利下げ判断はデータ次第だと言っていました。

当然、市場は9月のFOMCでの利下げを見込みます。いまでは市場の90%が0.25ポイントの利下げを予想しているようです。

Fedの利下げ判断は労働市場だけでなくインフレ率にも左右されます。4月に2.3%の底を付けた後、6月に2.7%と米国のインフレ率は上昇傾向にあります。

7月、8月とインフレ率がさらに上昇し3%を超えるようであれば、Fedは政策金利を維持するのか利下げするのか、非常に難しい選択を迫られることになります。

さらにこの日、クーデラーFed理事が来年1月の任期を待たずに今月8日付で辞任することになりました。

トランプ大統領が後任の理事を指名するため、ハト派の理事を送り込むことは必至。

先月のFOMCで31年ぶりに2人のFOMCメンバーが政策金利の据え置きに反対票を投じましたが、利下げ支持派が全12人中3人に増えることになります。

トランプは次のように言っています。

「頑固な愚か者のジェローム『遅過ぎる』パウエルは、今すぐ金利を大幅に引き下げなければならない。もし拒否し続けるなら理事会が主導権を握り、誰もがやるべきだと分かっていることを実行すべきだ!」