暗号資産(仮想通貨)ビットコインの反発はついに訪れず、レバレッジをかけたトレーダーは身動きが取れなくなっている。
10月上旬に一時12万6000ドル超まで上昇したビットコインはその後、30%下落した。重要な節目を割り込むとともに、上場投資信託(ETF)投資家の間で不安が強まり、大口、小口問わず保有者は動揺している。特に打撃を受けているのが、相場反発に賭けたトレーダーだ。現在は含み損を抱えたまま、その維持コストを払い続けている。
ビットコインは暗号通貨ではなく、投機商品です。
ビットコインは価格変動が激しすぎて、ブロックチェーンやスマートコントラクトを活用した次世代金融システムの決済手段には成り得ません。
それでいて、ビットコインネットワークの安全性や取引の信頼性を担保するマイニングには、小国一国を超えるほどの電力を必要とします。
現在世界最大のビットコインマイニング国は米国です。世界全体の4割近くを占めます。
いま米国ではAIデータセンター向けの電力が大いに不足することに対する深刻な懸念が出ています。
2028年までに、原発44基分の既存の発電能力をデータセンター向けに充てなければならないとの試算が、最近モルガンスタンレーから出されました。
この手段として、ビットコインマイニング事業者の中には、自身の保有する発電施設の一部をデータセンター向けに転用する動きが見られます。
AIは急ピッチで普及させなければなりません。さもなければ米国は軍事・経済分野で中国に太刀打ちできなくなります。
米国はAIにリソースを集中投下しないといけません。ビットコインという投機にしか利用されないものに貴重なエネルギーを割く余裕などないのです。
マイニング事業者にとっても転用にはメリットがあります。
マイニング事業者の経営は非常に苦しいです。昨年4月の半減期で報酬が半分になり、ハッシュレートも高まり、最近のビットコイン価格の暴落もあり、ドル建て報酬は激減しています。
発電施設をマイニングに使うより、AIデータセンター向けに提供した方が、マイニング事業者は儲かるようになっています。
ビットコイン価格が今後どうなるのかどうかは知りません。
ただマイニングは、ビットコインの最大の価値とみなされる分散型ネットワークによる非中央集権制を実現するための基盤となる活動です。
これが世界の経済発展にとって邪魔になり始めているのです。紙屑が2,100万枚しかなくても紙屑であることに変わりありません。
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