金市場はバブルなのか?

今回はアボマガ・エッセンシャルにて本日配信した記事の一部をご覧いただくことにします。

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今回はアボマガ読者にとって最も関心が高いであろう、金市場についてです。近年の激しい値上がりの中で、金市場がバブル状態にあるのかについて論じます。

転換点は2024年7月

金価格の値上がりが止まりません。金先物価格は昨年末に1オンス2,610ドル近辺でしたが、3月に3,000ドルを突破し、8月終わりに3,500ドルを突破し、10月初めに4,000ドルを突破し4,300ドル台に一時到達しました。

先週の21日に突如金価格が急落し、1日の下げ幅として過去最高を記録しましたが、1オンス4,000ドルを超える高い価格のままです。年初来56%のリターンです。

値上がりしてきたのは金だけではありません。銀は今年65%値上がり、プラチナに至っては76%値上がりしました。いずれも4月の相互関税ショックで下げてから本格的な買い相場が始まりました。

AIバブルが騒がれていますが、ナスダック総合指数の値上がり率は20%、エヌビディアでさえも39%です。

AIバブルの陰で、ハイテクバブルを上回る貴金属の上昇トレンドが続いてきました。

より長い視点で見ると、21世紀に入り現在までゴールドのリターンはS&P500にダブルスコア以上の差を付けています。2000年台半ば以降、ゴールドのリターンがS&P500に抜かれたことは一度もありません。

まさに「世紀の金価格上昇」が起きているのです。

アボマガは金投資情報サービスから始まりました。アボマガ初期の会員の方はかなりのリターンが出ていると思いますし、金に対する思い入れが強い方もいらっしゃるかもしれません。

アボマガで金投資を勧めてきた最大の理由は、2013年から始まった量的緩和という財政ファイナンスと財政悪化で、政府や日銀の信用が無くなり、日本円が紙屑となることへの対策でした。

言い換えれば、経済サバイバルで生き残り、世界が動乱に満ちても自分たちの生活を守り切ってほしいとの想いからでした。

過去20年で円建て金価格は11倍以上になりました。逆に言えば金を基準にすれば日本円の価値は11分の1になったわけです。日本円の紙屑化はもう相当程度進んできたのです。

ただ金は相場商品でもあります。ここまで勢いよく金価格が値上がりしてしまえば、バブルを警戒し、金を売ることも考えなくてはなりません。先週の急落を見れば尚更警戒心が強まります。

1970年代のスタグフレーションの時代も、1980年にかけて金価格は10倍に上がりましたが、その後半値にまで暴落し長期低迷を迎えましたから。

そこで金価格がバブル状態にあるのか、ゴールドはそろそろ売り時なのか、考えてみたいと覆います。

金価格は2022年までの途中までは、米国を中心とした投資家たちの売買を中心に形成されてきました。

米ドルと実質金利の動向を見ながら、安全資産であるゴールドと米国債のどちらが投資妙味が大きいか天秤にかけられ、有利とされる方にお金が流れ、もう片方が売られました。

ところが2022年下半期に新興国中央銀行が金準備を歴史的な規模で買い越すようになってから、投資家たちの売買は金価格の最大決定要因ではなくなりました。金ETFや先物を売り越しても金価格は上昇一辺倒になりました。

ウクライナ戦争をきっかけに加速した脱ドル・脱米国債としての新興国中銀による金買いが、金価格を決定づけるようになったのです。

最近の金価格の急激な値上がりもあり、現在ゴールドは世界の準備資産の25%程度を占めるまでに急拡大しています。

米ドル資産の割合は40~45%程度であり、このまま金価格の値上がりが続くと早晩ゴールドが世界最大の準備資産になる、そんな状況にあります。

米ドル資産のうち米国債に絞れば、実は今年8月時点で世界の準備資産総額でゴールドは米国債を抜きトップになっています。1996年以来29年ぶりのことです。

中央銀行の金買い越しは現在も高水準が続いていますが、2022年をピークに少しずつ買い越し量は減ってきています。

他方、投資家たちの金投資への意欲はガラッと変わりました。2023年まで金を売り越してきましたが、24年の第3四半期から買い越しに転じ、その後買い越し量は上昇する一方です。

今では中央銀行とほぼ同じ水準にまで金ETFが買われています。

下図は中央銀行、金ETFだけでなく宝飾品、金地金・コイン、産業用を含めた金買い越し量が前年同期からどれくらい増減したのかを示しています。

24年後半以降の金需要の増加は金ETFが牽引しています。かつては金値上がりの足を引っ張る存在であった投資家が「ゴールド・バグ」になっています。

24年下半期からの金ETF需要増は米国、欧州、中国ごとに細かく見ていかないと分かりません。

まず米国から見ていきます。金ETFの近年の需要増に最も影響を与えているのは米国投資家たちの金買いです。

彼らが金ETFを買い始めた24年7月に大事件がありました。それは…

・・・(以下省略)・・・

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