重要鉱物に関して調べたことの備忘録です。
電気自動車、太陽光発電、風力発電など次世代技術の量産には多大な鉱物を必要とします。
中国が世界の重要資源の囲い込みを続けているのは周知の事実です。
他国に先駆けて新興国と交渉したり進出したりして、ニッケル、リチウム、コバルトを始めとした重要鉱物の調達を強めてきました。
さらに風力発電、電気自動車のモーターに使われる強力磁石のネオジムをはじめとしたレアアースのほほすべては中国の地下に眠っています。
生産量のシェアは種類にもよりますが世界の8~9割以上、処理能力は世界の85%以上を占めます。
中国は米国の半導体輸出規制への対抗として重要鉱物の輸出規制を導入し、最近レアメタルの一種であるゲルマニウムとガリウムの対米輸出禁止を発表しました。
そのなかで最近西側諸国(だけでなく中国、ロシアも)から重要鉱物の調達先として期待され始めているのが中央アジア、とりわけカザフスタンです。
カザフスタンは合金鉄、金、銅、ウラン、チタン、石油などを輸出する資源国です。
他にもベリリウム、スカンジウム、タンタル、ニオブ、ビスマス、アンチモン、セレン、ガリウム、インジウムなどのレアメタルの生産・加工をしています。
現在、ドイツ、韓国、英国など他国の企業・機関が進出して様々な重要鉱物の探索・開発をしているところです。
今年3月にカザフスタン東部で評価額157億ドルのリチウム鉱床が発見され、10月にはタングステン、モリブデン、リチウムを含む100以上のレアメタル鉱床が発見されました。
2020年からはレアアースの輸出も始まりました。
電気自動車に必要となる鉱物の鉱山、処理施設の探査ライセンスの発行数は2023年に397件でしたが、2024年には9月時点で少なくとも487件に上っています。
欧米はラテンアメリカとアフリカでの重要鉱物の獲得競争で中国に後れを取ってきました。
この後れを取り戻し、中国によるさらなる資源囲い込みの影響から逃れるために、カザフスタンはじめ中央アジアに触手を伸ばしているのです。
カザフスタンはロシアの隣国で旧ソ連の構成国だったためロシアとの関係は深いですが、ウクライナ戦争が始まってからロシアと一定の距離を取るようになり、欧米との関係も大切にしたいようです。
いますぐカザフスタンが重要鉱物の主要輸出国になるわけではありません。
重要鉱物の探査・開発は始まったばかりであり、これらの本格的な生産、輸出が始まるまであと10年程度必要でしょう。
中長期的にカザフスタンは欧米にとって重要資源の確保に必要不可欠な国になるかもしれません。