資産形成において、目に見える数字や情報は時に誤った思考を生み出し、しばしば投資判断を誤らせます。
ここでは目先の数字から受ける印象と真実が全く異なる、ちょっとした例を出します。
次の2つの銘柄に投資し、その後次のリターンを得たとします。トータルリターンは再投資込みです。
銘柄:陽
・株価騰落率:+30%
・トータルリターン:+30%
銘柄:陰
・株価騰落率:-50%
・トータルリターン:0%
両銘柄の株価が50ポイント(+50%)上昇したとします。このとき陰陽どちらの銘柄のトータルリターンが大きくなるでしょうか?
多くの人は頭の中に次のような計算を行い、「陽」と答えるのではないでしょうか。
銘柄:陽
・株価騰落率:+80%
・トータルリターン:+80%
銘柄:陰
・株価騰落率:0%
・トータルリターン:+50%
残念ながらこれは不正解です。正解はこうです。
銘柄:陽
・株価騰落率:+80%
・トータルリターン:+80%
銘柄:陰
・株価騰落率:0%
・トータルリターン:+100%
銘柄「陰」のトータルリターンが「陽」を上回るのです。
何故こうなるのでしょうか。ポイントは上の数字には直接現れていない株数にあります。
「陽」では株価騰落率とトータルリターンが同じですから、これまで無配であり、株数は購入時と同じです。
そのため株価騰落率が50ポイント増えればトータルリターンも50ポイント増えます。
他方、銘柄「陰」では元々株価騰落率が-50%、トータルリターンが0%でしたから、配当再投資により株数は購入時の2倍になっています。
そのため株価が50ポイント増えれば、トータルリターンは100ポイント増えるのです。
銘柄「陰」は正しく評価すれば将来性のある銘柄ですが、目先のパフォーマンスばかりに気を取られていると、成績が冴えないからと売ってしまいかねません。これはとてももったいないことです。
長期の資産形成で成功するには将来性のある銘柄を保有し続けることが欠かせません。そのためには目先の数字に捉われず、目に見えない数字や法則に気を配り理性的に物事を考えることが必要です。
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