昨年10月20日、ビットコインの価格急落が一過性ではないかもしれないとの記事を配信しました。この配信から現在までにビットコイン価格は36%暴落しました。
先週金曜日には反発しましたが、現在の価格は1ビットコインあたりのマイニングコストである87,000ドルに及びません。
ビットコインは「デジタル・チューリップ」、それとも「デジタル・ゴールド」?
→記事を読む

2023年から2025年に掛けてのビットコイン価格の高騰を牽引したのは、デジタル資産トレジャリー(DAT)と呼ばれる民間企業による買いでした。
中でもストラテジー(ティッカー:MSTR)というDATは23年の初めから今年2月1日かけてビットコイン保有枚数を5.38倍の71.4万枚にまで買い増してきました。
ビットコイン発行上限2,100万枚の3.4%に相当し、DATが保有するビットコインのおよそ7割をストラテジー単独で抱えています。

ストラテジーはビットコイン購入のための資金を主に新株発行により調達してきました。昨年の発行額は233億ドルと米国全体の8%を占め、最大の株式発行企業となりました。
モルガンスタンレー、バークレイズなどの投資銀行が、ストラテジーの新株発行業務で潤ってきました。

そんなストラテジーですが、昨年10月以降のビットコイン暴落により、10~12月期に174億ドルの巨額の営業赤字を計上しました。
昨年末の段階でデジタル資産は589億ドルと、株式資本+借り入れの593億ドルを下回りました。ストラテジーがビットコイン価格上昇とその後のバブルを牽引し始めた23年以降で初めて含み損を抱えたのです。
1月半ばから再発したビットコイン価格暴落により、現在の含み損はさらに拡大しています。

昨年7月までストラテジーの株価はビットコイン価格を大きく上回る伸びを見せました。現在はその反動でストラテジー株の暴落ペースはビットコインを遥かに凌いでいます。
そのため新株発行で資金調達してビットコインを買い支えることはもはや困難です。

どうも23年からのビットコイン価格上昇とその後のバブルを支えてきたスキームは破綻したようです。
ストラテジーが新株発行の代わりに借り入れを行いビットコインを買い増すという手段は残されていますが、これをやると将来に大きな禍根を残すことになります。
★ビットコイン産業が崩壊すれば、マイニングに使用してきた膨大な電力をAIデータセンターに回せるようになるので、社会にとっては良いことです。
★本日はアボマガ・エッセンシャルの配信日です。
米国株式市場が変調を来しています。「アンソロピック・ショック」があったなか、かつて急落後すぐに見られた押し目買いの動きが鈍くなりました。これがビットコイン市場の崩壊と無関係とは思えません。
市場急落の煽りを受けて株価が急落したおかげで配当利回りが7%以上にまで高まった、今後重要な投資テーマとなるオルタナティブ投資に関する銘柄のフォローアップも行っています。
アボマガ・エッセンシャルのご登録はこちら