[2025/03/27 時事通信]自動車に25%関税 国内生産促す、日本に打撃―トランプ氏
トランプ米大統領は26日、すべての輸入車に25%の関税を課すと発表した。一部のトラックも対象にする。4月2日に発効する。輸入車に高関税を課すことで、国内外の自動車メーカーに米国内での生産を促し、製造業の国内回帰を後押しする。自動車が対米輸出の3割弱を占める日本経済への打撃は必至だ。
トランプ氏は会見で、自動車への関税は「恒久的な措置だ」と強調。「米国内で自動車を製造すれば、関税は課されない」と話した。
[2025/03/24 ブルームバーグ]植田総裁、金融調節上必要な場合「国債売却の可能性まで排除せず」
日本銀行の植田和男総裁は24日、日銀が保有する長期国債について、今後の金融調節上、必要が生じた場合には売却も排除しないとの見解を示した。午後の参院財政金融委員会で答弁した。
植田総裁は午前の同委員会で、日銀が保有する大量の国債は「直ちに市場で売却することはできない状況」とした上で、買いオペの金額を保有国債が満期になる量よりも低く保つことによって削減を進めていると説明。午後の答弁では、「今後金融調節上必要が生じた場合の売却の可能性まで排除しているところではない」と語った。
「日本円への死の宣告」が下ったようなものです。
現在、日本が輸出で大きく稼げる商品は自動車しかありません。
中国では現地の自動車メーカーに太刀打ち出来なくなり、東南アジア、中南米、中東でも中国車にシェアを奪われ始め、日本の自動車メーカーは米国市場で販売を伸ばすしか成長が難しくなっています。
昨年の日本から米国への自動車輸出額は1台あたり平均2.88万ドルでした。これに25%の関税が加われば一台あたり3.6万ドルとなります。
輸出額は費用ベースで輸送費、保険料などを含みません。米国への輸送費・保険料、販売店の利益や費用などを加えれば、日本で製造した自動車の米国での平均販売価格は4.5万ドルとか5万ドルくらいになりそうです。
テスラのモデル3は米国でEV補助金込みで3.5万ドルで買えます。同社は米国で販売するすべての自動車をカリフォルニア州とテキサス州で生産しているので関税の影響をほぼ受けません。
日本の自動車メーカーは関税分を価格に転嫁すれば競争力を失います。転嫁しなければ営業利益は最悪40%以上(日産は65%以上)減り、経営体力が奪われるとともに株主たちを裏切ることになります。
日本の自動車メーカーが米国で競争力を維持するには、最終的に米国で販売する自動車のすべてを米国の工場で組み立てるしかありません。
昨年、日本の経常収支は過去最高の29兆円の黒字でしたが、日本に還流しない分(現地企業への再投資、債券利子、配当金)を差し引いたキャッシュフローベースでは2.9兆円程度の黒字に過ぎません。
日本の昨年の米国への自動車輸出額は6兆円でした。2.9兆円というのはこの48%に相当します。
トランプ関税で日本から米国への自動車輸出が半減すれば、日本のキャッシュフローベースの経常収支は赤字になります。
いますぐに半減するわけではありません。米国での工場建設が必要ですから。でも関税が恒久化するならいずれ半減以下にならざるを得ません。
インバウンドによる観光収入の獲得には限度があります。日本の観光業は労働者不足で、日本全体の労働力人口は減る一方ですから。
その一方でデジタル赤字を垂れ流し続けます。将来的にはエネルギー輸入額を上回り、日本の最大の外貨流出項目になる見通しです。経産省がそう言っています。
要するに、日本への恒久的な自動車関税により、日本はキャッシュフローベースで万年経常赤字国に転落していくのです。
これからの日本は海外にお金が長きにわたりに流出していくなかで、黒田東彦日銀前総裁が行った490兆円の国債購入と37兆円のETF購入のツケを払っていくことになります。
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