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【どちらがお得?】ATM vs 送金→両替、米国の資金を日本円に替える際の手数料に関するシミュレーション
初回公開日:2016/01/30
最終更新日:2017/11/08
今回はアメリカにある資金を「国内ATMで引き出す場合’と「日本にドル建てでまとめて送金してから日本円に元に戻す場合」で、どちらがお得になるのかを比較、考察してみます。
高額のドルを日本円に替えたい場合には「送金→両替」パターンの方がお得になりやすいですが、「どのくらい高額のとき?」と訊かれると、諸手数料や為替レートによって変動するので一概には言えません。
そこで今回は諸手数料や為替レートの違いによって「どのくらい高額のドルを送金すればお得になりやすいのか?」というシミュレーションをやってみたいと思います。
本サイトではユニオンバンクを紹介しているので、「ユニオンバンクのATMから引き出す場合」と「ユニオンバンクにある資金をドル建て送金→両替」を比較、考察しましょう。
以下では前者を「ATMで引き出す場合」、後者を「送金→両替する場合」というような表現で呼ぶことにします。
※厳密に考察しているわけではなく、利用した数値にいくつかの不確定要素もありますので、あくまで一つの目安程度に見てもらえればと思います
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シミュレーションを見るのが面倒な方へ
最初に結論です。一つの目安として、5,000ドル以上をまとめて「送金→両替」すれば、「ATMで引き出す場合」よりもお得になりやすいです(1ドル120円の場合)。
考察方法と考察パターン
考察方法は、アメリカに預けてある米ドル資金を引き出す際に「ユニオンバンクのATMから引き出す場合の手数料」と「ユニオンバンク→日本の金融機関に送金→両替トータルで掛かる手数料」を比較して、後者の方が手数料がお得になる最小の額を求めることで行います。
つまりこの最小額以上の米ドルを日本円として利用する場合には、ATMによる引き出しよりも、日本にドル建て送金して両替した方がお得だということです。
最初にとても重要なことですが、ATMでの毎回の引き出し上限額を5万円と仮定して話を進めています。
考察パターンは次の5パターンを用意しました。 「比較」というのはすべて「ATMで引き出す際場合」を比較元としています。
- 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料30ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
- 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料20ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
- 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料10ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
- 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料無料の国内金融機関に送金→両替する場合との比較
- 為替手数料1ドル0.003円、中継銀行手数料15ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
パターン1~4は新生銀行やソニー銀行に送金、両替するケースとATMとの比較を想定しています。 新生銀行やソニー銀行に送金する際の中継銀行手数料は不明のため、4パターンの中継銀行手数料を仮定してシミュレーションしてみます。
最後のパターン5はYJFX!に送金、両替するケースとATMとの比較を想定しています。 中継銀行手数料が15ドルとなっているのは、私が以前実際に送金した際の手数料が15ドルであったためです。
それでは各パターンの考察をしてみます。
1. 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料30ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
この場合の「ATMよりも送金→両替の方がお得になる最小額」は次のようなグラフで表されます。
グラフは大体次のような気持ちで見て下さい(あくまで一つの目安です):
- 「送金→両替」をする際には、最低でも緑線以上の米ドルを送金してください
- 「送金→両替」をする際には、桃線以上の米ドルを送金するのがおすすめです
- 「送金→両替」をする際には、赤線以上の米ドルを送金できればベストです
例えば横軸の1ドル80円のときには、緑線が7,500程度なのでATMよりもお得にするには「最低でも7,500ドル程度の送金をしてください」ということです。
同じく1ドル80円の場合、桃線は8,700程度なので「出来れば8,700ドル以上の送金がおすすめです」というわけです。
さらに同じドル円で、赤線は10,000強なので「大体10,000ドル以上送金できればベストです」ということになります。
また「ドル→円」の両替がお得になる円安になればなるほど、ATMより「送金→両替」パターンの方がお得になりやすいことも見て取れますね。 これより送金をするのは出来れば円安時に行ったほうがよいことがわかります。
例えばより現実的に、1ドル120円で考えれば、大体6,000ドル以上送金すればお得になります。1ドル80円のときよりも金額が下がっていますね。
以下は5種類のグラフに関する説明です。 興味のない方は飛ばしてもらっても構いません。
5種類の線はATMでお金を引き出す際の為替手数料の違いによって分かれています。 ユニオンバンクのATMの正確な為替手数料は公表されておらず、範囲によって推定するしかないので5種類に分けています。
赤線が5種類の中で最もATMの為替手数料が少ないとき(ATMが有利になりやすい)、青線が5種類の中で最もATMの為替手数料が高いとき(ATMが不利になりやすい)を表しています。 緑線は"平均の"為替手数料を利用して描画されたグラフです。
これら5種類のグラフで利用している為替手数料は、こちらの記事で私が実際に調べてみた151日間のサンプルを採って求めた平均と分散を利用しています。
緑線は"平均の"為替手数料を利用していると述べましたが、この平均とはいま述べたサンプルを採って求めた平均のことを指します。 また図のσ(シグマ)は分散の値のことです。
統計学的に「為替手数料は9割以上の確率でこの程度の範囲内に収まるよね」という基準で、図の5種類の為替手数料を利用しました。 要はATMの為替手数料は正規分布に従うと仮定した上で5種類の為替手数料をチョイスしたというわけです。
2. 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料20ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
この場合の「ATMよりも送金→両替の方がお得になる最小額」は次のようなグラフで表されます。
例えば1ドル120円のときに「送金→両替」するときの目安は次のようになります:
- 最低でも緑線の5,000ドル以上は送金した方が良い
- 桃線の5,500ドル超の送金を行えればGood
- 赤線の6,000ドル以上の送金が出来ればベスト
またグラフを見ればわかる通り、出来れば「ドル→円」の交換がお得になる円安がさらに進んだときに「送金→両替」をすれば、ATM引き出しと比べてより大きなアドバンテージを得られやすくなります。
3. 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料10ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
この場合の「ATMよりも送金→両替の方がお得になる最小額」は次のようなグラフで表されます。
例えば1ドル120円のときに「送金→両替」するときの目安は次のようになります:
- 最低でも緑線の4,500ドル以上は送金した方が良い
- 桃線の5,000ドル程度以上の送金を行えればGood
- 赤線の5,200ドル以上の送金が出来ればベスト
円安になるほど「送金→両替」のアドバンテージを得られやすくなるのは他のパターンと同様です。
4. 為替手数料1ドル0.15円、中継銀行手数料無料の国内金融機関に送金→両替する場合との比較
この場合の「ATMよりも送金→両替の方がお得になる最小額」は次のようなグラフで表されます。
例えば1ドル120円のとき、大体4000ドル以上をまとめて「送金→両替」するとお得になります。
円安になるほど「送金→両替」のアドバンテージを得られやすくなるのは他のパターンと同様です。
以上の4パターンでは送金受取先金融機関として新生銀行やソニー銀行を想定しています。
5. 為替手数料1ドル0.003円、中継銀行手数料15ドルの国内金融機関に送金→両替する場合との比較
最後のパターンはYJFX!に送金した後両替する場合を想定しています。 この場合の「ATMよりも送金→両替の方がお得になる最小額」は次のようなグラフで表されます。
例えば1ドル120円のときに「送金→両替」する場合、緑線、桃線、赤線に着目すれば、大体4,500-5,000ドル以上をまとめて行うとお得になります。
円安になるほど「送金→両替」のアドバンテージを得られやすくなるのは他のパターンと同様です。
またこちらのパターンのみ、円高時に「送金→両替」するリスクが少ないことがわかります。 とはいえ円高時は「ドル→円」に両替すること自体にメリットがないので、あまり意味はないですが...
まとめ
中継銀行手数料によって、ATM引き出しと比較して「送金→両替」がお得になる金額は結構変わってきます。 よって一度送金の実験を行い中継銀行手数料を把握した上で、送金額を決めていくのが良いでしょう。
決めるのが面倒な方は、上のシミュレーション結果から、1ドル120円だとした場合、大体5,000ドル以上まとめて「送金→両替」すれば、ATM引き出しよりも結果的に手数料がお得になりやすい、というのを一つの目安とすればよいでしょう。
またどのパターンでも円安が進めば進むほど、ATMよりも「送金→両替」の方がアドバンテージを得られやすくなります。 円安時は「ドル→円」の両替がお得になるので一石二鳥です。
これより普段の生活は日本で得た収入を利用し、円安時に大きな額をまとめてドル送金→日本円に両替できれば理想的です。
ATMの利用はどうしても少額のドルを円として利用したいときだけにとどめて、それ以外のときは極力利用しないのがコスト削減的にはよさそうです。
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