英語初心者の方が英語嫌いにならないために避けた方がよいこと
今回は英語学習を始めたばかりの人が英語嫌いにならないために避けた方が良いことを話します。
何事も嫌いになることを挫折の大きな要因となってしまいがちです。 しかも最初から嫌いになると嫌なイメージが長く付きまとってしまうので、最初の段階で英語が好きになれるか嫌いになってしまうのかは、将来英語を長年楽しめるかどうかの一番の分岐点といっても過言ではありません。
そこで今回は英語が嫌いになりやすくなる行為を話して、英語の挫折の要因を未然に防いでもらえたらと思います。
英語が嫌いになりやすくなる行動の例
英語初心者がどのように英語と接すると英語嫌いになりやすくなり、最悪挫折につながってしまうのでしょうか?
人によって一概に言えるわけではありませんが、一つの目安としては次のようなものが挙げられるでしょう。
英語が嫌いになりやすくなる行動
- いきなり難しい文章を読んだり聴いたりする
- 自分が全く詳しくなかったり興味のない分野の内容を読む
- わからない単語や文法をいちいち細かく調べてきっちり理解しようとする
はりきり過ぎて自分が良く知らない、難しい内容の文章をいきなりきっちり読んだり聴いたりすると英語嫌いになりやすいのです。
何故上のようなことが言えるのかを、心理的性質を踏まえた上で説明しましょう。
英語が嫌いになりやすくなるシチュエーション
何故上のような行為が英語嫌いにつながってしまうのかというと、慣れていない頭の使い方をしてすぐ疲れてしまって、嫌な気持ちが生まれてしまうからです。
人間は嫌なイメージを連想させるものに接触したり、苦手な頭の使い方を意識的に行うことで嫌悪感や倦怠感といったネガティブな気持ちが働いてしまうのです。
人間は例えば次のようなシチュエーションに身をおくとネガティブな気持ちが働きやすくなります。
- 嫌なイメージを持っている物事に触れる
- 感覚がわからず慣れていないことを行う
- 難しくイメージが湧きにくい文章を読んだり聴いたりする
- 論理的に物事を考える必要がある
- 正確さを求めて細かな作業を行う
- 手の動きや頭を忙しく切り替える
直感的に感覚的に捉えられない、イメージを容易に浮かべられない、スムーズに事が運べない、このような状況に陥るとネガティブな気持ちが生まれやすくなるのです。
例えば日本語で法律や官僚、公務員の書いた文章(確定申告、税金、年金に関する文章など)を読んでいるときのことを思い出してみてください。 途端に嫌な気分になりますよね。
そもそも法律や確定申告といったワードの印象だけでも気分が陰鬱になりますし、法律や税金といった慣れていない分野では感覚がわかりません。
わざと私たちが理解できないようにしているのではないかと勘ぐってしまうくらい、イメージが湧きにくい小難しい言葉ばかりを使って説明されているので、理解するには文章を論理的に考えて文脈を把握するしかありません。
法律や官僚、公務員の作文などには、上にあげたネガティブな気持ちが働きやすくなるシチュエーションが満載なのです。
また普段の仕事をしているときも、細かい誤字脱字のミスを直す必要がありますし、本業の仕事をしながらメールの返信もしたりと、手や頭を切り替えて行いますよね。 こうした行為もまた仕事で疲れてしまう要因なのです。
英語の学習でいきなり難しい文章を読んだり単語や文法を事細かに調べることは、法律や官僚の作文を読む時や普段の仕事の作業よりもさらに難易度の高いことをしようとしていることを意味します。
英語でイメージが湧かない分野の難しい文章を読んだり聴いたりすることは、日本語で法律や官僚の作文を読むときのシチュエーションに自ら飛び込むようなものです。
しかも日本語ではなく、何も知らない外国語なわけです。 そう考えれば、英語に慣れていない人が英語でイメージの湧かない文章を読んだり聴いたりすることは、法律や官僚の作文を読む時以上に難しいことをいきなりやってのけるようなものです。
また英語でわからない単語や文法をいちいち調べることは、普段の仕事でしている作業と同じような頭の負担を強いるわけです。
単語や文法を調べるとは、完璧を目指して細かいミスを修正していくということですよね。 それに単語や文法を調べるときには、英語を読んだり聴いたりする作業を一時中断したうえでPCやスマホの画面をわざわざ切り替えて、検索して調べるという別動作を行う必要がありますから。
普段の仕事であれば慣れているので元気なうちは問題ないかもしれませんが、英語を学習したての頃はまったく英語に慣れていないわけですよね。 そう考えれば、単語や文法をいちいち細かく調べる行為は普段の仕事の作業よりも数段負担が掛かるわけですよ。
人間の性質や普段の日常生活をふと振り返ると、いきなりきっちり英語を理解しようとする行為は想像以上に難易度が高く、挫折の要因に簡単になってしまうことが容易にわかりますよね。
英語にかなり慣れ親しんで気持ち的な余裕が出てくれば、上のような負担が掛かることをしても耐えられるようになりますし、スキルアップにもつながるでしょう。
しかし英語に慣れ親しむ前ではあまりにも負担が大きくなるので、英語に挫折せずに長年英語と楽しむためにも最初からきっちりと行うことは出来るだけ避けるのが望ましいと思います。
早く英語が上手くなりたいと焦ってしまう人
人によっては早く英語が上手くなりたいと焦ってしまって、つい上にあげた英語が嫌いになるようなことをしてしまうかもしれません。
しかし私の経験上わかっているのは、慣れないうちはどんなに難しいことを行ってもほとんど身につかないことです。
例えば単語や文法をいきなりきっちり勉強しても、最初はほとんど身につきません。 時間を掛けて繰り返し単語や文法を学んだり、実際に生の英語に沢山触れる中でだんだんと身についていくものです。
ですので英語に慣れないうちから焦って難しいことをやり過ぎると、英語が早く身につくメリットよりも英語が嫌いになって挫折してしまうデメリットの方が大きいかと思います。
英語にある程度慣れてくると、自分に不足している能力や、どういった学習を行えばスキルアップにつながるかどうかを自然と思い浮かべることができます。 自然と思い浮かべられたアイデアに基づいて学習を行うとやる気が出ますし、学習の吸収率も大きくアップするものです。
よって最初は焦らないで英語が好きになる努力の方が大事だと思います。 英語に慣れて好きになるまでには数週間~数か月程度かかるかもしれませんが、時間を掛ければ必ず英語に対する前向きな考えが生まれてくるので心配しないでください。
人間のポテンシャルと時間の力を信じて、ドンと構えてじっくりとゆっくりと継続していくことが、英語を長年楽しんで将来の幅を大きく広げるための一番の近道だと思います。
関連リンク
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