当たり前を疑え-心理が生むリスクを理解し不確実を楽しむ-

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追随-予測の負荷を減らす強力な方法

   今回は混雑している道を歩くときにとても有用な「追随」という方法について話していきます。


   追随というのはその名の通り、別の歩行者の後ろについて歩くことを指します。 自分の進んでいる方向と同じ方向に歩いている前方の人の後ろについて歩く、ただそれだけです。


   言葉でいうのは簡単ですが、実際に行うのもすごく簡単です。 ただ単に相手の後ろについていけばいいだけですから。 しかも追随を行うことで安全な歩行ができると考えているので、積極的に取り入れることをおすすめします。


   追随の一番の目的は予測の負担を減らすことです。 混雑している道を普通に歩いていると常に前方や周囲の状況を見て、 他の歩行者の動きを見ながら予測して行動する必要があります。 WPAサイクルを常に回すということです。


   しかしこのうち最も重要であるP、予測を常に完璧に行うことは難しく、 特に混雑が激しい場合は様々な思考を巡らせて予測を行う必要があり、 慣れないうちは大きなエネルギーを消費することになります。


   しかし追随を行うことで予測にかけるエネルギーをかなり減らすことが出来ます。 基本的に前の人の後ろについて歩いていけばいいからです。 反対方向から来る人への対応は自分の前を歩いている人が行ってくれるからです。


   とはいうものの、ただ単に前の人の動きを見てその人の動きについていけば良いではありません。 こちらもある程度は反対方向から来る人の動きを見る必要があります。


   何故反対方向からの動きを見る必要があるのかというと、反対方向から来る人とこちらの前を歩いている人がどのように接触を避けるのかをある程度予測するためです。 反対方向の人とこちらの前の人がどのタイミングそれぞれどちらの方向に進んでいくのかをあらかじめ推測するのです。 そしてその推測結果を基に、自分の前の人がおそらく進むであろう方向に多少意識を持っていくのです。


   何故このような予測が必要なのかと言うと、自分の前を歩いている人が相手にも自分にも迷惑をかけずに歩いているかどうかわからないからです。


   自分の前を歩いている人がしっかりと上手く歩いていればいいのですが、 もしそうでない場合には反対方向の人とかなり接近してから舵を切ることだって十分あり得ます。 かなり接近してから避けようとすると、一瞬進む方向を斜め方向にグッと変えたり一瞬立ち止まったりする可能性だってあります。


   このときもしもこちらが何の心構えもせずにただ単に前の人の後ろについていってしまうと、 こちらも方向を急にグッと変えたりペースを一瞬緩めたりする必要が出てきます。 そうするともちろんこちらも若干不快に感じることもありますし、 自分の後ろを歩いている人にも同じような動作を要求する可能性もあります。


   このような理由から、例え追随をしていたとしてもある程度前方を確認して予測を行う必要があるわけです。 ただしそれでも追随をしない場合に比べて圧倒的に少ないエネルギーで済みます。


   さて追随は上にも述べたように反対方向からの人との接触リスクを低下させる上で良い方法です。 しかし前についていっている人が急に立ち止まったりすることはないのでしょうか?


   私の経験から言うと、前についていっている人が急に立ち止まる可能性はゼロではありません。 実際に急に立ち止まられて180度反対方向に向かおうとしてきたこともあります。 しかし追随に適したまともな人についていればそのような可能性はかなり低いです。


   追随がこちらに大きなメリットをもたらすのは混雑している道を歩くときですが、 混雑している道を歩いている人は基本的に急いでいる人が多いです。 通勤、通学を思い出せばよいですが、基本的にどこか明確な目的地に向かっていることが多いです。 このような人は道に迷ったりすることなく早く目的地に到着したいという意識があるため、 急に立ち止まるリスクはほとんどないでしょう。


   また繁華街など、別に急いでいるわけではなく周りを見渡しながら歩いている人がいる道も確かにありますが、 このときは追随に適した人の後ろについていけばよいわけです。 基本的にちゃんと目線を前に向けてスタスタ歩いている人はしっかり歩いてくれます。 なのでこういうちゃんと歩いてくれている人の後ろを追随すればよいのです。

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