資産防衛の観点から補足:ブリオンボールト(BullionVault)で金投資するのが良い理由
初回公開日:2017/01/04
最終更新日:2017/01/25
ブリオンボールト(Bullion Vault)をする一番のメリットとして、金や銀の保有場所を地理的に分散させることで「万が一のリスク」を減少させることが期待できることを話しました。今回はこの点に関して少し補足したいと思います。
他の主権国家で金や銀を保有するほうがはるかに資産防衛に適している
自分たちの保有する金が日本(手元)にあるときと、海外に預けてあるとき、どちらの方が感覚的に安心するかと問われたら、多くの人はより自分の手元にあるほうが安心だと答えるのではないでしょうか。
その気持ちは確かにわかるのですが、現実的に考えれば実はそうとは言えないのです。むしろ保管の安全性が保証されている、信頼できる海外の国に預けるほうが低リスクだと言えます。
何故かといえば答えは単純です。あらゆる国家は(やろうと思えば)自分たちの国のヒト・モノ・カネに対して、主に法律を利用して好き勝手な横暴を振るうことも可能ですが、他国(他の主権国家)のヒト・モノ・カネに対しては基本的に何もできないからです。
かつて戦時中は西欧諸国や日本は統制経済を敷いてヒト・モノ・カネの自由を制限してきましたが、あくまで適用されるのは自分の国家の範囲のみですよね。日本が統制経済を敷くから、フランスも自動的に統制経済に移行するなどあり得ないわけです(裏で圧力でもかけないかぎりは)。当たり前ですよね。
資産没収でもそうです。日本は戦後に預金封鎖、財産税を実施しましたが、適用範囲は国内の預金、国内の資産に対してであり、海外に所有している資産に対しては課せられませんでした(→Wikipedia_財産税法)。
資本移動規制でもそうです。自国からの海外送金、および自国への資本流入の制限は自国の金融機関を制御して行うもので、海外の金融機関にまで規制を課すことはできません。
一見すれば当たり前ですが、他国のヒト・モノ・カネに対して制限を課すことができないというのは資産防衛の観点では極めて重要です。自分の手元に預けることによって生まれる安心感よりもはるかに重きをおくべきです。
私たちが幸せな時代に暮らしているとつい重要性を忘れてしまいがちですが、私たちは自分たちの国家の法律を遵守する義務があるわけです。そして所有という概念が法律に存在する以上は、法律の策定・実施により私たちの所有が事実上国家の所有に突然変わらざるを得なくなる事態が生じる可能性は常に存在するわけです。
歴史的に国家が緊急事態にあるときは、所有が個人から国家等のトップへ移転されてしまうことがしばしば行われてきたのです(世界的に)。
「私たちは法律を遵守する義務がある」「所有という概念が法的に存在し、法律の策定・実施により所有移転がいつでも(特に国家の緊急事態時に)生じ得る」「国家の法律は他の主権国家に影響を及ぼすことができない」ことを考えれば、どう考えても他の主権国家で金や銀を保有するほうがはるかに資産防衛に適していると思えるのですが、いかがでしょうか。
この一見して当たり前だけれども「無味乾燥」すぎて肌感覚で理解しがたい事柄の重要性を、私たちはしっかりと認識することが大切です。
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私たちは感覚的には、物理的もしくは精神的に手元にあればあるほど、身近であればあるほど安心感や親近感という形で所有を感じることができます。そして感覚的な所有から離れる行為を取るときには、多少の勇気もいるものです。
私も日本円を外貨に交換したり、日本に預けてあった資金を海外に送金するときは少しためらいもあったものです。
いままで安心できる手元に預けてきた資産をどこかよくわからない場所に移すというのは、感覚的に違和感があるものです。特に島国に住んでいる日本人であればなおさらでしょう。
しかし資産防衛の観点では手元にあるという安心感というのは実は罠で、手元の安心感を乗り越えて、法的仕組みやそれにまつわる歴史的事実に重きを置くことが何よりも求められます。
手元を離れるという人間的な鈍重な感覚を乗り越えて、自分の頭で考えた合理的と思える行動に移していけるか否か、これが結局将来の暮らしを左右するターニングポイントになるのではないでしょうか。
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画像ソース:Incrementum
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