• 2023年8月21日

中国の不動産危機、バーゲンセールの機会を与えてくれるかもね

お盆休みの間に中国の経済・金融に関わるニュースが世界を騒がせてきました。 事の発端は、中国最大の民間不動産開発会社である碧桂園(へきけいえん、Country Garden)が今月6日にドル建て社債2本の利払いを履行できなかったことでした。 碧桂園のドル建て債券の利回りは3000%に達し、市場は同社のデフォルトをすでに織り込んでいます。 不動産市場をめぐる懸念は碧桂園にとどまりません。香港と中国本土 […]

  • 2023年8月1日

植田日銀のYCC政策修正は昨年度の日本国債大量売却の再来を防ぐため?

先週金曜日の金融政策決定会合において、日銀はイールドカーブコントロール(YCC)政策を修正しました。 長期金利(10年物日本国債利回り)の上限を事実上1.0%まで容認することになります。 植田総裁は今回の決定を、将来の物価上昇リスクに対する予防的措置だと話しています。 でも政策金利はマイナス0.1%のまま据え置きです。他国の中央銀行が物価上昇対策のために政策金利を積極的に引き上げてきたこととは対照 […]

  • 2023年7月31日

AIの生産性は推論で決まる。GPUの高速化だけでは対応できない。

チャットGPTの世界的認知度の高まりとともに生成AIブームが起こり、株式市場にもその影響が波及してテクノロジー株が値上がりしてきました。 AIには機械学習用の高性能チップが欠かせません。そのため生成AIブームに乗っかり、半導体銘柄も値上がりしてきました。 AI向けチップと聞くと、9割の方はGPUを思い浮かべるのではないでしょうか。 機械学習には大量の学習データを高速で並行処理できる計算能力が必要で […]

  • 2023年7月25日

米国の銀行はFedの利上げで純金利収入は大幅上昇したが経営リスクも高まった

先週から米国で4~6月期の決算シーズンに入りました。 その先陣を切った米国の大手銀行は、不動産投資で多額の損失を出したゴールドマンサックスは別として、概ね好調な業績でした。 好調な業績を象徴するのは純金利収入の大幅な拡大です。 JPモルガンチェース、バンクオブアメリカ、ウェルズファーゴ、シティグループの4行の純金利収入合計は過去最高の630億ドルに達しました。 一年前の497億ドルから27%の増加 […]

  • 2023年7月24日

帯状疱疹が増えたのはmRNAコロナワクチンの打ちすぎでIgG4抗体が産生されまくったため?

[2023/07/01 日本経済新聞]強い痛みの帯状疱疹、増加傾向 コロナ感染の影響指摘も 強い痛みと発疹を伴う「帯状疱疹(ほうしん)」の患者が増加傾向にある。水痘(水ぼうそう)ウイルスが原因で、疲労やストレスなどによる免疫力低下が発症を引き起こすとされる。高齢者がかかりやすいが若年層の発症もみられ、新型コロナウイルス感染によりリスクが高まるとの研究も出てきた。ワクチン接種といった対策や早めの受診 […]

  • 2023年7月18日

インフレ率3%に鈍化したがドル防衛のために金融緩和再開は難しいだろう

6月の米国のインフレ率は3.0%と、2021年3月以来の低さとなりました。 市場予想を下回る数字を見て、高インフレの非常事態を脱し、7月の0.25%の利上げをもってFedは利上げを停止するだろうとの楽観論が市場を席巻し始めています。 ナスダックが7月24日に特別なリバランスを実施し、ナスダック100指数におけるマイクロソフト、アップル、アルファベット、エヌビディア、アマゾン・ドット・コム、テスラの […]

  • 2023年7月11日

バブル崩壊を見越して現金保有ばかりに集中すると購買力を落とす

現在の米国株式市場はどう考えてもバブルです。 昨日の配信でも、S&P500銘柄の時価総額トップ10の銘柄の株価収益率が30倍近くあり、ごく限られた銘柄に株式が集中しているというバブル末期に似た状況にあることをお話ししました。 こうしたバブルには乗らず、市場が熱狂し陶酔に至り、その後地獄に突き落とされる様を横目で楽しむのが良いというのは、私の本音です。 これを聞いてあなたは「いまはポートフォ […]

  • 2023年7月10日

根拠なき熱狂が続く

世界の株式市場は、中国を除き非常に好調です。下図は世界の株式市場の過去1年間の株価推移を示したものです。 中国株は1年間で18%下落しましたが、米国、日本、欧州、中国以外の新興国では10%以上値上がりし、ナスダックは20%値上がりしました。 中国以外の世界の株式市場の値動き(ドル建て)は非常に似ています。昨年10月を底に値上がりが始まり、今年に入り金融不安の発生で株価は一時下げました。しかしシリコ […]

  • 2023年7月4日

米国株の生成AIブームは維持不可能!そのファンダメンタルズ的な理由

いま米国株式市場は生成AIブームで、エヌビディア、アップル、マイクロソフト、メタといった一部の大手テクノロジー会社の株価が大きく値上がりしています。 実はこの株高が「構造的矛盾」を抱えていることにお気づきでしょうか。 現在は、ようやくマイクロソフトが生成AIを搭載したMicrosoft 365 Copilotを発表したり、生成AIサービスを提供するユニコーン企業の名が公に出始めたばかりです。 生成 […]

  • 2023年7月3日

前代未聞のスーパー合併の行く末は?

今回はスーパーマーケットチェーンのクローガー(KR)のフォローアップです。2020年のクリスマスイブに31.39ドルで紹介して以降、約50%値上がりした、紹介銘柄のなかでも有望な配当成長株の一つです。 昨年10月の話になりますが、米国のスーパーマーケットチェーンの売上規模第1位であるクローガーが、第2位であるアルバートソンズを246億ドルで買収するという発表が出ました。すべて現金による買収です。 […]