[2026/05/27 日本経済新聞]日経平均午前820円高 AI「スーパーサイクル論」、初の6万6000円台演出
27日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、午前終値は前日比820円53銭(1.26%)高の6万5816円62銭だった。前日の米半導体株高を追い風に、取引時間中として初めて6万6000円台に乗せる場面があった。人工知能(AI)・半導体関連株に買いが向かう構図は続き、投資家は強気姿勢を維持する。
AI・半導体関連銘柄が牽引する株式ブームが熱狂の坩堝にあります。
先日、キオクシア株を高校生も買っているとの日経の記事が出ました。ジョン・F・ケネディの父親の「靴磨きの少年」の逸話を彷彿とさせます。
昨今のAI・半導体ブームはAI向け半導体の需給が著しく逼迫し、最初はGPU、そして現在はメモリ(HBM、DRAM、NAND型フラッシュメモリ)やCPUの価格も高騰してきた中で起こっています。
しかし価格上昇が行き過ぎれば、やがて需要が冷え込み価格が暴落するのが市場経済の摂理です。
かつてキャッシュリッチと言われてきた大手ハイテク株も、半導体価格のあまりの高騰にキャッシュフローは減っていく一方です。
オラクルはすでにFCF赤字、アマゾンも今年大幅なFCF赤字は必至です。IPOを控えているオープンAIもFCFの赤字が加速度的に増えています。
すでに半導体価格が暴騰している中で、ホルムズ海峡閉鎖によるヘリウム、硫黄の不足やイスラエル・ヨルダンからの輸入に頼る高純度臭化水素の不足がこれから半導体産業を直撃します。
原材料の深刻な供給不足を理由に半導体の最終価格がさらに暴騰すれば、買い手のハイテク企業もさすがに財務崩壊・経営破綻が現実味を帯び始め、AI投資どころではなくなっていきます。
供給面を見ても、中国の長鑫存儲技術(CXMT)がDRAMの、長江存儲科技(YMTC)がNAND型フラッシュメモリの量産体制を強めており、近いうちに生産能力を倍にする計画です。
中国勢のメモリは韓国勢などよりも10~30%程度安く性能も遜色ないため、パソコンメーカーからの受注も急速に増えています。
SKハイニックスやサムスン電子、マイクロンがAI向けメモリであるHBMに気を取られている今こそ、HBMを生産しない中国勢にとってDRAMやNAND型フラッシュメモリで攻勢をかけ市場シェアを奪う大チャンスです。
どんな熱狂も市場経済の摂理に抗い続けることはできません。