米マイクロソフトが米国の従業員数の7%にあたる希望退職者を募ることが23日わかった。米メタも同日、世界で社員を10%減らすと通知した。それぞれ8000人規模の人員削減となる。人工知能(AI)投資の余力を捻出するため雇用を減らす。
米国株は最高値を更新しているのに、これを牽引する企業はまるで不況下にあるかのように、雇用を大幅に減らしています。
今年、大手ハイパースケーラーは引用した2社を含めて以下のように人員削減を発表しています。
・アマゾン:1.6万人(全従業員の約1%)
・オラクル:3.0万人(全従業員の約19%)
・メタ:0.8万人(全従業員の約10%)
・マイクロソフト:0.8万人(全従業員の3.5%、米国の従業員の約7%)
特にオラクルでの馘首(かくしゅ)は凄まじいものがあります。
実は昨年にもアマゾンが1,58万人、マイクロソフトが1.4万人の雇用を減らしました。
大手ハイパースケーラーはAIデータセンターへの投資拡大によりフリーキャッシュフローを大きく圧迫しています。今年はどこも設備投資が昨年の1.5~2.0倍に増える見通しです。
特にオラクルはすでに年間フリーキャッシュフローが130億ドルを超える赤字で、今後も拡大が避けられません。
フリーキャッシュフローの圧迫を少しでも緩和するために、こぞって人員削減を行っているのが実情です。
ハイパースケーラーにはキャッシュフロー以外にも大きな不安要素があります。ホルムズ海峡閉鎖の影響で、エヌビディアに発注したAIチップを今後受け取れる保証がないことです。
AIチップの製造に欠かせないヘリウム(極低温冷却に必要)、硫黄(エッチング、洗浄に必要)、石油化学製品(回路パターン転写、パッケージングなどに必要)の供給には既に大幅な制限が掛かっています。
いずれも代替不可であり、どれか一つでも半導体製造会社の在庫が切れれば、即AIチップを作れなくなります。
知り合いの話によれば、(AI向けとは限らない)チップ製造のパッケージング(川下工程)において既にプラスチック不足の影響が出始めているようです。
ハイパースケーラーがエヌビディアに出した巨額の前払い金を含む注文はキャンセル不可です。戦争による原材料の供給不足を理由にエヌビディアが将来フォースマジュール(不可抗力による契約不履行)を宣言する可能性があります。
そうなるとハイパースケーラーはAIチップを受け取れず、支払った巨額のお金も戻ってきません。
人員削減は人間が行っていた作業の一部をAIに代替する目的もありますが、AIチップ不足で各社のデータセンター建設が遅れれば、AIツールの社内展開が遅れ、AIを活用した生産性向上の目論みも外れます。
この時に慌てて雇用を増やそうとしても、AIが普及したら捨てられることが目に見えているので、優秀な人材はやってきません。
ハイパースケーラーは「AIチップ」、「人材」、「キャッシュフロー」のすべてが不足する最悪の事態に向かっているのです。
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私共は米国株インデックスやハイテク株とはほとんど無縁ですので、ハイパースケーラーがどうなろうと知ったこっちゃありません。DRIPをしながらマイペースに資産形成を続けていくだけです。
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