ナフサ不足による食品包装欠乏から始まる日本の食料危機

日本ではここ最近、京都府南丹市で起こった男児遺棄事件がトップニュースとして連日放送されてきました。

その裏で、日本は着実に食料不足に向かっており、最悪、食料危機に発展するかもしれません。

まず、ナフサの深刻な不足によって食料があってもそれをスーパーやコンビニなどに十分に届けられなくなりつつあります。

お米、パン、麺類をはじめ、精肉・鮮魚・惣菜、飲料、調味料、菓子類と、ありとあらゆる食品の包装に石油製品は使われます。

即席麺に入っているスープ入れ、肉・魚・納豆などに使われる発泡スチロールもすべて石油製品です。

5~6月頃には、あなたは近所のスーパーで一部の食品について陳列棚からモノがなくなり「入荷未定」の札を目にするようになるかもしれません。

日本のプラスチック生産量のうち約4割は容器包装向けと多いため、他の分野で使われているナフサを食品包装向けに充てて十分に補うことは難しいです。

その後影響は物流に波及します。燃料不足により、十分な量の食品を日本の津々浦々の小売店に届けることが次第に難しくなっていきます。

さらに時間が経過していくと、肥料と燃料の不足によって世界中で十分な食料を作れなくなっていきます。

リン酸肥料の生産に必要な硫酸の原料である硫黄の44%はホルムズ海峡経由で輸出されていました。窒素肥料である尿素はホルムズ海峡経由の輸出が世界の30%ほど、アンモニアは20%ほどを占めていました。

ロシアや中国では、ホルムズ海峡封鎖が続いていることを受けて窒素肥料やリン酸肥料の輸出を一時停止しています。中国は5月から硫黄の輸出も停止する見通しです。

各国、肥料や燃料の不足で食料を十分に生産出来なくなれば、食料の輸出を止めるようになります。食料自給率が38%しかない日本には十分な量の食料が入って来なくなったり、高い値段での購入を強いられます。

災害用であるはずの政府備蓄米は、昨年に米価を下げるためだけに放出した結果、今年の買い入れ予定分を含めても53万トンの在庫と、目安の100万トンの半分ほどしかありません。米価は高止まりしています。

この状態で大地震・大津波・大噴火という自然災害が起こっても、食料も燃料も足りず、被災地に十分な物資を届けることは困難になっているでしょう。

ここ一週間に長野県北部と三陸沖で震度5強の地震が起こりました。日本政府は富士山噴火、首都直下地震、南海トラフ巨大地震という「巨大複合災害」への危機意識を強めています。

我々のような長期投資家だけでなく、あらゆる人たちも「最悪を見越して備えておく」ことが求められています。

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