アボマガ・エッセンシャルでは開始当初から、配当再投資を行う長期の資産形成を推奨してきました。
ロジックは非常に単純です。配当再投資で株数を複利で増やすことで、資産と配当を長期的に複利で右肩上がりに増やしていくというものです。
実践も簡単です。割安で高配当利回りになった銘柄に投資し、あとは配当再投資をしながら放っておくだけです。何も動かず騒がず慌てる必要はありません。
しかし配当再投資を行う長期の資産形成の成功談というのをあまり聞きません。初歩的な数学のロジックで理解でき、実践も簡単なのに、何故でしょうか?
長期配当再投資歴12年目の私の経験や蓄積したデータから、何となく想像つくことがあります。
下図をご覧ください。これは本日配信のアボマガ・エッセンシャルで取り扱っている銘柄の紹介時点から現在までの株価騰落率の推移です。
見よ、この惨憺たる株価騰落率を。2020年4月から今年1月にかけて株価は紹介日を下回り続け、2023年10月には40.7%も下がった水準になりました。2022年4月の配当支払い分から47%減配しました。
配当再投資の仕組みを知らず、株価しか見ない凡庸な投資家の9割は、この悲惨な株価推移と減配を見て、遅くとも2023年までに損切りしてしまうのではないでしょうか。

しかし実はこの銘柄、紹介時からひたすら配当再投資を続けた場合、トータルリターン(税金の影響を考慮せず)は91.4%、毎年平均9.8%のリターンでした。上の株価推移から想像出来ますか?
話はここで終わりません。下図のトータルリターンが配当再投資込みの紹介時からの資産価値のリターンを表します。
これを見ると著しく資産価値が増え始めたのは昨年10月以降です。しかし紹介日から4~5年経過した段階ではまだトータルリターンはプラスとマイナスの間を彷徨っており、決して十分なリターンを得られませんでした。
配当再投資の仕組みを知り実際に取り組んだけれども、5年経っても資産価値が投資元本とほぼ同じであることに意気消沈し、我慢できなくなり売ってしまうことは十分考えられます。

この例から、配当再投資を行う長期の資産形成ではしばしば「直感に反し」「忍耐を要する」シチュエーションが訪れることが分かります。
配当再投資のロジックから想像される資産の推移と現実とのギャップをほとんどの人は理解できず、何年も株価の低迷が続き、忍耐が切れてしまい、結局購入から2~5年までに売却してしまう。
これが長期配当再投資のロジックが単純明解で誰でも実践できるのに、大半の人が諦めてしまう理由ではないかと思っています。
アボマガ・エッセンシャルを解約されてしまった方の中にも、理想と現実のギャップに苛まれ、配当再投資の神髄を自ら体験する前に逃げてしまい、今でも資産形成に四苦八苦している彷徨い人が多くいらっしゃるかもしれませんね。
もう一度上の図を見てください。投資開始5年までは資産価値は増えずじまいだったのに、6年後から成績が急激に良くなっていますよね。
長期配当再投資では「あと1年我慢すれば一気に花開いたのに!」というケースが珍しくありません。
そのからくりについて、本日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事にて簡潔に書きました。
長期配当再投資が続かない人、資産形成が中々上手くいかない人たちの一助になればと思います。