日本で売る国産米の恒久的高騰を画策し利権争いに終始する大根役者たち

「小泉米」は5kg税込2000円台前半で店頭に並びそうですが、22年産(古古米)や21年産(古古古米)を2年前の新米と同程度の価格で買わされるわけですから消費者が舐められていることに変わりありません。

5kg2000円程度の米小売価格ではやっていけないという農家の声をマスゴミが垂れ流しゴミコメンテーターが同調し視聴者を説得(洗脳)しようと躍起ですが、ほんの1年前までおよそ25年間に亘りやっていけました。

本当にやっていけないのなら今の米の生産量は現在の水準の半分未満になっており、店頭に並ぶ米が輸入米だらけになっているか「数千万人の日本人が餓死」しているはずです。

米農家は事業者です。ボランティアではなく金儲けのために生産しています。江戸時代に米は藩や商人、農家の金儲けのために生産されてきた商品作物でした。

米農家は「時給10円」と言われますが、これは統計的に酷く歪んだ数字です。大半の農家は5ヘクタール未満の零細層のため、農家戸数を考慮して加重平均した値を出すと、零細層の値に引きずられて小さな額となるのです。

大規模な20~30、30~50ヘクタールでは時給1710円、50ヘクタール以上層では時給2216円程度との試算があります。

実はすでに田んぼの集約化は進行中で、20ヘクタール以上の大規模経営体が水田面積の過半数を所有しています。

1ヘクタール未満の零細農家は水田面積の8%しか持たず、彼らのほとんどは自分たちで食べるために米を栽培しています。その方が買うより安いからです。

自分たちで食べる分の米を「時給10円」で栽培しているこうした零細農家が潰れても、米の流通量には一切影響が出ません。

つまりいまの米価格でやっていけないと言っているのは主に大規模経営体であり、高騰した米価格を正当化して長く暴利を貪るために「老体に鞭打って、消費者のわがままに応えながら時給10円で働いている可哀そうな農家」のイメージを悪用しているのです。

今の米価を巡る問題に登場する役者に正義は微塵もありません。JA農協、農水省、農水族議員が握ってきた米利権の奪い合いを見せられているだけです。舞台に立つのは全員、消費者からの搾取・金儲けに血眼になったクズどもです。

日本の米価は概算金と相対取引価格という、JA農協の意向に左右される不透明な価格が大きな決定要因になっており、輸入米に巨額の関税を課して海外との競争を排除しているため、市場原理が十分に働いていません。

価格弾力性が著しく硬直しているため、不作や買い占め、インバウンドの米食いなどにより少し需給が逼迫したり、堂島米先物市場に投機マネーが流入し、みらい米市場での現物受渡しが急増すると、米価は急騰しやすくなっています。

その中で不作や買い占め、インバウンドの米食いなどにより需給が逼迫したり、堂島米先物市場での投機的取引やみらい米市場での現物受渡しの動向により、米価が狂いやすくなっているのかもしれません。

海外で売られる日本産の米が5kg3000円台なのはJA農協の意向が働かず、他の産地の米との競争に晒され、市場原理が働いている結果です。以前の為替水準であれば5kg2000円台前半~半ばで買えることになります。

JA農協は米価格を歪ませただけでなく、農地を転売して得た利益を昨年1.8兆円の赤字を出した農林中金に運用させウォール街の餌にし、売った農地に大型のショッピングモールが建てられ地方の商店街をシャッター通りだらけにして衰退させてきました。

郵政民営化を進めた元首相の息子の下でJA農協を通さない随意契約による直接販売が進み、JA農協は農家からも消費者からも小売からも政治家からも嫌われる落ちぶれた存在になっていきそうです。

これを機にJA農協を通さない米取引が支配的となり、市場原理に基づく国内の国産米の適正価格がいくらなのか明らかになってほしいものです。