政府が石油元売りへの補助金を昨年12月に引き続き今月も縮小したことで、ガソリン価格が値上がりしています。
地方によってはガソリン価格がリッターあたり200円を超えているところも出てきています。
ガソリン価格を市場原理に任せずに政府がカネを出して力づくで下げることは絶対にやってはいけないことです。その理由は以前に書きました。
アボマガお試し版「今日のつぶやき~65言目~」(2023年9月12日配信)より引用
円安ドル高と原油価格反転上昇によりガソリン価格が過去最高を更新した中、日本政府はガソリン補助金を年末まで延長してガソリン価格を無理やり下げようとしています。
でもこれは政策効果が消えた時により酷いガソリン価格の高騰を招きます。何故ならこれはガソリン需要喚起策だからです。
もういいでしょう。円建て石油価格はいずれもっともっと上がります。
トランプ大統領は就任演説で石油・ガスを「掘って掘って掘りまくれ」と言いました。
就任当日に国家エネルギー非常事態宣言を発令し連邦所有地での石油・ガス開発を促すとともに、パリ協定からの離脱を発表しました。
米国で石油が増産するのだから石油供給不足は幾分和らぐのでないか、あなたはこのように期待していませんか?
トランプ大統領は2月1日にカナダに最大25%の追加関税を掛けると発表しました。米国はカナダから日量420万バレルの石油を輸入しています。
関税で同国からの石油輸入は数十万バレル減るでしょうから、この分をまず増産によって補わなければなりません。
またトランプ大統領は就任当日にバイデン前政権が半減させた石油備蓄をフル充填すると発表しました。
つまり米国で増産された石油はまずカナダの輸入減の補填に回され、余りが米国内の消費に回され、その余りが米国政府の備蓄に回り、最後に残った分が海外に輸出されます。
石油会社は十分な利益が出るとの確信がない限り開発に積極的ではありません。そのためカナダからの輸入減の補填、国内の需要増への対応、戦略備蓄の補填で増産のほとんどは消えてなくなると考えるのが自然です。
現在の石油備蓄は3.94億バレルです。容量は7.14億バレルなので、フル充填には3.2億バレルほどが必要です。
仮に増産分がカナダからの輸入減の補填と国内の消費で日量50万バレル余ったとしましょう。この分すべてを戦略備蓄に回しても、フル充填するには単純計算で21ヵ月掛かります。
日量10万バレルしか余らなければ戦略備蓄のフル充填に9年近く要します。この間、増産分の石油は一切海外に輸出されません。
(石油価格の将来を決定的にするもっと重要な論点について、詳しくは昨日配信のアボマガ・エッセンシャルの記事を参照のこと。)
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