日銀が昨日の金融政策決定会合で、0.25%への利上げと国債買い入れ減額を決めました。
国債買い入れは現行の月6兆円から、3カ月ごとに4000億円ずつペースを落とし、2026年3月までに月3兆円に半減していきます。
日銀が保有する国債の償還を合わせると、来年~再来年にかけて年25兆円程度ずつ保有が縮小し、その後も緩やかに保有は減っていきます。
日銀は事実上の量的引き締めを決めたことになり、これで主要中央銀行(日銀、Fed、ECB、イングランド銀行)がすべて揃って量的引き締め政策を取ったことになります。
2009年以降の世界の株高が、量的緩和で市場に供給されたマネーによってもたらされたことは常識です。
それが逆回転したときに何が起きるかは、2020年3月や2022年のS&P500指数を見れば誰でも理解できることです。2019年には短期金融市場が動揺したこともありました。
量的引き締めの影響が及ぶのは市場だけではありません。10年以上に渡る大口の国債の買い手が売りに転じるのですから、長期金利に上昇圧力が掛かり続けていきます。
これまで低い金利でお金を借りてきた人たちは、いままでの何倍もの利払いを要求され、夢から醒め、そして絶望に苛まれることになります。
その筆頭が日米両政府です。借金はすでに戦時レベルです。
先進国が量的引き締めに舵を揃えたことで、財政の持続性が本格的に問われていくことになり、通貨の在り方、通貨システムの形も大きな変革を迫られていきます。
中国、ロシアを始めとした新興国が2009年から金準備を増やし続けてきたのは、こうした未来を早くから見据えていたからにほかなりません。
最近では米国でも、トランプ元大統領やロバート・ケネディJr氏などが、連邦政府はビットコインの備蓄をもっと増やすべきだと主張しています。
★日銀の今回の決定により、株式の大バーゲンセールの到来が現実味を帯びてきました。
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